材料分析工学

科目基礎情報

学校	富山高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	材料分析工学
科目番号	0113	科目区分	専門 / 選択
授業形態	授業	単位の種別と単位数	学修単位: 1
開設学科	機械システム工学科	対象学年	4
開設期	後期	週時間数	後期:2
教科書/教材	基礎機械材料学(日本理工出版会)
担当教員	高橋 勝彦,吉川 文恵

到達目標

1.各種の基礎的物理量の定義や単位を理解し、その標準的な測定方法について理解する。
2.材料の大域的構造および局所構造を観察する各種顕微鏡の原理について理解する。
3.構造材料として求められる力学特性評価法について理解する。
4.材料の機能のうちで、機械的特性と磁気的特性の評価法について理解する。
5.どのような装置により、何が測定・分析することができ、どのようなデータが得られるか理解する。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	各種の基礎的物理量の定義や単位を理解し、その標準的な測定方法を選定し正しく説明することができる	各種の基礎的物理量の定義や単位を理解し、その標準的な測定方法について説明できる	標準的な測定方法を説明することができない
評価項目2	材料の構造を観察する各種顕微鏡の原理について正しく説明することができる。	材料の構造を観察する各種顕微鏡の原理について説明できる	材料の構造を観察する各種顕微鏡の原理について説明することができない
評価項目3	構造材料として求められる力学特性評価法を正しく理解し、詳しく説明できる。	構造材料として求められる力学特性評価法について説明できる。	構造材料として求められる力学特性評価法について説明できない。
評価項目4	材料の機能のうちで、機械的特性と磁気的特性の評価法について正しく理解し、詳しく説明できる	材料の機能のうちで、機械的特性と磁気的特性の評価法について説明できる	材料の機能のうちで、機械的特性と磁気的特性の評価法について説明できない
評価項目5	どのような装置により、何が測定・分析することができ、どのようなデータが得られるかを正しく理解し、詳しく説明することができる。	どのような装置により、何が測定・分析することができ、どのようなデータが得られるかを説明することができる。	どのような装置により、何が測定・分析することができ、どのようなデータが得られるかを説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-2 （設計・システム，情報・論理，材料・バイオ，力学，社会技術に関する基礎知識を理解し，簡単に説明することができる。）

JABEE 1(2)(d)(1) （専門工学（工学（融合複合・新領域）における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする）の知識と能力）

JABEE 1(2)(d)(2) （いくつかの工学の基礎的な知識・技術を駆使して実験を計画・遂行し、データを正確に解析し、工学的に考察し、かつ説明・説得する能力）

JABEE 2.1(1) （基礎工学として、①設計・システム系科目群、②情報・論理系科目群、③材料・バイオ系科目群、④力学系科目群、⑤社会技術系科目群の５群からなり、各群から少なくとも１科目、合計最低６科目を含むこと。）

ディプロマポリシー 1 （機械を構成する材料の物性，製造方法，加工・生産技術や，機械設計に欠かせない材料，熱，流体，機械の力学，電気・情報処理など，幅広い知識と技術，応用力を身につけ，それらを応用したものづくりができる。）

教育方法等

概要:

　材料はその利用法に応じて、構造材料と機能材料に大別され、それらは使用環境に応じて求められる物性を満たす必要がある。本授業では、基礎的な物性の測定法を始めとし、種々の測定機器・分析機器の動作原理および観察可能な物理量について学び、材料分析方法の基礎力（特に金属材料を中心として）を身に付けることを目標とする。この科目は企業で素材の製造・加工を担当していた教員が、その経験を活かし、素材の基礎的な物性の測定法等について講義形式で授業を行うものである。　　　　　　　　　　

授業の進め方・方法:

教員による講義

注意点:

物理や数学などの基礎科目の内容を理解していることを前提として授業を進める。よって、関連科目の確認および予習・復習を習慣づけること。
授業計画は，学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング

遠隔授業対応

実務経験のある教員による授業

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	力学的特性評価（１）	引張試験について説明できる（１）
		2週	力学的特性評価（２）	引張試験について説明できる（２）
		3週	力学的特性評価（３）	硬さ試験について説明できる。
		4週	力学的特性評価（４）	衝撃試験について説明できる
		5週	力学的特性評価（５）	疲れ試験について説明できる。
		6週	力学的特性評価（６）	クリープ試験について説明できる。
		7週	中間試験	第1週から6週の内容の理解度を測るために、中間試験を実施する。
		8週	間試験の返却・解説
	4thQ
		9週	光学顕微鏡・レーザ顕微鏡	光学顕微鏡・レーザ顕微鏡について説明できる。
		10週	走査型電子顕微鏡（１）	走査型電子顕微鏡について説明できる。
		11週	走査型電子顕微鏡（２），集束イオンビーム装置	走査型電子顕微鏡，集束イオンビーム装置について説明できる。
		12週	透過型電子顕微鏡	透過型電子顕微鏡について説明できる
		13週	X線回折装置	X線回折装置について説明できる。
		14週	質量分析計	質量分析計について説明できる。
		15週	期末試験
		16週	期末試験の返却・解説、授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	機械系分野	材料	引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。	4	後1,後2
				硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。	4	後3
				脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。	4	後4
				疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。	4	後5
				機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。	4	後6

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	80	0	0	20	0	0	100
基礎的能力	40	0	0	10	0	0	50
専門的能力	40	0	0	10	0	0	50
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0