機械製図

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 機械製図
科目番号 0017 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 機械製図(実教出版)
担当教員 増山 圭一

到達目標

機械技術者に取って必要な素養の一つは機械設計が出来ることが挙げられる.機械設計は,製図と設計とに大別される.設計法は3学年で学習するが,本講義では,製図をする上での,各種きまりを学び,いろいろな機械要素の製図を行い,最終的には各種要素を組み合わせた簡単な機械の製図を行うことを最終目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1簡単な図形(だ円)の製図ができる.簡単な図形(だ円)の製図がところどころ不備があるもの書くことができる.簡単な図形(だ円)の製図が書けない.
評価項目2機械製図と規格を理解している.機械製図と規格をほぼ理解している.機械製図と規格を理解してない.
評価項目3補助指示記号を理解している.補助指示記号をほぼ理解している.補助指示記号を理解してない.
評価項目4図面に用いる文字と線を理解している.図面に用いる文字と線をほぼ理解している.図面に用いる文字と線を理解していない.
評価項目5線の種類と優先順位を理解している.線の種類と優先順位をほぼ理解している.線の種類と優先順位を理解していない.
評価項目6投影法に関する簡単な問題を理解している.投影法に関する簡単な問題をほぼ理解している.投影法に関する簡単な問題を理解していない.
評価項目7全断面図と部分断面図の図面を書くことができる.全断面図と部分断面図の図面をほぼ書くことができる.全断面図と部分断面図の図面を書くことができない.
評価項目8尺度に関する設問を解くことができる.尺度に関する設問をほぼ解くことができる.尺度に関する設問を解くことができない.
評価項目9部品欄に示される用語を理解している.部品欄に示される用語をほぼ理解している.部品欄に示される用語を理解していない.
評価項目10質量計算ができる.質量計算がほぼできる.質量計算ができない.
評価項目11主投影図と断面図示の簡単な問題を解くことができる.主投影図と断面図示の簡単な問題をほぼ解くことができる.主投影図と断面図示の簡単な問題を解くことができない.
評価項目12寸法補助記号を理解 している.寸法補助記号をほぼ理解している.寸法補助記号を理解していない.
評価項目13寸法表記法について理解している.寸法表記法についてほぼ理解している.寸法表記法について理解していない.
評価項目14テーパに関する表記法について理解している.テーパに関する表記法についてほぼ理解している.テーパに関する表記法について理解していない.
評価項目15寸法公差の用語を理解している.寸法公差の用語をほぼ理解している.寸法公差の用語を理解していない.
評価項目16計測器具名称を理解している.計測器具名称をほぼ理解している.計測器具名称を理解していない.
評価項目17( )寸法の意味と目的について,必要性を理解してい る.( )寸法の意味と目的について,必要性をほぼ理解してい る.( )寸法の意味と目的について.必要性を理解していない.
評価項目18はめ合いの種類を理解している.はめ合いの種類をほぼ理解している.はめ合いの種類を理解していない.
評価項目19使用される工具と表面粗さ(加工痕)の関係にについて理解している.使用される工具と表面粗さ(加工痕)の関係にについてほぼ理解している.使用される工具と表面粗さ(加工痕)の関係にについて理解していない.
評価項目20表面性状の図示ができる.表面性状の図示がほぼできる.表面性状の図示ができない.
評価項目21スケッチに用いられる用具について理解している.スケッチに用いられる用具についてほぼ理解している.スケッチに用いられる用具について理解していない.
評価項目22データムの意味について理解している.データムの意味についてほぼ理解している.データムの意味について理解していない.
評価項目23ねじ製図法を理解している.ねじ製図法をほぼ理解している.ねじ製図法を理解していない.
評価項目24ボルト等の製図,選定方法,寸法拾い出しができる.ボルト等の製図,選定方法,寸法拾い出しがほぼできる.ボルト等の製図,選定方法,寸法拾い出しができない.
評価項目25軸の選定方法について理解している.軸の選定方法についてほぼ理解している.軸の選定方法について理解していない.
評価項目26歯車各部の名称について理解している.歯車各部の名称についてほぼ理解している.歯車各部の名称について理解していない.
評価項目27ボルトやナットなどの寸法を図面化する時に,規格表から拾い出し図面化することができる.ボルトやナットなどの寸法を図面化する時に,規格表から拾い出し図面化することができる.ボルトやナットなどの寸法を図面化する時に,規格表から拾い出し図面化することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械技術者に取って必要な素養の一つは機械設計が出来ることが挙げられる.機械設計は,製図と設計とに大別される.設計法は3学年で学習するが,本講義では,製図をする上での,各種きまりを学び,いろいろな機械要素の製図を行い,最終的には各種要素を組み合わせた簡単な機械の製図を行うことを最終目標とする.
授業の進め方・方法:
講義と製図(トレース)を繰返し行う.時間中の提出としている.その為,時間内で完成していなくてもそれにより評価するので注意すること.
様々な図面を手掛けて,図面にどのような情報が必要かということや,それをどのように指示するかということを勉強する.また,それぞれの機械要素の種類やその特徴について理解することが必要.講義毎にノートを見直して,復習する習慣をつけること.なお,図面は提出期日までに仕上げること.
注意点:
前の週に製図室(製図)を行うときは,通告するので,製図用具は常に準備しておくこと

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械製図基礎1 図面の役割と種類を理解できる。
機械設計の方法を理解できる。
2週 機械製図基礎2 図面の役割と種類を理解できる。
3週 製図道具の使い方(講義) 製図用具を正しく使うことができる。
4週 図面に用いる文字と線 (講義) 線の種類と用途を説明できる。
5週 図面に用いる文字と線 (講義) 線の種類と用途を説明できる。
6週 図面に用いる文字と線 (製図) 線の種類と用途を説明できる。
各線の優先順位
7週 中間試験
8週 試験返却,解説
図面に用いる文字と線 (製図)
図形に寸法を記入することができる。
2ndQ
9週 基礎的な図形の書き方(製図) 線分の等分,角の2等分,一端の垂線,円に内接する正六角形,円弧と円弧のつなぎ方
10週 基本作図法・投影図(製図) インボリュート,サイクロイド
11週 投影図の描き方(講義)
第三角法
品物の投影図を正確に書くことができる。
12週 投影図の描き方(講義)
正面図の選び方
品物の投影図を正確に書くことができる。
13週 投影図の描き方(製図)
主投影図の選び方,断面図示法
品物の投影図を正確に書くことができる。
14週 製作図,尺度,テーパー
材料記号,質量計算
製作図の書き方を理解できる。
図形に寸法を記入することができる。
図形を正しく描くことができる。
15週 期末試験
16週 試験返却,解答解説,授業アンケート
後期
3rdQ
1週 公差,表面性状. 公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。
機械設計の方法を理解できる。
標準規格の意義を理解できる。
2週 表面性状 公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。
機械設計の方法を理解できる。
標準規格の意義を理解できる。
3週 表面性状,はめあい 公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。
機械設計の方法を理解できる。
標準規格の意義を理解できる。
4週 はめあい 公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。
機械設計の方法を理解できる。
標準規格の意義を理解できる。
5週 はめあい 公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。
6週 スケッチに使用する工具 部品のスケッチ図を書くことができる。
7週 中間試験
8週 機械要素の製図
ねじ
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解できる。
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。
4thQ
9週 軸と軸継ぎ手の選定および製図法 軸受の選定,規格,軸と軸継ぎ手の製図表記法が分かる.
10週 キーの選定と製図例 軸とキーの製図例を読図できる.
11週 軸受
歯車
滑り軸受の構造と種類を説明できる。
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。
12週 軸受とキーの選定 軸にかかる簡単な力から軸受の選定とキーの選定ができる.
13週 歯車 歯車の各部の名称が説明できる.
14週 歯車 歯車製図が読図できる.
15週 期末試験
16週 試験返却,解答解説,授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。3前1,前7
製図用具を正しく使うことができる。3前1
線の種類と用途を説明できる。3前2
物体の投影図を正確にかくことができる。3前2,前8,前12,前13
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。3前2,前7,前8,前14
図形を正しく描くことができる。3前2,前8
図形に寸法を記入することができる。3前2,前7,前14
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。3前2,前8,前13,前14,後3,後4,後5
部品のスケッチ図を書くことができる。2前2,後6
CADシステムの役割と構成を説明できる。1
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。1
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。3前2
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。2前2
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプなどの部品図と組立図を作成できる。2前2
機械設計機械設計の方法を理解できる。3前2,後2,後3,後4,後5
標準規格の意義を説明できる。3前2,後1,後2,後3,後4,後5
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3前2,後1,後2,後3,後4,後5
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。3前2,後5,後8
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。1前11,後8
軸の種類と用途を理解し、適用できる。2
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。3
キーの強度を計算できる。1
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。1
滑り軸受の構造と種類を説明できる。1後9,後10
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。1後9,後10
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3後10,後11
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。2後11
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。1後11
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。1後11
歯車列の速度伝達比を計算できる。1後11
材料系分野製図図面の役割と種類を説明できる。5
製図用具を正しく使うことができる。5
図面に用いる文字をていねいに書くことができる。5
線の種類と用途を説明できる。5
品物の投影図を正確にかくことができる。5
製作図のかき方を理解できる。5
図形を正しく描くことができる。5
図形に寸法を記入することができる。5
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。5
部品のスケッチ図をかくことができる。2
CADシステムの役割と構成を説明できる。3
CADシステムの基本機能を理解し、利用して作図できる。3
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの図面を作成できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力700000070
専門的能力300000030
分野横断的能力0000000