線形代数

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 線形代数
科目番号 0027 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】「新 線形代数」(大日本図書)/【関連図書】問題集:「新 線形代数」(大日本図書),「ドリルと演習シリーズ 線形代数」(電気書院),「数学活用」(啓林館),参考書:「白チャート II+B」(数研出版)
担当教員 加勢 順子

到達目標

●平面,空間のベクトルを理解し,図形表現と代数表現との間の「翻訳」が円滑にできる.
●行列,連立1次方程式,行列式を理解し,実際にこれらに関する計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
平面,空間におけるベクトルの演算ができる.ベクトルの和,差,実数倍の演算ができる.また,有向線分と成分表示を結び付けて考えることができる.ベクトルの和,差,実数倍の演算ができ,それらを有向線分で表すことができる.ベクトルの和,差,実数倍の定義が理解できない.
2つのベクトルの内積やなす角が求められる.また,2つのベクトルの平行,垂直の判定ができる.2つのベクトルの内積やなす角が求められる.また,ベクトルの平行条件,垂直条件を応用できる.2つのベクトルの内積やなす角を正しく求められる.2つのベクトルの内積が求められない.
ベクトルを用いて図形の方程式が求められる.また,ベクトルを図形の問題に応用できる.図形のベクトル方程式が理解でき,それを用いて図形の方程式が求められる.ベクトルを応用して図形の問題が解ける.直線や平面,球面の方程式を求められる.直線,平面,球面の方程式を理解できず,求められない.
行列の演算ができる.また正則行列の逆行列を求められる.行列の和,差,実数倍,積が正しく計算できる.また,正方行列が正則であるとき,逆行列を求められる.行列の和,差,実数倍,積が正しく計算できる.行列の演算が全くできない.
行列を用いて,連立1次方程式が解ける.掃き出し法により,連立1次方程式が解ける.また,任意定数を用いて解を正しく表したり,解を持つか否かの判断ができる.掃き出し法を正しく行える.行列に対する行基本変形を全く理解できず,掃き出し法を行えない.
行列式の定義や性質を理解し,その値を求められる.行列式の定義や性質を用いて,2次,3次のみでなく4次以上の行列式の値まで求められる.2次,3次の行列式の計算ができ,行列式の性質を理解できる.2次,3次の行列式の値も求められず,行列式の性質を1つも理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
線形代数学の基礎を習得することを目標とする.
授業の進め方・方法:
講義及び演習
注意点:
●予習していることを前提に授業を進めるので,毎回全員それなりの時間の予習は不可欠である.予習する範囲は,下の授業計画をもとにしつつ,実際の授業の進行状況を観察し,適切に判断せよ.教科書の問題は全問,予めノートに解答するようにしておくこと.
●予習のとき,不足しているような知識があれば,教科書,参考書などを読んだり,また図書館で調べたりして,自分の努力で解決する姿勢を持って欲しい.その上でどうしても判らないというときに,他の学生や担当の教員からヒントを得るようにして欲しい.他人任せの安易な態度をとったり,「解らないから覚えてしまえ」といった思考停止は,学力の向上を妨げる.
●授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトル 平面のベクトルとその演算
2週 ベクトル 成分と大きさ
3週 ベクトル 内積,垂直と平行
4週 ベクトル 平面のベクトルの図形への応用
5週 ベクトル 直線のベクトル方程式
6週 ベクトル 平面のベクトルの線形独立,線形従属
7週 ベクトル 演習
8週 前期中間試験 平面のベクトル
2ndQ
9週 中間試験の返却,解答解説,講評  
10週 ベクトル 空間のベクトル,空間座標
11週 ベクトル 空間のベクトルの成分と大きさ
12週 ベクトル 内積とその応用
13週 ベクトル 直線と平面の方程式
14週 ベクトル 空間のベクトルの線形独立,線形従属
15週 ベクトル 演習
16週 期末試験 ベクトル
後期
3rdQ
1週 行列と行列式 行列の定義,和,差,実数培
2週 行列と行列式 行列の積
3週 行列と行列式 転置行列と逆行列
4週 行列と行列式 連立1次方程式と行列
5週 行列と行列式 行列の階数
6週 行列と行列式 行列式の定義
7週 行列と行列式 演習
8週 後学期中間試験 行列,連立1次方程式,行列式
4thQ
9週 中間試験の返却,解答解説,講評  
10週 行列と行列式 行列式の性質
11週 行列と行列式 行列式の応用
12週 行列と行列式 余因子行列と逆行列
13週 行列と行列式 連立1次方程式と行列式
14週 行列と行列式 行列式の図形的意味
15週 行列と行列式 演習
16週 期末試験 連立1次方程式と行列,行列式

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
行列の和・差・数との積の計算ができる。3
行列の積の計算ができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3

評価割合

試験課題等合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000