熱力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 熱力学Ⅰ
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 機械工学テキストシリーズ2 熱力学(小口幸成編著,朝倉書店)
担当教員 白川 英観

到達目標

熱エネルギーと温度を理解し,熱エネルギーと力学的エネルギーを互いに変換できることを表した熱力学の第1法則,自然界の現象の方向性や変換限界などを表した熱力学の第2法則を習得すること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
熱エネルギーの理解熱エネルギーを詳しく説明できる熱エネルギーを理解できる熱エネルギーを理解できない
熱工学で用いる単位や状態量の理解単位や状態を説明できる 単位や状態を理解できる単位や状態を理解できない
温度と熱量の違い,比熱,潜熱,顕熱の理解温度や熱量の違い,潜熱顕熱を説明できる.温度や熱量の違い,潜熱顕熱を理解できる温度と熱の違いが理解できない.
エネルギー保存式である理想気体の状態方程式の理解理想気体の状態方程式で計算できる理想気体の状態方程式で説明できる理想気体の状態方程式が理解できない
仕事量と仕事率の違い,力学的エネルギー保存式の理解力学的エネルギー保存則で計算できる.力学的エネルギー保存則を説明できる力学的エネルギー保存則を理解できない
内部エネルギー,閉じた系の熱力学第1法則の理解閉じた系の熱力学第1法則を説明でき,計算できる閉じた系の熱力学第1法則を理解できる閉じた系の熱力学第1法則を理解できない
エンタルピー,開いた系の熱力学第1法則の理解開いた系の熱力学第1法則を説明でき,計算できる開いた系の熱力学第1法則を理解できる開いた系の熱力学第1法則を理解できない
理想気体の等温変化・等圧変化などの状態変化に伴う熱量と仕事量の理解理想気体の状態変化に伴う熱量と仕事量を説明でき計算できる理想気体の状態変化に伴う熱量と仕事量を説明できる理想気体の状態変化に伴う熱量と仕事量を説明できない
熱力学の第2法則の理解熱力学の第2法則を説明できる熱力学の第2法則を理解できる熱力学の第2法則を理解できない
エントロピー・エントロピー計算エントロピーを理解し,計算できるエントロピーを理解できるエントロピーを理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
自動車のエンジンや飛行機のジェットエンジンなどは,燃料を燃やすことによって得られる熱エネルギーを力学的エネルギー(仕事)に変換する機器である.一方,冷蔵庫や冷暖房機器などは,電気エネルギーなどを熱エネルギーに変換する機器である.熱力学では,これらのエネルギーの変換方法や動作原理をまとめた学問である.
本授業では,熱エネルギーと温度を理解し,熱エネルギーと力学的エネルギーを互いに変換できることを表した熱力学の第1法則,自然界の現象の方向性や変換限界などを表した熱力学の第2法則を習得することを目標とする.
授業の進め方・方法:
熱エネルギーは直接に見ることができないが,そのエネルギーによって様々な機器が作動する.授業では,実際の現象を示しながら説明する.
注意点:
抽象的な表現や取扱いが多いため,自分の頭で現象をイメージしながら学習してください.授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 エネルギーの形態,授業計画説明,熱と熱現象 熱エネルギーを理解できる.
2週 状態量と単位記号 熱工学で用いる単位や状態量を理解し,使うことができる.
3週 温度と熱量 温度と熱量の違いを理解し,比熱,潜熱,顕熱を説明できる.
4週 理想気体とその性質 エネルギー保存式である理想気体の状態方程式を説明できる.
5週 熱力学の第1法則(1) 仕事量と仕事率の違いを理解でき,力学的エネルギー保存式を説明できる.内部エネルギーを理解し,閉じた系の熱力学第1法則を説明できる.
6週  熱力学の第1法則(2) エンタルピーを理解し,開いた系の熱力学第1法則を説明できる.
7週 総合演習Ⅰ
8週 中間テスト
4thQ
9週 中間テストの解答
10週 理想気体の熱と仕事の関係(1) 理想気体の等温変化・等圧変化を説明でき,変化に伴う熱量と仕事量を計算することができる.
11週 理想気体の熱と仕事の関係(2) 理想気体の可逆断熱変化を説明でき,変化に伴う熱量と仕事量を計算することができる.理想気体のポリトロープ変化を説明でき,変化に伴う熱量と仕事量を計算することができる.
12週 熱力学の第2法則(1) 熱力学の第2法則を説明できる.
13週 熱力学の第2法則(2) エントロピーを説明でき,エントロピーの計算ができる.
14週 総合演習Ⅱ,総合演習Ⅲ 理想気体の変化に伴う仕事と熱に関する問題を解くことができる.
15週 期末テスト
16週 期末テストの解答とアンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
理解度7030100