機械実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 機械実習Ⅱ
科目番号 0069 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 実験テーマ参考資料;配布プリント、
実習:機械実習Ⅰ、Ⅱ(嵯峨常生他、実教出版)
担当教員 増山 圭一,喜多 正雄,田尻 智紀

到達目標

旋盤を用いた 穴開け,ねじ切り,中ぐりの作業について手順を詳しく説明でき実践できる.
アーク溶接,ガス溶接作業について手順を詳しく説明でき実践できる.
組立に必要な工具,手順についてを詳しく説明でき実践できる.
フライス盤を用いた六面体加工やクランプ加工について説明でき実践できる.
黄銅材を用いた加工材の硬度試験法方の習得と熱処理による再結晶と組織との関連について説明することができる
引張試験を行って加工のび線図から応力ひずみ線図に変換でき,生データからエクセルを用いて各種物性値を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
旋盤穴開け,ねじ切り,中ぐりの作業について手順を詳しく説明でき実践できる.穴開け,ねじ切り,中ぐりの作業について手順を詳しく説明できる.穴開け,ねじ切り,中ぐりの作業について手順を詳しく説明できず実践できない
溶接アーク溶接,ガス溶接作業について手順を詳しく説明でき実践できる.アーク溶接,ガス溶接作業について手順を詳しく説明できる.アーク溶接,ガス溶接作業について実践できず,説明できず,実践できない.
組立工具組立に必要な工具,手順についてを詳しく説明でき実践できる.組立に必要な工具,手順を詳しく説明できる.組立に必要な工具,,手順について詳しく説明できず,実践も出来ない
フライスフライス盤を用いた六面体加工とクランプ加工について説明でき実践できる.フライス盤を用いた六面体加工とクランプ加工について説明できる.フライス盤を用いた六面体加工とクランプ加工について説明できず,実践できない.
加工硬化,熱処理と組織黄銅材を用いた加工材の硬度試験法方の習得と熱処理による再結晶と組織との関連について説明することができる黄銅材を用いた加工材の硬度試験法方の習得と熱処理による再結晶と組織との関連についてほぼ説明することができる黄銅材を用いた加工材の硬度試験法方の習得と熱処理による再結晶と組織との関連について説明することができない
引張試験引張試験を行って加工のび線図から応力ひずみ線図に変換でき,生データからエクセルを用いて各種物性値を求めることができる.引張試験を行って加工のび線図から応力ひずみ線図に変換でき,生データからエクセルを用いてほぼ各種物性値を求めることができる.引張試験を行って加工のび線図から応力ひずみ線図に変換でき,生データからエクセルを用いて各種物性値を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2コマ連続授業で クラスを4班に分けて1班あたり10名程度とし,実習2課題と実験2課題を課題当たり6コマ(3週)ローテションで行う.
実習内容は【旋盤Ⅱ、溶接、組立工具】と【フライス盤】を学習し,実験は 引張試験と硬度試験を学習する.
実験は,黄銅の熱処理による硬度と組織観察により 加工硬化について理解できる.
具体的には,上記ルーブリックの各項目が到達目標になる.
授業の進め方・方法:
実習課題終了時のレポート提出を以て評価する.
注意点:
本科目は 進級の認定に必要なものであり,未習得判定された場合は 則留年となる.
実習工場は危険が伴っているので、実習服,帽子,安全靴,保護めがね 着装のこと
実習工場の規則は厳守すること

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概要説明 TIG溶接,炭酸ガス溶接、抵抗溶接について,各溶接法の違いや特徴,手順について説明でき,実践できる.
2週 材料実験(1) 黄銅の加工硬化について理解できる.
3週 材料実験(2) 黄銅の焼きなましによる回復と再結晶について理解できる.
4週 材料実験(3) 材料実験(1),(2)の結果をエクセルおよびワードを用いて図表化とレポートを作成することができる.
5週 アルミ材の引張試験 アルミ材の引張試験を行い,材料物性値(縦弾性係数,引張強度,加工硬化指数などの物性値をエクセルを用いて求める.
6週 アルミの引張試験 アルミ材の引張試験を行い,材料物性値(縦弾性係数,引張強度,加工硬化指数などの物性値をエクセルを用いて求める.
7週 アルミの引張試験 アルミ材の引張試験を行い,材料物性値(縦弾性係数,引張強度,加工硬化指数などの物性値をエクセルを用いて求める.
8週 旋盤Ⅱ、溶接、組立工具,アーク溶接,ガス溶接,組み立て工具 旋盤(穴開け,中ぐり,ねじ切り)を用いた各種加工法の習得と各種溶接法の習得および組立に使用する工具の使い方,種類,取り扱い方法を習得する.
2ndQ
9週 旋盤Ⅱ、溶接、組立工具,アーク溶接,ガス溶接,組み立て工具 旋盤(穴開け,中ぐり,ねじ切り)を用いた各種加工法の習得と各種溶接法の習得および組立に使用する工具の使い方,種類,取り扱い方法を習得する.
10週 旋盤Ⅱ、溶接、組立工具,アーク溶接,ガス溶接,組み立て工具 旋盤(穴開け,中ぐり,ねじ切り)を用いた各種加工法の習得と各種溶接法の習得および組立に使用する工具の使い方,種類,取り扱い方法を習得する.
11週 フライス盤(加工原点の設定方法,六面体の製作,バイスを用いた工作物の固定方法と実際の加工) フライス盤を用いて加工する上で必要な作業手順を習得し,バイスを用いた品物の固定方法,六面体加工について準備から加工に至る一連の流れを習得する.
12週 フライス盤(加工原点の設定方法,六面体の製作,バイスを用いた工作物の固定方法と実際の加工) フライス盤を用いて加工する上で必要な作業手順を習得し,バイスを用いた品物の固定方法,六面体加工について準備から加工に至る一連の流れを習得する.
13週 フライス盤(加工原点の設定方法,六面体の製作,バイスを用いた工作物の固定方法と実際の加工) フライス盤を用いて加工する上で必要な作業手順を習得し,バイスを用いた品物の固定方法,六面体加工について準備から加工に至る一連の流れを習得する.
14週 報告書の訂正 これまでの課題について レポートの作成
15週 授業評価アンケート
成績の提示と授業アンケート実施
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術工学実験技術物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野(実験・実習能力)機械系分野(実験・実習能力)実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。3前8,前9,前10
アーク溶接の基本作業ができる。3前8,前9,前10
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3前8,前9
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3前8,前9
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3前11,前12,前13
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3前11,前12,前13
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3前4,前7
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3前4,前7

評価割合

授業出席と機械加工操作レポート課題合計
総合評価割合2575100
基礎的能力2575100