溶液化学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 溶液化学
科目番号 0017 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配布資料
担当教員 奥村 寿子

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、長岡高専の学習・教育到達目標との関連を到達目標、評価の重み、学習教育目標との関連の順で示す。
①溶媒の性質と水の構造を知る 35%(D1)
②溶液の状態を理解する 35%(D1)
③溶液内反応について理解する 30%(D1)
(科目コード:A2240,英語名:Solution Chemistry)(本科目は、第2学期に週2回で実施するため、授業計画の週を回に読みかえること。)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1①について80%以上理解している①について70%以上理解している①について60%以上理解している①について60%以上理解していない
評価項目2②について80%以上理解している②について70%以上理解している②について60%以上理解している②について60%以上理解していない
評価項目3③について80%以上理解している③について70%以上理解している③について60%以上理解している③について60%以上理解していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学においては、物質三態のうち、溶液を含む液体状態で物質をあつかうことが非常に多いが、溶液状態は気体や固体の状態に比べ、物理化学的に扱うことが難しい。本講では、溶液中における分子の挙動や化学反応などについて理解を深める。
 ○関連する科目: 構造解析学Ⅰ(5学年前期履修)、構造解析学Ⅱ(5学年後期履修)
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポート課題などを実施します。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 分子間に働く力 分子間に働く力について理解する
無機および有機物の定性分析について復習する
(分子間力に関する課題)
2週 物質の三態、液体の諸物性 物質の三態、液体の諸物性について理解する
気体、液体、固体の分析方法を理解する
(物質の三態に関する課題)
3週 氷の構造と水の物性 氷の構造と水の物性について理解する
(氷の構造と水の物性に関する課題)
4週 溶液の分類 溶液の分類について理解する
(溶液の分類に関する課題)
5週 水の会合と分子間相互作用 水の会合と分子間相互作用について理解する
水溶液中での錯体の生成について理解する
(水の会合と分子間相互作用に関する課題)
6週 液体の諸物性と分子間相互作用との関係 液体の諸物性と分子間相互作用との関係について理解する
弱酸、弱塩基についての各種平衡を理解する
(液体の諸物性と分子間相互作用との関係に関する課題)
7週 水の諸物性の特徴と分子構造との関係 水の諸物性の特徴と分子構造との関係について理解する
(液体の諸物性と分子間相互作用との関係に関する課題)
8週 前半のまとめ 中間のまとめ
2ndQ
9週 非水溶媒の分類 非水溶媒の分類について理解する
(非水溶媒の分類に関する課題)
10週 親水性溶媒の特徴 親水性溶媒の特徴について理解する
溶媒抽出の原理と応用について理解する
(親水性溶媒の特徴に関する課題)
11週 電解質を溶解しやすい溶媒 電解質を溶解しやすい溶媒について理解する
溶解度・溶解度積について理解する
(電解質を溶解しやすい溶媒に関する課題)
12週 水に対する電解質の溶解性 水に対する電解質の溶解性について理解する
電離平衡と活量について理解する
(水に対する電解質の溶解性に関する課題)
13週 電解質の溶解機構 電解質の溶解機構について理解する
代表的な陽イオンや陰イオンの水溶液中での化学反応について理解する
(電解質の溶解機構に関する課題)
14週 イオンの水和構造 イオンの水和構造について理解する
イオン交換による分離方法について理解する
(イオンの水和構造に関する課題)
15週 イオンと溶媒の相互作用
後半のまとめ
イオンと溶媒の間に働く相互作用について理解する
(イオンと溶媒の間に働く相互作用に関する課題)
16週 期末試験
17週:試験解説・発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。5
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。5
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。5
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。5
錯体の生成について説明できる。5
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。5
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。5
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。5
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。5
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。5

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050
分野横断的能力00