到達目標
常微分方程式と偏微分方程式の解法の素地を作り、物理現象を数式モデル化しシミュレートすることができる。具体的には下記ルーブリックの各項目が到達目標になる。数学モデリングが主になるため、数学の延長として、線形一階微分方程式や、線形二階微分方程式の同次系および非同次系の解法を学ぶ.続いて、一階微分方程式系の解法について学び、「システム」の概念を修得する.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
変数分離系の常微分方程式の解を求めることができる。 | 応用的例題を解ける。 | 基礎的例題を解ける。 | 例題が解けない。 |
色々な現象の解となるシグモイド関数を説明できる。 | 応用的例題を解ける。 | 基礎的例題を解ける。 | 例題が解けない。 |
線型一階微分方程式の解を求めることができる。 | 応用的例題を解ける。 | 基礎的例題を解ける。 | 例題が解けない。 |
線型二階微分方程式の解を求めることができる。 | 応用的例題を解ける。 | 基礎的例題を解ける。 | 例題が解けない。 |
MKC系の非同次方程式を解法できる。 | 課題レポートにまとめて応用的説明することができる。 | 課題レポートにまとめて基礎的説明することができる。 | 課題レポートにまとめて説明することができない。 |
一階微分方程式系の解法が行える。 | 課題レポートにまとめて応用的説明することができる。 | 課題レポートにまとめて基礎的説明することができる。 | 課題レポートにまとめて説明することができない。 |
微分方程式系の固有値、固有ベクトルの解法と説明ができる。 | 課題レポートにまとめて応用的説明することができる。 | 課題レポートにまとめて基礎的説明することができる。 | 課題レポートにまとめて説明することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-2
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学習・教育到達度目標 A-5
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JABEE 1(2)(c)
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JABEE 1(2)(d)(1)
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JABEE 1(2)(d)(2)
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JABEE 2.1(1)
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ディプロマポリシー 1
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教育方法等
概要:
さまざまな物理現象を数式モデル化しシミュレートする.様々な物理現象の常微分方程式の組み立て方を学ぶ.また、常微分方程式の解法を学び、物理現象がどう移り変わるのかを学ぶ.モデリング、解析、設計の概念を学び、モデリングについて数学的な手法でどのように展開するかを学ぶ.色々な数学モデリング手法を学び、最後に社会システムについて学ぶ.
授業の進め方・方法:
様々な常微分方程式の組み立て方と、その解法を通して、数学の実用的使用方法を学ぶ。理工学分野の幅広い体系を学ぶことで、広い知識と多様化している学問に関する関心を養う.
評価は試験60%、レポートおよびポートフォリオが40%となっている.中間試験として小論文を提出してもらう.本授業のレポートの提出および返却は全て共有プラットフォームTeamsで実施する.
〇授業外学習について、事前に準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく。
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く。
家庭で実施する課題・レポートが多いので,自分でスケジュール管理することが必要とされる.
〇単位追認について、総合評価が単位修得点数に満たなかった者に対して、願い出しかつ十分な学習が認められる場合に追加試験を行う。試験範囲は、シラバスの全範囲とする。追認試験の結果、単位修得が認められた者にあっては、総合評価を単位習得点数とする。
〇学修単位について、学習単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。(レポートなどの提出物の作成など。)
注意点:
中間試験では人口減少に関する資料として、「「未来の年表」著:河合雅司,講談社 (2017) ISBN-13 : 978-4062884310.」を読んでもらい、自身の意見をアクティブラーニング形式で表現してもらう.合わせて家庭でのICT利用による調査を実施し、レポート提出は共有プラットフォームTeamsで提出してもらう.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
オリエンテーション |
「何故人は学び続け鍛え上げなければ成らないのか。」について確率とゲーム理論によるシミュレーション結果を示し、学生の学びに対するモチベーション向上を実施する。
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2週 |
数学モデリングの概要説明 |
数学モデリングの概要について講義する。
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3週 |
成長と減衰 |
アルコールの吸収と事故危険率をシミュレーションし、飲酒運転が大変危険な行為であることを示す。
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4週 |
変数分離形微分方程式の解法1 |
技術革新普及モデルの導出 成長の限界を超えるための説明
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5週 |
変数分離形微分方程式の解法2 |
シグモイド関数の説明 伝染病の蔓延モデルの導出
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6週 |
線形一階微分方程式の解法1 |
線形一階微分方程式の解法1
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7週 |
線形一階微分方程式の解法2 |
ベルヌーイ方程式から線形一階微分方程式への変形導出 魚の個体群の資源開発問題の解法
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8週 |
中間試験 |
人口減少高齢化問題に関する小論文による
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4thQ |
9週 |
中間試験解答 線形二階微分方程式の解法1 |
線形二階微分方程式の同次方程式の解法と線形独立の判定方法の説明
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10週 |
線形二階微分方程式の解法2 |
線形二階微分方程式の非同次方程式の数学的解法1
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11週 |
非同次線形二階微分方程式の解法3 |
MKC系の非同次方程式の解法2とギャロッピング現象の説明
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12週 |
微分方程式系の解法1 |
一階微分方程式系の説明 高次階微分方程式の微分方程式系への低次元化の説明
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13週 |
微分方程式系の解法2 |
微分方程式系の固有値、固有ベクトルの解法と演習
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14週 |
微分方程式系の解法3 |
2変数関数のテイラー展開と微分方程式系への適用化の説明
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15週 |
ロトカ・ボルテラ式の導出 |
種の相互作用に関する式の導出と説明。
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16週 |
期末試験 |
記述による達成度を確認する試験を行う。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート/ポートフォリオ | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 20 | 40 |
専門的能力 | 20 | 20 | 40 |
分野横断的能力 | 20 | 0 | 20 |