(科目コード:A2210、英語名:Bioengineering)(本科目は第1学期に実施する。週に2回行うので十分注意すること。授業計画の週は回と読み替えること)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を次の順に示す。①生体機能について理解する 40%(D1)、②生物工学の技術について理解する 40%(D1)、③生物工学の応用例について理解する 20%(C2)。
概要:
生物工学(バイオテクノロジー)とは、生物の多様で柔軟性に富んだ機能を解明し、人類社会に活用する技術の総称である。本講義では、生体機能とそれらに関わる生物工学技術および応用について概説する。〇関連する科目:基礎生物工学(2年次履修)、生物化学Ⅰ(3年次履修)、生物化学Ⅱ(4年次履修)、生体触媒工学(5年次履修)、細胞工学(後期履修)
授業の進め方・方法:
この授業は学修単位科目のため、事前・事後学習として「週ごとの到達目標」欄に示す課題などを実施する。
注意点:
生物工学の技術が実社会でどのように応用されているのか、また、今後どのように発展していく可能性があるのか、について常に考えながら講義をうけること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
第1回:生物学の基礎(ガイダンス) 第2回:微生物の分類 |
第1回:細胞の構造と機能を理解する (課題:英語での表記等) 第2回:微生物の多様性を理解する (課題:原核微生物と真核微生物の分類等)
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2週 |
第3回:微生物の代謝 第4回:微生物の利用1 |
第3回:微生物の代謝を理解する (課題:発酵、醸造等) 第4回:微生物と社会との関連性を理解する (食品加工や抗生物質、生理活性物質等)
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3週 |
第5回:微生物の利用2(到達度試験1) 第6回:遺伝子組換え技術 |
第5回:微生物と社会との関連性を理解する (食品加工や抗生物質、生理活性物質等) 第6回:遺伝子組換え技術の原理について理解する (課題:遺伝子組換え等)
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4週 |
第7回:遺伝子工学の利用1 第8回:遺伝子工学の利用2 |
第7回:バイオテクノロジーの応用例を理解する (課題:医薬品、遺伝子組換え作物等) 第8回:遺伝子工学の有用性を理解する (課題:従来技術との比較等)
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5週 |
第9回:遺伝子工学の利用3 第10回:遺伝子工学技術の安全管理(到達度試験2) |
第9回:遺伝子工学の有用性を理解する (課題:社会との関連性等) 第10回:遺伝子組換え技術の安全管理を理解する 課題(カルタヘナ議定書等)
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6週 |
第11回:バイオインフォマティクス1 第12回:バイオインフォマティクス2 |
第11回:データサイエンスの初歩 (課題:データサイエンスの基礎知識等) 第12回:研究事例紹介および先端トピックスを知る (課題:先端トピックスに関する事項等)
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7週 |
第13回:バイオインフォマティクス3 第14回:バイオインフォマティクス4 |
第13回:情報科学の基礎 (課題:情報処理技術等) 第14回:バイオインフォマティクスの概要を理解する (課題:基礎事項の確認等)
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8週 |
第15回:後半のまとめ(オンライン) 第16回:期末試験 |
第15回:後半のまとめ(課題:確認問題) 第16回:試験時間60分
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。 | 5 | 前2 |
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。 | 5 | 前2 |
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。 | 5 | 前2 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | 原核生物と真核生物の違いについて説明できる。 | 5 | 前1,前6 |
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。 | 5 | 前1 |
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。 | 5 | 前1 |
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。 | 5 | 前4,前11,前12 |
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。 | 5 | 前3,前4,前11,前12 |
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。 | 5 | 前4,前11,前12 |
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。 | 5 | 前5,前9,前10 |
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 | 5 | 前5,前7,前8,前9,前10 |
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。 | 5 | 前5,前9,前10 |
細胞周期について説明できる。 | 5 | 前9,前10 |
分化について説明できる。 | 5 | 前9,前10 |
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。 | 5 | 前5,前9,前10 |
生物化学 | タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 5 | 前7,前8 |
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。 | 5 | 前2,前3,前7,前8 |
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。 | 5 | 前3,前7,前8 |
タンパク質の高次構造について説明できる。 | 5 | 前3,前7,前8 |
ヌクレオチドの構造を説明できる。 | 5 | 前5,前9,前10 |
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。 | 5 | 前5,前9,前10 |
DNAの半保存的複製を説明できる。 | 5 | 前5,前9,前10 |
RNAの種類と働きを列記できる。 | 5 | 前5,前9,前10 |
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。 | 5 | 前5,前9,前10 |
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。 | 5 | 前4,前11 |
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。 | 5 | 前4,前11 |
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。 | 5 | 前4,前11 |
解糖系の概要を説明できる。 | 5 | 前4,前6,前11 |
クエン酸回路の概要を説明できる。 | 5 | 前4,前6,前11 |
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。 | 5 | 前4,前6,前11 |
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。 | 5 | 前4,前6,前11,前12 |
生物工学 | 原核微生物の種類と特徴について説明できる。 | 5 | 前1,前6,前12 |
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。 | 5 | 前6,前12 |
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。 | 5 | 前12 |
微生物の育種方法について説明できる。 | 5 | 前12,前13 |
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。 | 5 | 前12 |
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。 | 5 | 前12 |
食品加工と微生物の関係について説明できる。 | 5 | 前12 |
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。 | 5 | 前12 |
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。 | 5 | 前12 |