材料力学Ⅲ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 材料力学Ⅲ
科目番号 0027 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 Professional Engineer Library 材料力学,実教出版
担当教員 岡根 正樹

到達目標

材料力学Ⅰ・Ⅱに引き続き,機器の強度設計上重要となる組合せ応力について学び,主応力,主せん断応力,応力変換等について理解を深める.さらに,弾性ひずみエネルギーの概念を学び,相反定理,カスティリアノの定理に関する理解を深める

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
多軸応力とはどのような状態か説明できる.正しく説明できるだけでなく,資料等を自作しして,効果的に説明することができる.教科書などを用いれば,簡潔に説明することができる.教科書やノートを用いても,正しく説明できない.
一般化された応力とひずみの関係を説明することができる.また,独立した6つの応力成分について,説明することができる.正しく説明できるだけでなく,資料等を自作しして,効果的に説明することができる.教科書などを用いれば,簡潔に説明することができる.教科書やノートを用いても,正しく説明できない.
平面応力状態と平面ひずみ状態の違いを説明できる.正しく説明できるだけでなく,資料等を自作しして,効果的に説明することができる.教科書などを用いれば,簡潔に説明することができる.教科書やノートを用いても,正しく説明できない.
主応力と主せん断応力の意味を理解し,平面応力状態におけるそれらを求めることができる.複雑な場合でも正しく求めることができ,簡潔に説明できる.基本的な場合であれば正しく求めることができ,説明できる.単純な場合であっても,求めることができない.
モールの応力円を描くことができる.複雑な場合でも正しく求めることができる.基本的な場合であれば正しく求めることができる.単純な場合であっても,求めることができない.
薄肉円筒や薄肉球殻等,代表的な組合せ応力状態を理解しており,具体的な応力を求めることができる.複雑な場合でも正しく求めることができる.基本的な場合であれば正しく求めることができる.単純な場合であっても,求めることができない.
線膨張係数の意味を理解し,熱応力を求めることができる.複雑な場合でも正しく求めることができ,簡潔に説明できる.基本的な場合であれば正しく求めることができ,説明できる.単純な場合であっても,求めることができない.
弾性ひずみエネルギーの意味を理解している.正しく説明できるだけでなく,資料等を自作しして,効果的に説明することができる.教科書などを用いれば,簡潔に説明することができる.教科書やノートを用いても,正しく説明できない.
弾性ひずみエネルギーを求めることができる.引張圧縮,せん断,曲げが複合して作用する複雑な場合でも,正しく求めることができる.引張圧縮,せん断,曲げが,単独で作用するような基本的な場合であれば,正しく求めることができる.単純な負荷の状態でも,正しく求めることができない.
カスティリアノの定理を理解し,具体的なはりのたわみ等を求めることができる.複雑な場合でも正しく求めることができる.基本的な場合であれば正しく求めることができる.単純な場合であっても,求めることができない.
マックスウェルの相反定理を理解し,簡単に説明することができる.複雑な場合でも正しく求めることができ,簡潔に説明できる.基本的な場合であれば正しく求めることができ,説明できる.単純な場合であっても,求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料力学は,機械工学の基本となる科目の一つであり,機器設計等で,必ず必要となる学問です.材料力学を理解することが求められるのではなく,卒業後は,材料力学を道具として,機器設計等の業務に携わることになります.テストのための暗記ではなく,卒業後も忘れずに,知識として身に付くよう,きちんと理解することが求められます.
授業の進め方・方法:
教員単独で行います.基礎科目なので,座学が中心になりますが,適宜,授業中に,演習問題等も取り入れます.
注意点:
材料力学Ⅰ・Ⅱを履修(出来れば修得)していることが望ましい.
レポート等は,すべての課題についての提出が必要です.やむを得ない事情の場合を除き,1通でも未提出のレポートがある場合,提出期限を守らなかった場合などは,単位を認定しません.
出来るだけみなさんの理解度にあわせて授業を進める予定です.したがって,上記の授業計画・内容は,変更になることもあります.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の説明,材料力学Ⅰ,Ⅱにおける学習内容の確認等.
2週 組合せ応力① 3次元の応力状態の理解
3週 組合せ応力② 独立な6つの応力成分,一般的な応力とひずみの関係 の理解
4週 組合せ応力③ 平面応力状態,平面ひずみ状態 の理解
5週 組合せ応力④ 平面応力状態での応力,主応力,主せん断応力 の理解
6週 組合せ応力⑤ モールの応力円 の理解
7週 熱応力 温度変化にともなって生じる変形と応力
8週 中間試験
2ndQ
9週 弾性ひずみエネルギー① 弾性ひずみエネルギーの定義の理解
10週 弾性ひずみエネルギー② 引張・圧縮によるひずみエネルギー,せん断によるひずみエネルギーの理解
11週 弾性ひずみエネルギー③ 曲げによるひずみエネルギー,ねじりによるひずみエネルギーの理解
12週 弾性ひずみエネルギー④ 曲げとねじりが同時に作用する場合等の,ひずみエネルギーの理解
13週 弾性ひずみエネルギー⑤ 相反定理,カスティリアノの定理の理解
14週 応力測定法 ひずみゲージを用いた実験応力解析法
15週 期末試験
16週 期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート・課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050