歴史学Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 歴史学Ⅱ
科目番号 0176 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 特に指定しない。
担当教員 横山 恭子

到達目標

日本(特に北陸地方、富山県地域)における人間活動の歴史的・地域的特性、産業発展が社会に及ぼした影響について理解できる。
日本(特に北陸地方、富山県地域)における人間活動・産業発展と自然との関わり・影響について歴史的観点から理解できる。
日本(特に北陸地方、富山県地域)において、社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。
日本(特に北陸地方、富山県地域)に生きた人々の生活文化、宗教や信仰などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各時代の越中富山の歴史的特徴を具体的に説明できる。越中富山の歴史的特徴を説明できる。越中富山の歴史的特徴を説明できない。
評価項目2絵画史料(絵図・地図)を詳細に調査・分析し、説明できる。絵画史料(絵図・地図)を調査・分析し、説明できる。絵画史料(絵図・地図)について説明できない。
評価項目3歴史的事象と現代社会の地域問題とを結び付け、意欲的に自分なりの意見を持つことができる。歴史的事象と現代社会の地域問題とを結び付け、意見を持つことができる。歴史的事象と現代社会の地域問題とを結び付けることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 古代から近現代までの全時代を対象とした日本地域史特論。本講義では特に「越中富山」の地域史・郷土史を集中的に扱う。「越中」という国名ができる前から、京・朝廷(関西)との結びつきを強めていき、武士や一向宗の勢力との戦乱を経て、「富山」を中心とした城下町整備が進み、江戸・幕府(関東)との関係を深め、明治以降、「富山県」が出来上がり、現代に至るまでの流れを、順を追ってみていく。私たちの生きる地域がどのように形成され、中央政権や隣接地域と関わり合ってきたか、先人の足跡を辿ることで、将来、富山県やこの地域に住む私たちがどのような方向へと進んでいくのかを考えていく。将来社会人として自立し、日本をはじめ世界の広い地域の人々とグローバルに接する機会に役立つように、そして誇りを持ってポジティブに説明・紹介できるように、自分の生まれ育った郷土、或いは勉学を積んだ地についての知識・教養を豊かなものにする。
授業の進め方・方法:
講義形式で毎回資料を配布する。参考文献等は授業中に紹介する。時々作業プリントや授業の感想等の提出を求めることがある。
注意点:
授業の進度・内容は学生の理解度によって変更することがある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、コシノクニという地域について① 「越中」と「富山」という地名の由来について。
2週 コシノクニという地域について② 縄文・弥生時代の自然環境と遺跡・遺物、不動堂遺跡、江上A遺跡について。
3週 コシノクニという地域について③ 古墳時代の遺跡・遺物と金属器の出現、杉谷4号墳について。
4週 古代律令体制と越中国の誕生① 飛鳥時代の政治・国際情勢と渡来人、環日本海における高麗神社について。
5週 古代律令体制と越中国の誕生② 五畿七道の行政単位と越中国、古代駅制と自然環境との関わりについて。木簡を読む。
6週 古代律令体制と越中国の誕生③ 大伴家持と万葉集の成立、東大寺大仏造営と越中国の関わりについて。
7週 越中武士団の動向と浄土真宗の浸透① 平安時代の越中と立山信仰、木曽義仲の行軍と倶利伽羅峠の戦いについて。
8週 越中武士団の動向と浄土真宗の浸透② 放生津の都市整備と地元武士団の経済活動について。
4thQ
9週 富山藩の成立と城下町整備の始まり① 蓮如上人の北陸布教と浄土真宗の浸透、佐々成政と富山城について。
10週 富山藩の成立と城下町整備の始まり② 加賀藩、富山藩の北国街道整備と参勤交代について。絵図を読み解く。
11週 富山藩の成立と城下町整備の始まり③ 朝鮮通信使と越中富山、行列を支える人々について。
12週 富山藩の成立と城下町整備の始まり④ 富山売薬・北前船の経済活動と富山城下、港町の発展について。
13週 近現代の富山県地域と工業・産業化① 安政大地震と常願寺川治水事業、御雇外国人デ・レーケについて。
14週 近現代の富山県地域と工業・産業化② 越中船橋の風景と神通川治水事業、富岩運河開削と産業化の進展について。
15週 近現代の富山県地域と工業・産業化③ 富山県の工場誘致と鉄道・港湾整備、富山大空襲と復興の軌跡について。
16週 まとめ、レポート提出、復習作業 私たちの生きる越中富山の歴史を振り返り、富山県の未来について自分なりの意見を持つことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。2
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。2
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。2
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合06000400100
基礎的能力06000400100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000