到達目標
(科目コード:A2140、英語名:Transport Phenomena) (本科目は第1学期に実施する。週に2回行うので十分、注意すること。授業計画の週は回と読み替えること)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)および(D)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を以下の表に示す。
1. 移動現象に関する種々の支配方程式について、アナロジが成立することを理解する。(50% d1)
2. 物理モデルに基づいて、輸送現象の微分方程式を立式することができる。(50% c1)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
移動現象論 | 各移動現象に関して、アナロジが成立することを理解している。 | 各移動現象論に関して、支配方程式を立式することができる。 | Fickの法則について支配方程式を立式することができる。 | 左記に達していない。 |
移動現象における数理モデル | 数理モデルに基づいて常微分方程式を立式し、初期値問題・境界値問題を解くことができる。 | 与えられた数理モデルに基づいて、常微分方程式を解くことができる。 | 簡単な微分方程式を解くことができる。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
材料設計および化学プロセスの設計には、移動現象論の知見が不可欠である。本講義では種々の移動現象に関して解説し、数理モデルに基づいて微分方程式を立式し、またこれを解析的に解く能力を養成する。
○関連する科目:「化学工学Ⅱ」(本科5年次履修)
授業の進め方・方法:
期末試験により達成目標に対する理解の程度を評価する。60点以上を合格とする。
注意点:
特になし
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
移動現象論概論 |
移動現象論における支配方程式と、アナロジについて概説する。
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2週 |
拡散による物質移動(Fickの法則) |
Fickの拡散法則における駆動力について理解し、数理モデルに基づいて常微分方程式を立式できる。
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3週 |
対流による物質移動と無次元数 |
対流による物質移動について理解し、各無次元数が示す内容を記述できる。
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4週 |
Fourierの法則 |
熱伝導の駆動力について理解し、数理モデルに基づいて常微分方程式を立式できる。
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5週 |
対流伝熱と輻射伝熱 |
様々な伝熱様式について理解し、支配方程式に基づいて熱移動量を計算できる。
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6週 |
熱交換器の設計 |
種々の熱交換器の方式と熱交換量について、設計方程式に基づいて計算できる。
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7週 |
Newtonの粘性法則 |
流体中の運動量移動における駆動力について理解し、数理モデルに基づいて常微分方程式を立式できる。
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8週 |
移動現象論の総括および総合演習 |
移動現象論に関して総まとめを行い、問題演習を行う。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 5 | 前1,前5,前7,前9 |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 5 | 前1,前4,前5,前6,前10 |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 5 | 前1,前4 |
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。 | 5 | 前2 |
流れの物質収支の計算ができる。 | 5 | 前2,前4 |
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。 | 5 | 前2 |
流体輸送の動力の計算ができる。 | 5 | 前2,前4,前11 |
評価割合
| 試験 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 50 |
専門的能力 | 50 | 0 | 50 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 0 |