有機材料

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 有機材料
科目番号 0230 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 高分子材料化学(小川俊夫著 共立出版)
担当教員 太田 孝雄

到達目標

1) 高分子材料の概要と各種重合法の概要が理解できる。
2) 高分子の分子量の定義およびその測定法、計算法を説明できる。
3) 高分子の高次構造と立体規則性について理解できる。
4) 高分子材料の結晶、非晶領域の力学的性質の関係を説明できる。
5) ガラス転移現象について説明できる。
6) 高分子の溶融加工や成形法について説明できる。
7) 高分子材料の粘弾性挙動について定量的に説明できる。
8) ゴム弾性の特徴を一般の材料と比較して説明できる。
9) 熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の違いについて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1)高分子材料の概要と各種重合法の概要が正しく理解できる。高分子材料の概要と各種重合法の概要が理解できる。高分子材料の概要と各種重合法の概要が理解できない。
評価項目2)高分子の分子量の定義およびその測定法、計算法を詳しく説明できる。高分子の分子量の定義およびその測定法、計算法を説明できる。高分子の分子量の定義およびその測定法、計算法を説明できない。
評価項目3)高分子の高次構造と立体規則性について正しく理解できる。高分子の高次構造と立体規則性について理解できる。高分子の高次構造と立体規則性について理解できない。
評価項目4)高分子材料の結晶、非晶領域の力学的性質の関係を詳しく説明できる。高分子材料の結晶、非晶領域の力学的性質の関係を説明できる。高分子材料の結晶、非晶領域の力学的性質の関係を説明できない。
評価項目5)ガラス転移現象について正しく説明できる。ガラス転移現象について説明できる。ガラス転移現象について説明できない。
評価項目6)高分子の溶融加工や成形法について詳しく説明できる。高分子の溶融加工や成形法について説明できる。高分子の溶融加工や成形法について説明できない。
評価項目7)高分子材料の粘弾性挙動について定量的に正しく説明できる。高分子材料の粘弾性挙動について定量的に説明できる。高分子材料の粘弾性挙動について定量的に説明できない。
評価項目8)ゴム弾性の特徴を一般の材料と比較して詳しく説明できる。ゴム弾性の特徴を一般の材料と比較して説明できる。ゴム弾性の特徴を一般の材料と比較して説明できない。
評価項目9)熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の違いについて詳しく説明できる。熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の違いについて説明できる。熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の違いについて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では、高分子材料の構造、物性、重合法、加工法やその用途について学習する。また、高分子材料が無機材料や金属材料とどのような違いがあるかについて学習する。
授業の進め方・方法:
本授業は、教員単独で講義および演習形式で行う。
注意点:
1、2学年時に学習した化学を十分に復習して授業に臨むこと。また、有機材料(高分子材料)以外の材料の組織や力学的性質の関係を理解しておくこと。なお、場合によっては授業中に計算を行うこともあるので、関数電卓を用意しておくこと。
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(有機材料とは) 高分子材料の概要とその一般的性質を理解できる。
2週 高分子化合物の生成 高分子化合物の重合法を理解できる。
3週 高分子の分子量(平均分子量・分子量測定法)  高分子の分子量の定義およびその測定法を理解できる。
4週 高分子材料の構造(1) 高分子の高次構造と立体規則性が物性に及ぼす影響について理解できる。
5週 高分子材料の構造(2) 高分子の高次構造と立体規則性が物性に及ぼす影響について理解できる。
6週 高分子材料の力学的性質(1)  高分子材料の力学的性質、特に、粘弾性ならびに高分子の構造が力学的性質に及ぼす影響について理解できる。
7週 高分子材料の力学的性質(2) 高分子材料の力学的性質、特に、粘弾性ならびに高分子の構造が力学的性質に及ぼす影響について理解できる。
8週 高分子材料の熱的性質とガラス転移 高分子材料のガラス転移現象について解説する。
4thQ
9週 中間試験
10週 高分子材料の加工法(1) 高分子材料の溶融加工について理解できる。
11週 高分子材料の加工法(2) 高分子材料の成形法(ブロー成形、インフレーション法等)について理解できる。
12週 各種高分子材料 各種高分子材料の具体的な性質と重合法について理解できる。
13週 機能性高分子材料 実用化されている機能性高分子材料について理解できる。
14週 熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂
高分子基複合材料
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の種類とその製造法や性質について理解できる。また、繊維強化プラスチックの概要を理解できる。
15週 後期末試験 
16週 後期末試験の解答・解説
授業評価・アンケート 

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。3
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。3
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。3
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。3
材料機械材料に求められる性質を説明できる。3
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。3
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。2
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。3

評価割合

試験課題その合計
総合評価割合70300100
基礎的能力0000
専門的能力70300100
分野横断的能力0000