化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学Ⅱ
科目番号 0029 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 PEL化学(実教出版),アクセス化学基礎(実教出版・問題集),アクセス化学(実教出版・問題集),サイエンスビュー化学総合資料(実教出版・図録)
担当教員 津森 展子

到達目標

高等学校学習指導要領化学基礎の目標に則り、以下の内容について理解している。
酸と塩基の分類方法や電離度について理解している。簡単なpHや中和の計算ができる。塩の水溶液の性質について理解している。
酸化還元反応について説明できる。
熱化学方程式を作り、ヘスの法則を理解できる。ヘスの法則を用いてある程度計算ができる。
活性化エネルギーを理解でき、活性化エネルギーを用いてある程度計算ができる。
有機化合物の種類と性質を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1酸と塩基を説明でき、分類方法や電離度について理解している。pHや中和の計算が正しくできる。塩の水溶液の性質について反応機構まで理解している。酸と塩基の分類方法や電離度について理解している。簡単なpHや中和の計算ができる。塩の水溶液の性質について理解している。酸と塩基の分類方法や電離度について理解していない。簡単なpHや中和の計算ができない。塩の水溶液の性質について理解していない。
評価項目2酸化還元反応について説明できる。酸化剤と還元剤の量的計算ができる。金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。各種電池についてその反応が説明できる。電気分解反応を説明でき、ファラデーの法則による計算ができる。 酸化還元反応について説明できる。酸化剤と還元剤の量的計算がある程度できる。金属の反応性について理解できる。各種電池について理解できる。電気分解反応を理解でき、ファラデーの法則による計算がある程度できる。酸化還元反応について理解できない。酸化剤と還元剤の量的計算ができない。金属の反応性についてイオン化傾向に基づき理解できない。各種電池についてその反応が理解できない。電気分解反応を理解でき、ファラデーの法則による計算ができない。
評価項目3熱化学方程式を作り、ヘスの法則を説明できる。ヘスの法則を用いて計算ができる。活性化エネルギーを説明でき、活性化エネルギーを用いて計算ができる。熱化学方程式を作り、ヘスの法則を理解できる。ヘスの法則を用いてある程度計算ができる。活性化エネルギーを理解でき、活性化エネルギーを用いてある程度計算ができる。熱化学方程式を作り、ヘスの法則を理解できない。ヘスの法則を用いて計算ができない。活性化エネルギーを理解でき、活性化エネルギーを用いて計算ができない。
評価項目4有機化合物の種類と性質を理解し、反応について説明できる。有機化合物の種類と性質を理解している。有機化合物の種類と性質を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高等学校学習指導要領化学基礎の教科書に準じて、主に座学で授業を進める。単元ごとに教科書傍用の問題集(アクセス化学基礎、アクセス化学)を宿題として自宅で復習を促す。また、実験を取り入れて授業で勉強した事象を確認させる。
授業の進め方・方法:
試験: 前期中間・期末、後期中間・期末試験を計4回実施する。重要な項目は授業中または補講時間に小テストを実施する。
実験:実験前に必ず予習すること。服装、実験態度、後片づけ等が指示通りでなかった場合は減点する。
出席: 特別な事由がなく、授業に欠席しないこと。正規または任意の連絡無しに欠席遅刻等があった場合は減点する。
ポートフォリオ: 授業中に指示された小テストや宿題、課題、実験レポートの提出等で確認する。
態度: 授業への集中度が著しく低い場合および実験授業時の規律違反は,総合点より大きく減点する。
その他: 授業の取り組みや授業内容の理解度などを総合的に評価し決定する。
注意点:
学習上の留意点
・自然の事物・現象に関することを題材にして,基本的な概念,原理,法則を理解するよう務めること。
・欠席や遅刻,従業への集中度が著しく低い場合および実験授業時の規律違反は,総合点より大きく減点する。
・学習事項の練習問題などを適宜課題とする。また,既習事項の確認のため小テストを課すことがある。
・提出物やその他課題についてはそれぞれの指示に従い,提出期限を厳守すること。
・授業中に他人に危害を加える、授業の妨害を行う、授業を怠けるなど倫理的に著しくはずれた行為をした場合は単位を習得できない。

学習上の助言
・教科書や副教材などを用いて,復習を中心とした自学自習を行なうこと。
・自学自習の際,高校生向け学習参考書全般が参考となるので各自利用すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 酸と塩基 定義
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)が説明できる。
2週 酸と塩基 分類 酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。
3週 酸と塩基 電離度 電離度から酸・塩基の強弱が説明できる。
4週 酸と塩基 pH pHが説明でき、pHから水素イオン濃度が計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。
5週 酸と塩基 中和 中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。
実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。
ガラス器具の取り扱いができる。
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。
6週 実験:中和滴定 中和反応の量的関係が理解できる。
滴定操作ができる。
7週 酸と塩基 塩 塩の分類について理解できる。
塩の水溶液とpHの関係について理解できる。
8週 前期中間試験 これまで学習した単元について理解している。
2ndQ
9週 酸化と還元 酸化還元反応について説明できる。
10週 酸化と還元 酸化数 酸化と還元における酸化数の計算ができる。
11週 酸化と還元 酸化剤還元剤 酸化剤と還元剤について理解できる。
12週 イオン化傾向 イオン化傾向について説明できる。
13週 実験:イオン化傾向 金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。
14週 電池 ダニエル電池についてその反応が説明できる。
鉛蓄電池についてその反応が説明できる。
一次電池の種類を知っている。
二次電池の種類を知っている。
15週 電気分解 電気分解反応を説明できる。
電気分解の利用として、たとえば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。
ファラデーの法則による計算ができる。
16週 前期末試験 これまで学習した単元について理解している。
後期
3rdQ
1週 反応と熱 反応と熱の関係について理解できる。
2週 反応と熱 熱化学方程式 熱化学方程式について理解できる。
熱化学方程式を作ることができる。
3週 反応と熱 ヘスの法則 I ヘスの法則について理解できる。
4週 反応と熱 ヘスの法則 II ヘスの法則を用いて計算ができる。
5週 実験:ヘスの法則 実験によってヘスの法則を追実験する。
6週 活性化エネルギー I 活性化エネルギーについて理解できる。
7週 活性化エネルギー II 活性化エネルギーを用いて計算ができる。
8週 後期中間試験 これまで学習した単元について理解している。
4thQ
9週 有機化合物 分類 有機化合物の分類について理解できる。
10週 脂肪族炭化水素 アルカン アルカンの分類と反応について理解できる。
11週 脂肪族炭化水素 アルケン・アルキン アルケン・アルキンの分類と反応について理解できる。
12週 脂肪族 アルコール アルコールの分類と反応について理解できる。
13週 脂肪族 アルデヒド・ケトン アルデヒド・ケトンの分類と反応について理解できる。
14週 実験:サリチル酸メチルの合成 サリチル酸メチルの合成によって、エステル化反応について理解できる。
15週 学年末試験 これまで学習した単元について理解している。
16週 答案返却・アンケート 答案返却・解答、授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3前1
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3前2
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3前3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3前4
中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。3前5,前6
酸化還元反応について説明できる。3前9
イオン化傾向について説明できる。3前12
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3前13
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3前14
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3前14
一次電池の種類を説明できる。3前14
二次電池の種類を説明できる。3前14
電気分解反応を説明できる。3前15
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3前15
ファラデーの法則による計算ができる。3前15
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3前6,前13,後5
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3前6,前13,後5
測定と測定値の取り扱いができる。3前6,後5
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3前6,後5
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3前6,前13,後5
ガラス器具の取り扱いができる。3前6,前13,後5
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3前6,前13,後5
試薬の調製ができる。3後5

評価割合

定期試験小テストレポート授業態度実験態度合計
総合評価割合60201055100
基礎的能力60201055100
専門的能力000000