総合国語ⅠB

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 総合国語ⅠB
科目番号 0010 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 精選 現代の国語(明治書院)/言語文化(大修館書店)/新総合図説国語(東京書籍)/常用漢字ダブルクリア五訂版(尚文出版)/別冊徹底トレーニングノート総合タイプ(尚文出版)
担当教員 足立 繭子

到達目標

1.古典を含むさまざまな文章中に出現する語句について、その語意を説明することができ、自分でその語句を実際に適切に使用することができる。
2.古典を含むさまざまな文章についてその主旨を説明することができ、それを適切な言語を用いて文章として表現することができる。
3.古典を含むさまざまな文章で提示された問題について、自分なりの考えを持ち、それを適切な言語を用いて文章として表現することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
文章中に出現する語句についての理解文章中の語句を用いて、自分で実際に適切に文章を作成できる。 文章中の語句について、文章に即した語意を説明することができる。文章中の語句の意味を説明することができない。
文章の主旨についての理解文章の主旨についての自分の考えを、適切な文章として表現すうことができる。文章の主旨を、適切な言語を用いて、文章として説明することができる。文章の主旨を、適切な言語を用いて、文章として説明することができない。
文章の読解を通じて知った、さまざまな問題について、現実社会の問題として捉え直した上での理解 文章中で言及されているさまざまな問題について、現実の社会の問題として捉えた上で、自分なりに問題の解決案を考えることができ、それを表現することができる。 文章中で言及されているさまざまな問題について、現実の社会の問題として捉えた上で、自分なりの考えを持ち、それを表現することができる。 文章中で言及されているさまざまな問題について、現実の社会の問題として捉えることができず、自分なりの考えを持つこともできず、それを表現することもできない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1.漢字・語意・文法などの言語的基本知識を身に着ける。
2.さまざまな文章をそれぞれの論理構成に即して読解し、主旨を理解する。
3.文章の読解を通じて知ったさまざまな問題について、自分なりの意見や考えを持ち、適切な言語を用いて文章として表現できるようにする。
授業の進め方・方法:
担当教員による講義および演習。
授業前に、担当教員の作成したプリントを配布し、予習・復習課題とする。
注意点:
事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと 。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく。
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く。
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。
本科目では、50点以上の評価で単位を認定する。評価割合の通り、試験(中間試験と期末試験の平均)を主とし、課題テストや提出物を加えて、成績を評価する。評価が50点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を50点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 夏休み課題漢字テスト
/ 平田オリザ「わかりあえないことから」①
夏休み課題に基づいた漢字テストで、90/100点以上取得できる。
/「わかりあう文化・察しあう文化」「説明しあう文化」とはどういうことか、説明できる。
2週 平田オリザ「わかりあえないことから」② 「『説明する』ということは虚しいことでもある」とはどういうことか、説明できる。
「対話の基礎体力」とはどういうことか、説明できる。
3週 鷲田清一「自他のあいだの〈間〉」① 「自分という存在の輪郭」は、どのようにして感じられるのか、説明できる。「人は〈自己〉を求めて堂々巡りに陥ってゆく」のはなぜか、説明できる。
4週 鷲田清一「自他のあいだの〈間〉」② 「自他のアイデンティティの《補完性》」とは、どのようなことか、説明できる。
5週 鷲田清一「自他のあいだの〈間〉」③
「人の存在証明となる」とは、どのようなことか、説明できる。
6週 『今昔物語集』「阿蘇の史、盗人にあひてのがるること」① 「阿蘇の史」の本文の読みが正しくできる。古語の意味について、適切に説明できる。なぜ「史」は裸になったのか、説明できる。
7週 『今昔物語集』「阿蘇の史、盗人にあひてのがるること」② 「よき人にもの申す」言い方とは、どれか、説明できる。盗人がなぜ「笑ひて棄てて」去っていったのか、その理由を、説明できる。
8週 後期中間試験
後期前半の学習内容について理解度を確認し、50/100点以上の得点を取得できる。
4thQ
9週 後期中間試験の答案返却と解説
/内田樹「働くことの意味」①
後期前半の学習内容の理解度を確認し、理解不足のところを自分で修正できる。/「人間だけが労働する」とあるが、人間は何を目的に「労働する」のか、説明できる。「『労働』かどうかはその時点では分からない」のはなぜか、説明できる。
10週 内田樹「働くことの意味」②
/水村美苗「〈普遍語〉とは何か?」①
「贈り物とはそういうものである」とあるが、「そういうもの」とはどのようなものか、説明できる。「うまく働けないでいる」「若い人たち」が「気づいていない」こととは、どのようなことか、説明できる。/「〈書き言葉〉」の「人類にとって」の「意味」とは、何か、説明できる。「外から伝来した」「〈書き言葉〉」の例を挙げることができる。
11週 水村美苗「〈普遍語〉とは何か?」② 「いわんや、文字においてをや」を、省略を補ってわかりやすく言い換えることができる。「二重言語者」とは、どのような人か、説明できる。
12週 冬休み漢字課題テスト/水村美苗「〈普遍語〉とは何か?」③ 課題に基づいた漢字テストで、90/100点以上取得できる。/「〈図書館〉」とは、何のことか、説明できる。「異なった次元」とは、どのような次元のことか、説明できる。
13週 韓愈『唐宋八家文読本』「雑説」① 「雑説」の本文中の語句の意味を、適切に説明できる。漢文の訓読・書き下し・現代語訳をすることができる。
14週 韓愈『唐宋八家文読本』「雑説」② 「千里馬」の喩えを理解した上で、官吏登用試験に合格してもしばらく官職に就けずにいた頃に書かれたこの文章でもって、韓愈が主張したかったことを、説明できる。
15週 学年末試験 後期後半の学習内容について理解度を確認し、50/100点以上取得できる。
16週 学年末試験の答案返却・解説・授業アンケート 後期後半の学習内容の理解度を確認し、理解不足のところを自分で修正できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要旨・要点をまとめることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後12
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後12
社会生活で使われる語彙(故事成語・慣用句等を含む)を増やし、思考・表現に活用できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後12
専門の分野に関する用語を論理的思考・表現に活用できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後9,後10,後11,後12
文学作品(小説・随筆・詩歌・古典等)を文脈に即して鑑賞し、そこに描かれたものの見方や登場人物の心情を説明できる。3後6,後7,後13,後14,後15
言語的・文化的教養(語彙・知識等)に広く関心を持ち、そこで得られた知識や考え方を効果的な表現に活用できる。3後6,後7,後13,後14,後15
言語作品の読解を通して、人間や社会の多様な在り方についての考えを深め、自己を客観的に捉えたり自分の意見を述べることができる。3後6,後7,後13,後14,後15
常用漢字を中心に、日本語を正しく読み、表記できる。3後1,後8,後12,後15
実用的な文章(手紙・メール等)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3後9,後16
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集し、それを整理、分析できる。3後9,後16
整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開、表現方法を工夫し、報告・論文を作成できる。3後9,後16
作成した報告・論文の内容及び自分の思考や考察を資料(図解・動画等)にまとめ、的確に口頭発表できる。3後7,後9,後16
課題や条件に応じ、根拠に基づいて議論できる。3後1,後8,後9,後15,後16
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3後1,後2,後3,後4,後8,後9,後10,後11,後13,後14,後15,後16
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3後1,後2,後3,後4,後8,後9,後10,後11,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験課題テスト提出物合計
総合評価割合701515100
基礎的能力40101060
専門的能力205530
分野横断的能力100010