概要:
力学、流体力学、波動、電磁気学における物理現象(ニュートンの運動法則・質点の運動・エネルギー保存則・剛体の運動・弾性体と完全流体・光の波動性と粒子性・静的な電磁気)を数式を用いて表現するだけでなく、それらが数学的に連動し、解析可能な事象であることを理解し、説明ができることを目標と定める。
授業の進め方・方法:
講義内容を振り返る演習や課題を通じて学生の理解度を適宜確認する。
注意点:
応用物理は物理学で学んできた知識を数学(特に微分・積分)の見地から見直し,基本的な概念を理解することが大切である.このことは,単に式を覚えるのではなく,演習問題を自分で考え,解いてみることが必要であり,関連図書や関連する参考書などを活用して自学習にも望んで欲しい.「応用」物理とあるように,この講義は物理学を基本とする科目であることから1~2年時に学んだ物理を再度勉強するつもりで臨むこと.本教科の内容に疑問が生じた時点で積極的に質問をすることが望ましい.なお,授業計画は学生の理解度に応じて変更する場合がある。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 位置と速度、加速度の関係の復習 |
物理学で学んできた力学の基本式を復習する
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2週 |
力学の基本Ⅰ ニュートンの運動法則について学ぶ |
運動の第一~第三法則の説明ができる
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3週 |
力学の基本Ⅱ 重力と万有引力、慣性の法則について |
万有引力の式から重力加速度の導出ができる。また慣性系について説明ができる
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4週 |
力学の基本Ⅲ 仕事と運動エネルギー、位置エネルギーについて |
保存力を理解し、位置エネルギーと力の関係を説明できる
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5週 |
質点系の力学Ⅰ 重心の導出、運動量について |
重心の導出ができる。運動量保存則を用いて物体の衝突前後の運動量が導出できる
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6週 |
質点系の力学Ⅱ 力のモーメントと角運動量について |
回転運動における運動方程式が記述できる
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7週 |
前期中間試験 教科書の1~2章についての理解度・到達度を確認する |
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8週 |
答案返却・解説 |
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2ndQ |
9週 |
剛体の力学Ⅰ 剛体の回転軸周りの運動方程式について |
剛体の定義が説明でき、微小部の回転運動方程式が記述できる
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10週 |
剛体の力学Ⅱ 力のモーメントと慣性モーメントについて |
回転運動の方程式から角速度の導出ができる
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11週 |
剛体の力学Ⅲ 典型的な剛体における慣性モーメントの導出と回転運動における運動方程式の解法について |
種々の形状をした剛体の慣性モーメントの導出ができる
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12週 |
変形する物体Ⅰ 弾性体と完全流体について |
剛体と弾性体の違いについて説明ができる 完全流体について説明ができる
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13週 |
変形する物体Ⅱ 連続の方程式について |
連続の方程式が記述でき、異なる地点における流速の計算ができる
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14週 |
変形する物体Ⅲ ベルヌーイの定理について |
ベルヌーイの定理が記述でき、異なる地点における力学的エネルギーの導出ができる
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15週 |
前期末試験 教科書の3~4章についての理解度・到達度を確認する |
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16週 |
答案返却・解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
波の性質Ⅰ 波の伝搬と重ね合わせ、干渉について |
縦波と横波の違いを説明できる 波の伝搬と干渉について説明できる
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2週 |
波の性質Ⅱ 波の反射、屈折、回折について |
波の反射や屈折、回折現象について説明ができる
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3週 |
波の性質Ⅲ 音波と定在波、ドップラー効果について |
定在波について説明ができる ドップラー効果について説明ができる
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4週 |
光学Ⅰ 光の伝搬について |
光の波長と振動数、光速の関係式が記述できる 反射や屈折の式が記述・計算できる
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5週 |
光学Ⅱ 光の干渉について |
光の干渉効果が説明できる
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6週 |
光学Ⅲ 光の回折について |
光の回折現象が説明できる
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7週 |
後期中間試験 教科書の5章および波の諸性質についての理解度・到達度を確認する |
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8週 |
答案返却・解説 |
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4thQ |
9週 |
静的な電磁気Ⅰ 点電荷とクーロン力について |
点電荷間に働くクーロン力の計算ができる
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10週 |
静的な電磁気Ⅱ 電界とガウスの法則について |
点電荷が作る電界が計算できる ガウスの法則を用いて典型的な電界の導出ができる
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11週 |
静的な電磁気Ⅲ 電位と電気的な位置エネルギーについて |
クーロン力と位置エネルギーの関係を理解し、電位が導出できる
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12週 |
静的な電磁気Ⅳ 静電容量とコンデンサーについて |
電気容量の定義を理解し、コンデンサーに蓄えられる電荷やエネルギーの計算ができる
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13週 |
静的な電磁気Ⅴ 導体と誘電体の差異について |
導体と誘電体の違いが説明できる
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14週 |
静的な電磁気Ⅵ 静的な磁界におけるクーロンの法則や磁気的エネルギーについて |
仮想磁荷を導入することで電荷と同様にクーロンの法則が成立することを説明できる
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15週 |
学年末試験 教科書の7章についての理解度・到達度を確認する |
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16週 |
試験返却、解説、授業アンケート |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | 前1,前2,前7 |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 3 | 前1,前7 |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 3 | 前2,前7 |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 3 | 前2,前7 |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | 前2,前3,前7 |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | 前2,前3,前7 |
鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | 前3,前7 |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | 前3,前7 |
物体に作用する力を図示することができる。 | 3 | 前2,前4,前7 |
力の合成と分解をすることができる。 | 3 | 前2,前4,前7 |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 3 | 前3,前4,前7 |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 3 | 前3,前4,前7 |
慣性の法則について説明できる。 | 3 | 前3,前7 |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前3,前7 |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | 前3,前7 |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | 前3,前7 |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 3 | 前2,前7 |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | 前4,前7 |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | 前4,前7 |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 3 | 前4,前7 |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 前4,前7 |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 前4,前7 |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 前4,前7 |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 前4,前7 |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 3 | 前5,前7 |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 3 | 前5,前7 |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 前5,前7 |
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 3 | 前6,前7 |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 3 | 前4,前7 |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 3 | 前4,前6,前7 |
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる. | 3 | 前3,前7 |
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 前4,前7 |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | 前6,前7,前10,前11,前15 |
角運動量を求めることができる。 | 3 | 前6,前7,前10,前11,前15 |
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。 | 3 | 前6,前7,前10,前11,前15 |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | 前9,前15 |
重心に関する計算ができる。 | 3 | 前5,前7,前15 |
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。 | 3 | 前9,前10,前11,前15 |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | 前10,前11,前15 |
波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 3 | 後1,後4,後7 |
横波と縦波の違いについて説明できる。 | 3 | 後1,後7 |
波の重ね合わせの原理について説明できる。 | 3 | 後1,後7 |
波の独立性について説明できる。 | 3 | 後1,後7 |
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。 | 3 | 後1,後5,後7 |
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。 | 3 | 後3,後7 |
ホイヘンスの原理について説明できる。 | 3 | 後2,後7 |
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。 | 3 | 後2,後5,後6,後7 |
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。 | 3 | 後3,後7 |
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。 | 3 | 後3,後7 |
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。 | 3 | 後3,後7 |
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。 | 3 | 後3,後7 |
自然光と偏光の違いについて説明できる。 | 3 | 後4,後7 |
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。 | 3 | 後4,後7 |
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。 | 3 | 後6,後7 |
電気 | 導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 3 | 後9,後13,後15 |
クーロンの法則を説明し、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 3 | 後9,後10,後11,後12,後14,後15 |