Japanese Language and Culture

Course Information

College Toyama College Year 2022
Course Title Japanese Language and Culture
Course Code 0070 Course Category General / Elective
Class Format Lecture Credits School Credit: 1
Department Department of Mechanical Engineering Student Grade 5th
Term Second Semester Classes per Week 2
Textbook and/or Teaching Materials 授業者作成テキスト・講義資料
Instructor Adachi Mayuko,Kashima Masahiro

Course Objectives

【現代文学分野:加島担当分】戯曲や小説の読解を通し、自明に思われる人間や人間社会という存在を再考し、幅広いものの見方を育成する。文化や芸術に関心や興味を持つ。1現代口語演劇という演劇のあり方について学習し、説明することができる。2現代の戦争の特徴を学習し、説明することができる。3現代演劇や小説における戦争の描かれ方を理解し、その特徴の一端を把握できる。
【古典分野:足立担当分】伝統的な言語文化への興味・関心を広く持ち、単なる古文常識的な「知識」にとどまらない、生き生きとしたことばの働きについて理解し、その特徴を説明できる。規範と逸脱によって、曰本の「イ云統文化」が更新されていくことについて、自分の意見を述べることができる。
これを具体化すると、以下のようになる。1教材の文章中の学術用語・古文の語彙・文法について、説明したり、使用したりすることができる。2平安時代の文学史的な知識や背景となる時代習俗について、説明することができる。

Rubric

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
【現】現代口語演劇という概念の理解現代口語演劇に至るまでの演劇の流れを踏まえたうえで、現代口語演劇の特徴を説明することができる。現代口語演劇がどのようなものか説明できる。現代口語演劇に至るまでの演劇史の流れおよび現代口語演劇の特徴を説明することができない。
【近】現代の戦争の特徴の理解近代の戦争の特徴や、現代的なテロとの差異などを踏まえたうえで、現代の戦争の特徴を説明できる。現代における戦争の特徴を理解できる。戦争やテロの特徴を理解できず、説明できない。
【近】現代演劇や小説における戦争表象の理解現代演劇や小説が戦争をどのように描いているのかを理解し、教材となるテクストを読解でき、それがどのような特徴を有するのか説明できる。テクストの特徴を説明することができる。現代における戦争表象のあり方を理解できず、教材となるテクストの特徴を説明できない。
【古】教材の文章に用いられている学術用語・語彙・文法について、説明・使用することができる。教材の文章中の学術用語・語彙を用いて、曰本の古代のことばの特徴についての文章作成ができる。教材の文章中の学術用語・古文の語彙・古文の文法について、説明できる。教材の文章中の学術用語・古文の語彙・古文の文法について、説明できない。
【古】平安時代の文学史的な知識や時代習俗について、説明できる。平安時代の文学史的な知識や時代習俗について、テキストの内容に即して、現代との違いを説明することができる。それぞれのテキストや歌人についての文学史的な知識や、背景となる時代習俗に関する質問に答えることができる。それぞれのテキストや歌人についての文学史的な知識や、背景となる時代習俗に関する質問に答えることができない。

Assigned Department Objectives

Teaching Method

Outline:
【現】壮大なセリフ回しや音楽などを使用せず、日常の言葉で戯曲を構成する、現代口語演劇の面白さがどこにあるのかを考えるとともに、現代の戦争についての理解を深める。
【古】曰本文学における、いわゆる〈古典〉的なテキストをいくつか講読することで、曰本文学・曰本文化の変遷を理解し、現代にあっては喪失されつつある、人間とことばとの関わりの深さについて、理解を深める。
Style:
担当者の単独講義、講読演習
Notice:
【現】戯曲を読むことが不慣れな学生が多いと想定されるため、授業での解説を踏まえたうえで、時間をかけて丁寧にテキストに向き合ってほしい。
【古】テキストのほとんどは古文だが、現代の理系学生の読みやすさを考えて、現代語訳をはじめ、さまざまな形での参考・補助資料を出すつもりである。恐れず、諦めず、古代のことばと、じつくり付き合ってほしい。適宜、授業中にミニ・テストを実施し、理解度を確認する予定である。
※事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと 。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく。
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く。
なお、授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。
本科目では、60点以上の評価で単位を認定する。成績評価は、期末試験100点のうち【近代】50点・【古文】50点の割合を主にし、その他に評価割合に応じて評価する。評価が60点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を60点とする。

Characteristics of Class / Division in Learning

Active Learning
Aided by ICT
Applicable to Remote Class
Instructor Professionally Experienced

Course Plan

Theme Goals
2nd Semester
3rd Quarter
1st ガイダンスー現代口語演劇とはなにかー
ガイダンス
授業内容の説明、受講上の注意。現代口語演劇がどのようなものか概要を理解できる。
2nd 平田オリザ『東京ノート』① 『東京ノート』の上演を収めたDVDを鑑賞することで、戯曲の全体像を理解する。
3rd 平田オリザ『東京ノート』② なぜ、フェルメールの絵画が問題になっているのかを考察することで、戯曲の主題がどこにあるのかを理解する。
4th 平田オリザ『東京ノート』③・岡田利規『三月の5日間』①
「遠く」で起こっている戦争を日本語で表現することの意味を考察し、それぞれ自分の意見を持つことができる。
5th 岡田利規『三月の5日間』② 『三月の5日間』の上演を収めたDVDを鑑賞することで、戯曲の全体像を理解する。
6th 岡田利規『三月の5日間』③ 戯曲の文体の特徴と、戯曲の主題がどのように関係しているのかを理解し、説明することができる。
7th 岡田利規『三月の5日間』④ 戯曲と小説版の「三月の5日間」を比較することで、戯曲の言葉と小説の言葉の差異を考察する。
8th まとめ 現代演劇/小説と戦争 『東京ノート』や『三月の5日間』を踏まえ、他の演劇や小説において戦争がどのように描かれているのかを考察し、文学が戦争を表現することの意義がどこにあるのかを考察する。
4th Quarter
9th ガイダンス 「ことばの連関」というテーマについて、どのようなアプローチで考えるのかを説明。具体例として、現代の歌詞について考える。
10th 言語とは何か 言語とは何であるかについて、現代思想の評論や現代美術の作品などを参照しつつ、理解する。
11th 「霞たち木の芽もはるの」(『古今和歌集』春上・紀貫之)の歌① 『古今和歌集』および紀貫之について、文学史的な概説。当該歌の単語レベルの意味説明。雪と梅花の「見立て」の類型性と、歴史的な背景(中国の漢詩文の影響)について、考えを深める。
12th 「霞たち木の芽もはるの」(『古今和歌集』春上・紀貫之)の歌② 中国の漢詩文や『万葉集』の「見立て」とは異なる、当該歌の独自な表現性について、考えを深める。現代では喪われてしまつた、「掛詞」や「序詞」・「見立て」という修辞が、古代の和歌においては何のためにあるのか、考える。
13th 「花の色はうつりにけりな」(『古今和歌集』春下・小野小町)と「色見えで」(『古今和歌集』恋五・小野小町)の歌① 小野小町について、文学史的な概説。当該歌の解釈の違いについて、諸説を参照し、問題点を提示。当該歌の単語レベルの意味説明。
14th 「花の色はうつりにけりな」(『古今和歌集』春下・小野小町)と「色見えで」(『古今和歌集』恋五・小野小町)の歌②、まとめ 「花の色はうつりにけりな」について、「うつる(うつろふ)」という語を詠み込んださまざまな歌の例から、意味を確定すべく考える。「我が身世にふる」の「ふる」について、さまざまな歌の例から、最もふさわしい意味を考える。
15th 「花の色はうつりにけりな」(『古今和歌集』春下・小野小町)と「色見えで」(『古今和歌集』恋五・小野小町)の歌③、まとめ 恋歌を参照することで、春歌の当該歌が、「掛詞」によつて、桜花・雨・人事を有機的に関連づけられていることについて考える。
ミニ・テストの返却・講評・解説。期末試験の出題予定問題について、確認。
16th 期末試験 第1回~第15回までの授業内容について確認する。

Evaluation Method and Weight (%)

試験レポートミニテストTotal
Subtotal652015100
【現】基礎的能力2020040
【現】専門的能力100010
【古】基礎的能力2001030
【古】専門的能力150520