工作実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 工作実習Ⅰ
科目番号 0111 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:機械実習Ⅰ・Ⅱ(嵯峨常生ほか,実教出版) 教材:テーマごとの配布資料
担当教員 田尻 智紀

到達目標

本実習では,次の 2つの項目を主な学習目標とする.
(1) 機械工作技術に関する実習を通して総合的に学習する. 機械部品を作る過程で,実際に機械・機器を操作してその技能を習得するばかりでなく,関連し た科目で習得した知識を生かし,実習中の様々な現象や事象を工学的に考察し,問題を解決する能力を養う.
(2)機械 技術者としての不可欠な態度や習慣を身につける. 帽子や作業着などをきちんと着用したうえ,各作業で定められた保護 具を身につけ,気を引き締めて安全に作業する習慣を身につける.また,共同作業をとおして他者とのコミュニケーション能力の向上をはかる
具体的には下記ルーブリックの各項目が到達目標 になる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
手仕上げ手仕上げによるボルトナット製作に必要な各種工作法を習得し、機械操作が8割以上できる。手仕上げによるボルトナット製作に必要な各種工作法を習得し、機械操作が6割以上できる。手仕上げによるボルトナット製作に必要な各種工作法を習得し、機械操作が6割≧できない。
フライス作業フライス作業に必要な各種工作法を習得し、機械操作が8割以上できる。フライス作業に必要な各種工作法を習得し、機械操作が6割以上できる。フライス作業に必要な各種工作法を習得し、機械操作が6割≧できない。
コンタマシン・シャーコンタマシン・シャーに必要な各種工作法を習得し、機械操作が8割以上できる。コンタマシン・シャーに必要な各種工作法を習得し、機械操作が6割以上できる。コンタマシン・シャーに必要な各種工作法を習得し、機械操作が6割以上できない。
旋盤作業旋盤作業に必要な各種工作法を習得し、機械操作が8割以上できる。旋盤作業に必要な各種工作法を習得し、機械操作が6割以上できる。旋盤作業に必要な各種工作法を習得し、機械操作が6割以上できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ものづくりには,各種の工作機械を使わなければならない.ものづくりの楽しさを味わい,機械技術者になるために,実習で使用する機械や工具の名称・使用方法を実際に触れながら覚える必 要がある.
授業の進め方・方法:
講義形式,実習形式
注意点:
工作機械などの操作や作業には危険が伴っているので,慎重に扱い,教職員の指示に 従い,実習工場の規則を厳守すること.特に,作業着をきちんと着用することは基本である.授 業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入教育 ,安全教育 授業の概要や評価方法の説明 安全の基本講座(安全の基礎知識に関する学習,安全の基本ルール に関する学習,ヒヤリ・ハット疑似体験,過去の事故例の検証/デ ィスカッション学習)が理解できる.
2週 手仕上げ(1) ・けがき工具の適切な取り扱い方法と けがき順序が理解でき実践できる..
・やすり仕上げの基本についての理解,平面・Rの仕上げが理解でき実践できる..
・穴あけ・ねじ立てに必要な各種工具の理解とその加工方法が理解でき実践できる.
3週 手仕上げ(2) ・けがき工具の適切な取り扱い方法と けがき順序が理解でき実践できる..
・やすり仕上げの基本についての理解,平面・Rの仕上げが理解でき実践できる..
・穴あけ・ねじ立てに必要な各種工具の理解とその加工方法が理解でき実践できる.
4週 手仕上げ(3) ・けがき工具の適切な取り扱い方法と けがき順序が理解でき実践できる..
・やすり仕上げの基本についての理解,平面・Rの仕上げが理解でき実践できる..
・穴あけ・ねじ立てに必要な各種工具の理解とその加工方法が理解でき実践できる.
5週 フライス作業(1) ・装置の概要が説明できなおかつ取り扱いができる.
・Al合金、鋳鉄の6面体の製作・JIS曲げ試験について理解し説明ができる.
6週 フライス作業(2) ・装置の概要が説明できなおかつ取り扱いができる.
・Al合金、鋳鉄の6面体の製作・JIS曲げ試験について理解し説明ができる.
7週 フライス作業(3) ・装置の概要が説明できなおかつ取り扱いができる.
・Al合金、鋳鉄の6面体の製作・JIS曲げ試験について理解し説明ができる.
8週 コンタマシン・シャー(1) コンタマシン・シャー
・機械概要説明及び操作説明
・コンタマシンによるAl合金・アクリル板等の切断
2ndQ
9週 コンタマシン・シャー(2) コンタマシン・シャー
・機械概要説明及び操作説明
・コンタマシンによるAl合金・アクリル板等の切断
10週 コンタマシン・シャー(3) コンタマシン・シャー
・機械概要説明及び操作説明
・コンタマシンによるAl合金・アクリル板等の切断
11週 旋盤作業(1) 旋盤作業
・概要説明および取り扱い
・段付軸の製作
・端面・外周・突っ切り加工
12週 旋盤作業(2) 旋盤作業
・概要説明および取り扱い
・段付軸の製作
・端面・外周・突っ切り加工
13週 旋盤作業(3) 旋盤作業
・概要説明および取り扱い
・段付軸の製作
・端面・外周・突っ切り加工
14週 報告書の訂正,授業アンケートなど
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4前11,前12,前13
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4前11,前12,前13
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4前5,前6,前7
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4前2,前3,前4
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4前2,前3,前4
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4前2,前3,前4
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4前2,前3,前4
材料機械材料に求められる性質を説明できる。4前8,前9,前10
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。4前8,前9,前10

評価割合

レポート課題合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050