到達目標
自然科学や工学系専門科目などで応用ができるように,微分の定義と意味について理解し,様々な関数に対して微分の計算ができる.
微分の応用として,関数の極値や最大値・最小値を求めることができる.
関数の媒介変数表示を理解し,その導関数を計算できる.
微分により速度や加速度を求めることができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 複雑な関数の微分が計算できる. | 標準的な関数の微分が計算できる. | 微分の基本的な計算ができない. |
評価項目2 | 複雑な関数の増減表を書き,極値や最大値・最小値を求めることができる. | 標準的な関数の増減表を書き,極値や最大値・最小値を求めることができる. | 関数の増減表を書き,極値や最大値・最小値を求めることができない. |
評価項目3 | 様々な関数の媒介変数表示を理解し,その導関数を計算できる. | 基本的な関数の媒介変数表示を理解し,その導関数を計算できる. | 関数の媒介変数表示を理解していない. |
評価項目4 | 微分により速度および加速度を求めることができる. | 微分により速度あるいは加速度を求めることができる. | 微分により速度や加速度を求めることができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
2年生では,1年間かけて微分積分学を学ぶ.前期の本科目「微分積分学Ⅰ」では,微分積分学のうち微分法を主に扱う.微分法とは,関数の瞬間的な変化率を求める手法である.微分積分学は,後に学ぶ数学科目だけでなく自然科学や工学の専門科目にとって必須の知識であるので,着実に習得していくこと.
授業の進め方・方法:
工学及び他教科で必要となる数学的手法や計算技術の習得のために,講義と並行して問題演習を適宜行う.
1年生までに学習した範囲の内容を用いて授業を進めるので,これまでに学んだ内容を十分に復習しておくこと.
授業で注目すべきポイントを把握するためにも,全員それなりの時間の予習が必要である.教科書の問題は,予めノートに解答しておくことが望ましい.また週2回のペースで学んでいくので,消化不良を起こさないためにも毎回の復習は必須である.
予習・復習・問題演習にあたり,分からない部分は放置しないこと.まずは教科書・参考書・ノートなどを読んだり,また図書館で調べたりして解決を試みる.それでも分からない場合は他の学生や担当の教員に相談するなどして,早めに解決しておくこと.
課題となった提出物の期限は,厳守せよ.遅れ提出は評価を減じる.
授業計画は,クラスの学習進度に依存して変更する場合がある.
注意点:
筆記試験(=中間試験および期末試験)以外に小テスト等を適宜実施する可能性がある.
評価は,筆記試験および小テストの成績を元に約8割,演習や課題などの成績を元に約2割の割合で評価する.
期末評価は,中間評価と中間以降の評価の概ね平均をとって最終的な評価とする.
以上の成績評価の割合は,事前に予告した上で変化させる場合がある.
本科目では、50点以上の評価で単位を認定する。
評価が50点に満たない者は、追認試験願いを提出することができる。
追認試験願いが提出された場合は別途課題を課すこととし、
この課題が教員の定める水準に到達していなければ、追認試験を受け
ることはできない。
また、未履修の場合は追認試験を受けることができない。
追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を
50点とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
微分法 関数とその性質,関数の極限 |
1年生で学習した関数の性質を用いて,関数の極限値を求めることができる.
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2週 |
微分法 微分係数,導関数 |
微分係数や導関数の意味を理解し,求めることができる.
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3週 |
微分法 導関数の性質,三角関数の導関数 |
べき関数の微分が計算できる.積・商の微分法の公式を利用した計算ができる.
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4週 |
微分法 三角関数の導関数・指数関数の導関数 |
三角関数と指数関数の導関数を求めることができる.
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5週 |
微分法 合成関数の導関数,対数関数の導関数 |
合成関数の導関数や対数関数の導関数を求めることができる.
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6週 |
微分法 逆三角関数とその導関数 |
逆三角関数の定義を理解し,導関数を求めることができる.
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7週 |
微分法 関数の連続,練習問題を解く |
連続関数の意味を理解している.微分に関する練習問題を解くことができる.
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8週 |
中間試験 微分法 |
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2ndQ |
9週 |
微分の応用 接線と法線,関数の増減 |
曲線の接線と法線の方程式を求めることができる.関数の増減表を書くことができる.
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10週 |
微分の応用 極大と極小,関数の最大・最小 |
関数の増減表を書いて,グラフの概形を描くことができる.極値・最大値・最小値を求めることができる.
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11週 |
微分の応用 関数の最大・最小,不定形の極限 |
関数の最大値・最小値を求めることができる.不定形の極限を計算できる.
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12週 |
微分の応用 不定形の極限,高次導関数 |
不定形の極限を計算できる.2次以上の導関数を求めることができる.
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13週 |
微分の応用 高次導関数,曲線の凹凸 |
2次以上の導関数を求めることができる.グラフの凹凸を求めることができる.
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14週 |
微分の応用 媒介変数表示と微分法 |
関数の媒介変数表示を理解し,その導関数を計算できる.
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15週 |
微分の応用 速度と加速度,練習問題を解く |
微分によって速度や加速度が得られることを理解している.微分の応用に関する練習問題を解くことができる.
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16週 |
期末試験 微分の応用 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。 | 2 | 前1,前12 |
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。 | 2 | 前1 |
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。 | 2 | 前2 |
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。 | 2 | 前3 |
合成関数の導関数を求めることができる。 | 2 | 前5 |
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。 | 2 | 前3,前4,前5 |
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。 | 2 | 前6 |
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。 | 2 | 前9,前10 |
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。 | 2 | 前10,前11 |
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。 | 2 | 前9 |
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。 | 2 | 前12,前13 |
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。 | 2 | 前14 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |