制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学Ⅰ
科目番号 0128 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 自動制御(阪部,飯田共著・コロナ社)
担当教員 田尻 智紀

到達目標

(1)定常特性と過渡特性について説明でき,時間応答と定常偏差を求めることができる.
(2)周波数応答について説明でき,ゲインと位相遅れを求めてベクトル軌跡とボード線図を描くことができる.
(3)特性方程式を求めて根軌跡を描くことができる.
(4)ラウス・フルビッツ法を用いて安定判別ができる.
(5)ナイキストやボード線図を用いて,位相余裕とゲイン余裕を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1定常特性と過渡特性について説明でき,時間応答と定常偏差を求めることができる.時間応答と定常偏差を求めることができる.時間応答と定常偏差を求めることができない.
評価項目2周波数伝達関数について説明でき,ゲインと位相遅れを求めてベクトル軌跡とボード線図を描くことができる.ゲインと位相遅れを求めてベクトル軌跡とボード線図を描くことができる.ゲインと位相遅れを求めてベクトル軌跡とボード線図を描くことができない.
評価項目3特性方程式について説明でき,特性方程式を求めて根軌跡を描くことができる.特性方程式を求めて根軌跡を描くことができる.特性方程式を求めて根軌跡を描くことができない.
評価項目4ラウス・フルビッツの安定判別法について説明でき,それを用いて安定判別ができる.ラウス・フルビッツ法を用いて安定判別ができる.ラウス・フルビッツ法を用いて安定判別ができない.
評価項目5ナイキストやボード線図を用いた安定判別法について説明でき,それらを用いて位相余裕とゲイン余裕を求めることができる.ナイキストやボード線図を用いて,位相余裕とゲイン余裕を求めることができる.ナイキストやボード線図を用いて,位相余裕とゲイン余裕を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-6 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(e) 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
自動制御技術は航空機や船舶などの乗り物,製造業の機械装置,プロセス工場の自動化設備など,産業から家庭用の電気製品に至るまであらゆる分野に導入され実用化されている.ここでは,制御の本質を理解することを目的として,制御の考え方,概念を理解することから始め,制御系の設計に必要となる制御対象のモデル化と時間応答・周波数応答,制御の安定性について理解することを目的とする.
授業の進め方・方法:
講義と演習
注意点:
基礎理論を身に付けるために,演習問題を解いてみること.
授業計画は学生の理解度に応じて変更する場合がある

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 制御について 自動制御の種類について理解する.
2週 基本要素の伝達関数について 伝達関数と基本要素について理解する.
3週 ブロック線図について 与えらた系のブロック線図を描くことができる.
ブロック線図から伝達関数を求めることができる.
4週 時間応答について(1) インパルス入力,ステップ入力,ランプ入力について理解する.
5週 時間応答について(2) 基本要素の過渡特性と定常特性について理解する.
6週 周波数応答について(1) 周波数応答について理解し,ゲインと位相遅れを求めることができる.
7週 周波数応答について(2) 基本要素の周波数応答について理解する.
基本要素のベクトル軌跡とボード線図を描くことができる.
8週 フィードバック制御の安定性について 特性方程式を求めることができる.
2ndQ
9週 根軌跡法(1) 根軌跡法について理解する.
10週 根軌跡法(2) 根軌跡を描くことができる.
11週 安定判別法について(1) フルビッツ・ラウスの安定判別法について理解し,それを用いて安定判別ができる.
12週 安定判別法について(2) ナイキスト線図,ボード線図による安定判別について理解する.
13週 安定判別法について(3) 位相余裕とゲイン余裕を求めることができる.
14週 演習
15週 期末試験
16週 期末試験解説、授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。4前1,前2
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。4前1,前2,前12,前13
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。4前2,前3,前4
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。4前3,前4
伝達関数を説明できる。4前5,前6
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4前7,前8
制御系の過渡特性について説明できる。4前10,前11,前12
制御系の定常特性について説明できる。4前13
制御系の周波数特性について説明できる。4
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力201030
専門的能力502070