鉄鋼材料

科目基礎情報

学校	富山高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	鉄鋼材料
科目番号	0112	科目区分	専門 / 選択
授業形態	授業	単位の種別と単位数	学修単位: 1
開設学科	機械システム工学科	対象学年	4
開設期	前期	週時間数	前期:2
教科書/教材	基礎機械材料学(日本理工出版会)
担当教員	井上 誠

到達目標

１．純鉄の組織と変態について、結晶構造を含めて説明できる。
２．炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。
３．鉄ー炭素系平衡状態図の見方を理解できる。
４．炭素鋼の熱処理の目的と操作を説明できる。
５．合金鋼について、その成分および特徴を理解し応用することを説明できる。
６．鋳鉄の組織、および組織と状態図について説明できる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	純鉄の組織と変態について、結晶構造を含めて正しく理解し、詳しく説明できる。	純鉄の組織と変態について、結晶構造を含めて説明できる。	純鉄の組織と変態について、結晶構造を含めて説明できない。
評価項目2	炭素鋼の性質を正しく理解し、分類することを詳しく説明できる。	炭素鋼の性質を理解し、分類することを説明できる。	炭素鋼の性質を理解し、分類することを説明できない。
評価項目3	鉄ー炭素系平衡状態図の見方を正しく理解し、詳しく説明できる。	鉄ー炭素系平衡状態図の見方を理解し、説明できる。	鉄ー炭素系平衡状態図の見方を理解し、説明できない。
評価項目4	炭素鋼の熱処理の目的と操作を正しく理解し、詳しく説明できる。	炭素鋼の熱処理の目的と操作を説明できる。	炭素鋼の熱処理の目的と操作を説明できない。
評価項目5	合金鋼について、その成分および特徴を正しく理解し応用することを詳しく説明できる。	合金鋼について、その成分および特徴を理解し応用することを説明できる。	合金鋼について、その成分および特徴を理解し応用することを説明できない。
評価項目6	鋳鉄の組織、および組織と状態図について正しく理解し、詳しく説明できる。	鋳鉄の組織、および組織と状態図について説明できる。	鋳鉄の組織、および組織と状態図について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-2 （設計・システム，情報・論理，材料・バイオ，力学，社会技術に関する基礎知識を理解し，簡単に説明することができる。）

JABEE 1(2)(d)(1) （専門工学（工学（融合複合・新領域）における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする）の知識と能力）

JABEE 1(2)(d)(2) （いくつかの工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験を計画・遂行し、データを正確に解析し、工学的に考察し、かつ説明・説得する能力）

JABEE 2.1(1) （基礎工学として、①設計・システム系科目群、②情報・論理系科目群、③材料・バイオ系科目群、④力学系科目群、⑤社会技術系科目群の５群からなり、各群から少なくとも１科目、合計最低６科目を含むこと。）

ディプロマポリシー 1 （機械を構成する材料の物性，製造方法，加工・生産技術や，機械設計に欠かせない材料，熱，流体，機械の力学，電気・情報処理など，幅広い知識と技術，応用力を身につけ，それらを応用したものづくりができる。）

教育方法等

概要:

鉄鋼材料の概略、鉄鋼の熱処理、工業用純鉄、合金鋼および鋳鉄を中心に講義し、その概略を理解する。この科目は企業で素材の製造・加工を担当していた教員が、その経験を活かし、鉄鋼材料の概略等について講義形式で授業を行うものである。

授業の進め方・方法:

教員による講義

注意点:

授業計画は，学生の理解度に応じて変更する場合がある。
授業はノートを取りながら聞くこと

授業の属性・履修上の区分

遠隔授業対応

実務経験のある教員による授業

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	鉄鋼材料の概略（１）	鉄鋼材料の概略を説明できる。
		2週	鉄鋼材料の概略（２）	鋼中の不純物、偏析（１）を説明できる。
		3週	鉄鋼材料の概略（３）	鋼中の不純物、偏析（２）を説明できる。
		4週	鉄鋼の熱処理（１）	鉄－炭素系平衡状態図（１）を説明できる。
		5週	鉄鋼の熱処理（２）	鉄－炭素系平衡状態図（２）を説明できる。
		6週	鉄鋼の熱処理（３）	焼入れを説明できる。
		7週	鉄鋼の熱処理（４）	焼もどしを説明できる。
		8週	鉄鋼の熱処理（５）	焼なまし、焼ならしを説明できる。
	2ndQ
		9週	中間試験	第1週から第8週の内容の理解度を測るために、中間試験を実施する。
		10週	答案返却、解説 工業用純鉄	工業用純鉄の性質を説明できる。
		11週	合金鋼（１）	合金鋼とその性質（１）を説明できる。
		12週	合金鋼（２）	合金鋼とその性質（２）を説明できる。
		13週	鋳鉄（１）	各種鋳鉄とその性質（１）を説明できる。
		14週	鋳鉄（２）	各種鋳鉄とその性質（２）を説明できる。
		15週	期末試験	第10週から第14週の内容の理解度を測るために、中間試験を実施する。
		16週	答案返却、解説、授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	機械系分野	材料	鉄鋼の製法を説明できる。	4
				炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。	4
				Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。	4
				焼きなましの目的と操作を説明できる。	4
				焼きならしの目的と操作を説明できる。	4
				焼入れの目的と操作を説明できる。	4
				焼戻しの目的と操作を説明できる。	4

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	80	0	0	20	0	0	100
基礎的能力	40	0	0	10	0	0	50
専門的能力	40	0	0	10	0	0	50
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0