到達目標
(科目コード: A3160、英語名Biological Principles and Environmental Engineering Processes) (本科目は第一学期に実施する。週二回講義を実施するので十分注意すること。授業計画の「週」は「回」と読み替えること)
この科目は長岡高専の学習・教育目標の(D)と主体的に関わる.この科目では、1)汚染物質の分解経路とそれを担う微生物群の働きを理解する、2)酵素反応機構について理解する、3)分子生物学的アプローチを用いて機能性微生物群を解析し、工学的に有意義な情報を得るための解析手法を学ぶ、4)人間と環境微生物の関わりを理解する ことを到達目標とする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 汚染物質の分解経路とそれを担う微生物群の働きを網羅的に解説できる。 | 汚染物質の分解経路とそれを担う微生物群の働きを概ね解説できる。 | 汚染物質の分解経路とそれを担う微生物群の働きを少し解説することができる。 | 汚染物質の分解経路とそれを担う微生物群の働きを全く解説できない。 |
評価項目2 | 酵素反応機構について詳細な解説ができる。 | 酵素反応機構について、概ね解説ができる。 | 酵素反応機構について少し解説することができる。 | 酵素反応機構について全く解説できない。 |
評価項目3 | 分子生物学的アプローチを用いて機能性微生物群を解析し、工学的に有意義な情報を得るための解析手法を網羅的に解説できる。 | 分子生物学的アプローチを用いて機能性微生物群を解析し、工学的に有意義な情報を得るための解析手法につい概ね紹介できる。 | 分子生物学的アプローチを用いて機能性微生物群を解析し、工学的に有意義な情報を得るための解析手法を少し解説することができる。 | 分子生物学的アプローチを用いて機能性微生物群を解析し、工学的に有意義な情報を得るための解析手法を全く説明できない。 |
評価項目4 | 人間と環境微生物の関わりを多角的に解説できる | 人間と環境微生物の関わりを解説できる | 人間と環境微生物の関わりを少し解説できる | 人間と環境微生物の関わりを全く解説できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
人間の生活や生産活動はさまざまな汚染物質を放出している。産業廃水や都市下水は人工的に微生物を用いて処理され、直接自然界に放出された化学肥料、殺虫剤等の化学物質は微生物の働きによって無害化、分解が行われる。微生物の分解作用は低濃度でも適用が可能であり、処理エネルギー。コストも小さい。この講義では、環境インパクトを与える物質とその分解を担う微生物群の種類、どの程度の速度で分解が進行するかについて学習する。特に、工学的なアプローチの手法について演習を交えて解説する。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を進める。適宜、コンピューターを使用し、汎用ソフトの使用方法を解説する。最終レポートの作成と発表を実施し成績評価に用いる。なお、この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として課題などを課します。
注意点:
本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、人間と微生物の関わり |
人間と微生物の関わりについて理解する。左記の内容に関する課題
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2週 |
環境微生物工学概論 |
環境微生物工学の概論を理解する。左記の内容に関する課題
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3週 |
微生物の分類 |
微生物の分類単位を理解する。左記の内容に関する課題
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4週 |
環境内での物質循環に関わる微生物群 |
物質循環に関与する微生物群を理解する。左記の内容に関する課題
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5週 |
環境内での物質循環に関わる微生物群 |
物質循環に関与する微生物群を理解する。左記の内容に関する課題
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6週 |
酵素反応速度(Michaelis-Menten式) |
ミカエリスメンテン式を理解する。左記の内容に関する課題
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7週 |
酵素反応速度(阻害定数)1 |
酵素の阻害様式を理解する。左記の内容に関する課題
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8週 |
酵素反応速度(阻害定数)2 |
酵素の阻害様式を理解する。左記の内容に関する課題
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2ndQ |
9週 |
微生物による廃水処理 |
生物学的廃水処理法を理解する。左記の内容に関する課題
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10週 |
分子生物学1 核酸 |
核酸の役割を理解する。左記の内容に関する課題
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11週 |
分子生物学2 タンパク質 |
タンパク質の役割を理解する。左記の内容に関する課題
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12週 |
環境微生物とインフォマティクス解析1 |
NCBIデータベースの使用方法を理解する。左記の内容に関する課題
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13週 |
環境微生物とインフォマティクス解析2 |
Blastツールを理解する。左記の内容に関する課題
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14週 |
人間の生活と環境微生物1 |
人と環境微生物の関わりを理解する。左記の内容に関する課題
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15週 |
人間の生活と環境微生物1 |
人と環境微生物の関わりを理解する。左記の内容に関する課題
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16週 |
発展授業 |
人と環境微生物の関わりを理解する。左記の内容に関する課題
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 環境 | 地球規模の環境問題を説明できる。 | 5 | 前1 |
環境と人の健康との関わりを説明できる。 | 5 | 前1 |
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。 | 5 | 前1 |
水の物性、水の循環を説明できる。 | 5 | 前1 |
水質指標を説明できる。 | 5 | 前1 |
水質汚濁の現状を説明できる。 | 5 | 前1 |
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。 | 5 | 前9 |
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。 | 5 | 前9 |
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。 | 5 | 前9 |
物質循環と微生物の関係を説明できる。 | 5 | 前9 |
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。 | 5 | 前9 |
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。 | 5 | 前9 |
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。 | 5 | 前9 |
汚泥処理・処分について、説明できる。 | 5 | 前9 |
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。 | 5 | 前2 |
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。 | 5 | 前1 |
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。 | 5 | 前1 |
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。 | 5 | 前1 |
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。 | 5 | 前1 |
環境影響評価の目的を説明できる。 | 5 | 前1 |
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。 | 5 | 前1 |
環境影響指標を説明できる。 | 5 | 前1 |
リスクアセスメントを説明できる。 | 5 | 前1 |
ライフサイクルアセスメントを説明できる。 | 5 | 前1 |
生物多様性の現状と危機について、説明できる。 | 5 | 前2 |
生態系の保全手法を説明できる。 | 5 | 前2 |
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。 | 5 | 前2 |
物質循環と微生物の関係を説明できる。 | 5 | 前4 |
土壌汚染の現状を説明できる。 | 5 | 前1 |
評価割合
| 課題 | 最終レポート | 発表 | 合計 |
総合評価割合 | 65 | 20 | 15 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 5 | 5 | 20 |
専門的能力 | 35 | 10 | 5 | 50 |
分野横断的能力 | 20 | 5 | 5 | 30 |