発明工学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 発明工学
科目番号 0023 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科専門共通科目 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 現時点では特になし。特許法などについて解説した書籍は多くあるが、内容が高度なため、講義の進行状況や受講生の理解度をみて採否を決める。
担当教員 吉井 剛

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標の(C), (E), (F)と主体的に関わる。この科目の到達目標を関連を示す。①特許制度(知的財産制度)の概要が分かる。(c2、50%)②特許明細書が作成できる(e2,f2、25%)③特許権の内容が理解できる(e2、25%)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1特許制度(知的財産制度)の概要が分かり説明することができる。特許制度(知的財産制度)の概要が分かる。特許制度(知的財産制度)の概要が分からない。
評価項目2自分の研究内容について特許明細書が作成できる。特許明細書が作成できる。特許明細書が作成できない。
評価項目3特許権の内容が理解でき、説明することができる。特許権の内容が理解できる。特許権の内容が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講座は、知的財産の中で本学学生に将来、最も必要となる特許法を中心に、その基礎知識を習得させ、更に進んで特許明細書の書き方など、実践的な知識・技能を習得させるものである。また、本講座における具体的な達成目標は以下の通りである。
 1 知的財産権に関する最低限の法的知識の習得
 2 特許明細書を読むこと、特許明細書を書くことの知識・技能の習得
 3 知的財産権をめぐる紛争の対処・検討ができる能力の習得
 4 外国特許制度についての基礎知識の習得
授業の進め方・方法:
参考書:1 工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕発明推進協会発行、2 平成28年改正 知的財産権法文集 平成29年4月1日施行版 発明推進協会発行
注意点:
講義内容を理解・習得するためには、講義聴講が重要となる。特に、後半の演習(1)~(5)は出席して討論することが必須要件である。1 期末試験は実施しない、2 自宅起案あり、3 受講に際し、必ずA4のレポート用紙及びホチキス持参、4 演習(1)から演習(5)の評価点(演習(1)乃至(5)の各採点結果をもとに総合評価を行う。60点以上を合格とする)、5 演習の提出期限は厳守、6 他人の文章のコピーアンドペーストによって作成した演習は認めない

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 知的財産権の概説(1) 知的財産権の概略が理解できる
2週 知的財産権の概説(2) 知的財産権の概略が理解できる
3週 知的財産権の概説(3) 知的財産権の概略が理解できる
4週 発明完成から権利化まで(出願・中間処理・不服審判・審決取消訴訟) 発明完成から権利化までの過程がわかる
5週 特許要件(新規性、進歩性、先願主義)、特許明細書の書き方 特許要件を理解する
6週 特許権の効力、利用関係、侵害、明細書の実例検討(1) 特許権の効力、利用関係、侵害、明細書の実例を理解する
7週 特許権の効力、利用関係、侵害、明細書の実例検討(2) 特許権の効力、利用関係、侵害、明細書の実例を理解する
8週 侵害訴訟、実施権、移転 侵害訴訟、実施権・移転を理解する
2ndQ
9週 先使用権、職務発明、ビジネスモデル特許、演習(1)配布(特許明細書作成・自宅起案) 特許明細書作成・自宅起案ができる
10週 演習(1)の解説、演習(2)配布(特許明細書作成・自宅起案) 特許明細書作成・自宅起案ができる
11週 演習(2)の解説 特許明細書作成・自宅起案ができる
12週 演習(3)(自説の起案)、演習(3)の解説及び討論 特許明細書作成・自宅起案ができる
13週 演習(4)(侵害鑑定の起案)、演習(4)の解説及び討論 特許明細書作成・自宅起案ができる
14週 特許法以外の周辺法(実用新法案、意匠法、商標法、不正競争防止法、著作権法)、外国の特許制度 特許法以外の周辺法、外国の特許制度を理解する
15週 演習(5)及び解説 知的財産権について理解できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史社会における技術者の役割と責任を説明できる。4前1,前2,前3,前13
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4前1,前2,前3,前13
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。4前1,前2,前3,前8,前13
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性法令やルールを遵守した行動をとれる。4前1,前2,前3,前6,前7,前8,前13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力000050050
専門的能力000050050
分野横断的能力0000000