到達目標
(科目コード:A0360,英語名:Advanced Information Systems)(本科目は2時限/回の授業を週に2回行う形式で進めるので十分注意すること。)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、長岡高専の学習・教育到達目標との関連は次の通りである。
①システム開発に従事するような仕事に就いた場合に心掛けなければならない事柄を理解する。30% (C3), (E2)、②基本手順であるウォーターフォールモデルや、ブロックダイアグラム、状態遷移図などの手法について理解する。30% (C3)、③プロジェクトマネジメントの手法を理解する。40% (C3), (E2)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | システム開発に従事するような仕事に就いた場合に心掛けなければならない事柄を説明できる。 | システム開発に従事するような仕事に就いた場合に心掛けなければならない事柄を理解する。 | システム開発に従事するような仕事に就いた場合に心掛けなければならない事柄を概ね理解する。 | システム開発に従事するような仕事に就いた場合に心掛けなければならない事柄を理解していない。 |
評価項目2 | 基本手順であるウォーターフォールモデルや、ブロックダイアグラム、状態遷移図などの手法について説明できる。 | 基本手順であるウォーターフォールモデルや、ブロックダイアグラム、状態遷移図などの手法について理解する。 | 基本手順であるウォーターフォールモデルや、ブロックダイアグラム、状態遷移図などの手法について概ね理解する。 | 基本手順であるウォーターフォールモデルや、ブロックダイアグラム、状態遷移図などの手法について理解していない。 |
評価項目3 | プロジェクトマネジメントの手法を説明できる。 | プロジェクトマネジメントの手法を理解する。 | プロジェクトマネジメントの手法を概ね理解する。 | プロジェクトマネジメントの手法を理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
システムの構築は、全体をよく見渡し、分析する作業から始まる。最初の段階でボタンの掛け違いを残したまま構築作業を行うと、取り返しがつかないことになってしまうからである。本講義では、前半、システムを構築するために必要なプロセスや、そこで用いられる手法について学び、後半では、大掛かりなシステム等の開発を立案し、開発、運用へと事業を進めていくための方法論として重要となっているプロジェクトマネジメントについて学ぶ。
○関連する科目: 制御工学B(機械工学科、前々年度履修)、システム制御工学B(電気電子システム工学科、前年度履修)、制御工学IB(電子制御工学科、前々年度履修)
授業の進め方・方法:
座学である。
この授業は学修単位科目のため、事前・事後学習として「週ごとの到達目標」欄にある課題等を予習・復習することが必要です。各回の授業の最初に、その確認のための小テストを行う。
注意点:
ほぼ毎回、授業開始時に小テストを実施する。遅刻のないように注意してほしい。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
4thQ |
9週 |
第1回:授業内容の説明/システム設計とシステムエンジニア 第2回:システム開発プロジェクト(1) 情報システムとは |
第1回:システムエンジニアという職種がどのようなものか理解する 【課題】システム設計の概要に関する小テスト対策 第2回:情報システムとは何か理解する 【課題】システム開発プロジェクトの概要に関する小テスト対策
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10週 |
第3回:システム開発プロジェクト(2) ITスキル標準 第4回:システム化の全体をつかむ(1) システム化のプロセス |
第3回:専門分化について理解する 【課題】専門分化に関する小テスト対策 第4回:システム化のプロセス全体について概要を理解する 【課題】システム化のプロセスに関する小テスト対策
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11週 |
第5回:システム化の全体をつかむ(2) ウォーターフォールモデル/プロトタイピング法 第6回:システム化の全体をつかむ(3) システム化における各種手法(文書化) |
第5回:ウォーターフォールモデルについて理解する。プロトタイピング法などの開発手法について理解する 【課題】開発モデルに関する小テスト対策 第6回:システム開発において、文書化の際に用いられる図にどのようなものがあるか理解する 【課題】文書化に関する小テスト対策
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12週 |
第7回:システム化の全体をつかむ(4) システム化における各種手法(見積もり・意思決定) 第8回:システム化の全体のまとめ |
第7回:見積もり手法について理解する 【課題】見積もり手法・意思決定法に関する小テスト対策 第8回:これまでの学習内容を理解する
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13週 |
第9回:プロジェクトマネジメント(1) プロジェクトマネジメントとは 第10回:プロジェクトマネジメント(2) プロジェクトの目標を明確にする |
第9回:プロジェクトマネジメントとは何か、その概略を理解する/プロジェクトマネジメントの標準的なステップを理解する 【課題】プロジェクトマネジメントの概略に関する小テスト対策 第10回:プロジェクト目標を明確にする手法を理解する 【課題】プロジェクトマネジメントの標準的なステップに関する小テスト対策
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14週 |
第11回:プロジェクトマネジメント(3) ワークパッケージを洗い出す 第12回:プロジェクトマネジメント(4) 役割分担、所要時間の見積もり |
第11回:ワークパッケージを洗い出し、WBSを作る手順を理解する 【課題】WBSに関する小テスト対策 第12回:WBSをもとに役割分担や所要時間の見積もりを行っていく手順を理解する 【課題】役割分担や所要時間の見積もりに関する小テスト対策
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15週 |
第13回:プロジェクトマネジメント(5) クリティカルパスを見つける 第14回:プロジェクトマネジメント(6) リスクに備える/進捗をコントロールする |
第13回:作業ネットワーク図の作り方を理解する/クリティカルパス分析の方法を理解する 【課題】クリティカルパス分析に関する小テスト対策 第14回:リスク分析の手法を理解する/プロジェクトの進捗の管理方法について理解する 【課題】リスクマネジメント等に関する小テスト対策
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16週 |
第15回:プロジェクトマネジメントのまとめ 第16回:期末試験 第17回:試験返却と解説、発展授業 |
第15回:プロジェクトマネジメントについて、これまで学習した内容を理解する 第16回:試験時間:80分
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理 | 技術者倫理 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 4 | 後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | コンピュータシステム | システム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。 | 5 | 後8,後9,後10,後11,後12,後16 |
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。 | 5 | 後8,後9,後10,後11,後12,後16 |
プロジェクト管理の必要性について説明できる。 | 5 | 後13,後14,後15,後16 |
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。 | 5 | 後13,後14,後15,後16 |
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。 | 5 | 後8,後12,後16 |
評価割合
| 試験 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 10 | 40 |
専門的能力 | 30 | 10 | 40 |
分野横断的能力 | 10 | 10 | 20 |