技術者倫理入門

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 技術者倫理入門
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 佐瀬 直樹,山本 久嗣

到達目標

与えられた課題に対して、ルールに従って論理的なレポートが書ける。
最終発表において、技術者の視点から情報倫理や知財保護などのリテラシーに基づいた議論ができる。
 ○技術者の視点:一般市民ではなく、技術者として物事を考えることができる。
 ○情報倫理:調査や発表において情報マネージメントができる。
 ○知財リテラシー:調査や発表において知財マインドを発揮できる。
議論で述べる意見に、持続可能な開発の概念や価値観が含まれている。
具体的には下記ルーブリックの各項目が到達目標になる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
技術者と社会のかかわり技術を含む人の営みにおいて,安全や環境を守るためにどのようにすればよいか,また社会との関わりについて80%以上理解している.技術を含む人の営みにおいて,安全や環境を守るためにどのようにすればよいか,また社会との関わりについて70%以上理解している.技術を含む人の営みにおいて,安全や環境を守るためにどのようにすればよいか,また社会との関わりについて60%未満の理解状態である.
グループ発表・合意形成グループの議論や作業で自ら進んで行動できるとともに,グループ全体のことを考え,成果だけでなく学びを有意義にできるように自らの貢献の仕方を工夫できるグループの議論や作業に参加し、グループとしてよりよい成果を出すことに貢献しているグループの議論や作業に参加しない.グループの円滑な活動に貢献しない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
中学校を卒業した学生が、将来技術者として社会で活躍するための倫理、環境、知的財産の考え方を分かりやすく説明することを目的に授業を行う。
技術者に必要となる倫理観、知的財産の取り扱い方について理解を深める。さらに、現在人類が置かれている諸問題について調査学習および発表を行う.
授業の進め方・方法:
講義,調査学習ならびにグループワークを通したディスカッションに形式により課題に対して意見交換・合意形成を行う.
注意点:
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 技術者倫理とは
データと表現①
技術者倫理を学ぶ意味を理解する。
データからの表現手法を学ぶ
2週 データと表現②
技術者倫理マッピングワーク①
データ表現を技術者の視点から考える。
ワーク・ディスカッション形式を用いて技術者にとって大切な考え方を学ぶ。
3週 技術者倫理マッピングワーク② ワーク・ディスカッション形式を用いて技術者にとって大切な考え方を学ぶ。
4週 技術者倫理マッピングワーク③
5週 技術者倫理マッピングワーク④【発表会】 グループでまとめた意見を発表・質疑応答を通して理解ならびに考えを深めることができる.
6週 技術者倫理マッピングワーク⑤【反省会】
7週 技術者倫理デザインワーク① 技術者が「デザイン」するのに必要なことは何かを調査ワーク,ディスカッションを積み重ねることでさぐり,技術者にとって大切なことについて6回の講義を通して学び,発表を行う.
8週 技術者倫理デザインワーク②
2ndQ
9週 技術者倫理デザインワーク③
10週 技術者倫理デザインワーク④
11週 技術者倫理デザインワーク⑤
12週 技術者倫理デザインワーク⑥【発表会】
13週 点数開示,反省,授業アンケート 総括まとめとアンケートの実施
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。1
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。2
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。2
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。2
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。2
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。2
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。1
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。1

評価割合

発表試験①発表試験②合計
総合評価割合5050100
得点5050100