工業力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工業力学Ⅰ
科目番号 0034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 詳解 工業力学 (入江 敏博著,理工学社)
担当教員 太田 孝雄

到達目標

1) 力の表し方および力学の単位を理解できる.
2) 力およびモーメント等の力学における基礎を理解し,力が一点に働く場合の静力学に関する計算ができる.
3) 力およびモーメント等の力学における基礎を理解し,剛体の静力学に関する計算ができる.
4) 物体に働く力について理解し,具体例を出して様々な物体に働く力について説明できる.
5) 速度および加速度の意味や基本的な記述方法を理解して計算することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1)力の表し方および力学の単位を正しく理解し,説明できる.力の表し方および力学の単位を理解できる.力の表し方および力学の単位を理解できない.
評価項目2)力およびモーメント等の力学における基礎を正しく理解し,力が一点に働く場合の静力学に関する計算が正しくできる.力およびモーメント等の力学における基礎を理解し,力が一点に働く場合の静力学に関する計算ができる.力およびモーメント等の力学における基礎を理解できず,力が一点に働く場合の静力学に関する計算ができない.
評価項目3)力およびモーメント等の力学における基礎を正しく理解し,剛体の静力学に関する計算が正しくできる.力およびモーメント等の力学における基礎を理解し,剛体の静力学に関する計算ができる.力およびモーメント等の力学における基礎を理解できず,剛体の静力学に関する計算ができない.
評価項目4)物体に働く力について正しく理解し,具体例を出して様々な物体に働く力について詳しく説明できる.物体に働く力について理解し,具体例を出して様々な物体に働く力について説明できる.物体に働く力について理解できず,具体例を出して様々な物体に働く力について説明できない.
評価項目5)速度および加速度の意味や基本的な記述方法を正しく理解して正確に計算することができる.速度および加速度の意味や基本的な記述方法を理解して計算することができる.速度および加速度の意味や基本的な記述方法を理解して計算することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では,1学年時の物理学で学んだ力学の知識を基にして,機械工学で基礎となる科目(材料力学,熱力学,流体力学,機械力学など)を学ぶための基礎作りを行うことを目的としている.具体的には,剛体のつり合い等を問題とする静力学と質点や物体の運動を論じている動力学について学習する.
授業の進め方・方法:
本授業は、教員単独で講義および演習形式で行う.
注意点:
 1学年時に学習した物理学(特に力学分野)および数学を十分に復習して授業に臨むこと.授業では,実際の現象を取り上げて説明するが,自分の頭の中でも現象をイメージしながら学習すること.なお,場合によっては,授業中に計算を行うこともあるので,関数電卓を用意しておくこと.
授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の概要説明,第1章 一点に働く力 力の表し方が説明できる.
2週 第1章 一点に働く力 力の合成と分解,力のつり合いについて理解できる.
3週 第2章 剛体に働く力 二つの力の合成,力のモーメントについて理解できる.
4週 第2章 剛体に働く力 偶力,剛体に働く力の合成とつり合いについて理解できる.
5週 第2章 剛体に働く力 支点と反力,トラスについて理解できる.
6週 第3章 重心と分布力 重心について理解できる.
7週 第3章 重心と分布力 重心位置の測定法,物体のつり合いについて理解できる.
8週 演習問題
2ndQ
9週 中間試験
10週 中間試験の解答
11週 第3章 重心と分布力 分布力について理解できる.
12週 第4章 速度と加速度 直線運動,曲線運動について理解できる.
13週 第4章 速度と加速度 放物運動,円運動,相対運動について理解できる.
14週 演習問題
15週 前期末試験
16週 前期末試験の解答および解説,授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。3
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3前2
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。3
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。3
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。3
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。3
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。3
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3
振動の種類および調和振動を説明できる。2
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。1
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。1
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。1

評価割合

試験課題その他合計
総合評価割合70300100
基礎的能力0000
専門的能力70300100
分野横断的能力0000