流体機械

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 流体機械
科目番号 0231 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 流体機械の基礎 (機械系大学講義シリーズ⑮)(井上雅弘・鎌田好久,コロナ社)
担当教員 白川 英観

到達目標

・流体機械の構造・動作原理を理解する.
・流体機械の性能を理解する.
・流体機械で問題となる現象を理解する.
・流体機械の設計で必要な,相似則などを理解する.
具体的には下記ルーブリックの各項目が到達目標になる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ターボポンプの分類や構造,理論による効率や損失ターボポンプの分類や構造,理論による効率や損失を説明できるターボポンプの分類や構造,理論による効率や損失を理解できるターボポンプの分類や構造,理論による効率や損失を理解できない
ターボポンプの特性曲線,連合運転ターボポンプの特性曲線,連合運転を説明できるターボポンプの特性曲線,連合運転を理解できるターボポンプの特性曲線,連合運転を理解できない
ターボポンプで問題となるキャビテーションや水撃ターボポンプで問題となるキャビテーションや水撃を説明できるターボポンプで問題となるキャビテーションや水撃を理解できるターボポンプで問題となるキャビテーションや水撃を理解できない
往復ポンプや特殊ポンプの構造と特徴往復ポンプや特殊ポンプの構造と特徴を説明できる往復ポンプや特殊ポンプの構造と特徴を理解できる往復ポンプや特殊ポンプの構造と特徴を理解できない
遠心型および軸流型の送風機・圧縮機の構造と特徴遠心型および軸流型の送風機・圧縮機の構造と特徴を説明できる遠心型および軸流型の送風機・圧縮機の構造と特徴を理解できる遠心型および軸流型の送風機・圧縮機の構造と特徴を理解できない
往復圧縮機や真空ポンプなどの構造と特徴往復圧縮機や真空ポンプなどの構造と特徴を説明できる往復圧縮機や真空ポンプなどの構造と特徴を理解できる往復圧縮機や真空ポンプなどの構造と特徴を理解できない
水車の種類と原理水車の種類と原理を説明できる水車の種類と原理を理解できる水車の種類と原理を理解できない
風車の形式や効率,空気タービンの原理や構造風車の形式や効率,空気タービンの原理や構造を説明できる風車の形式や効率,空気タービンの原理や構造を理解できる風車の形式や効率,空気タービンの原理や構造を理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ポンプや風車,ジェットエンジンなどの流体機械は,我々の日常生活で多く利用され,生活を豊かにしている.これらの機械の効率を上げ,安全性を高めるには,流れ現象を理解し応用し,設計開発しなければならない.そこで,本科目では,流体工学Ⅰ,Ⅱで学んだ内容を復習するともに,身の回りの流体機械に興味を持ち,方程式や法則に基づいて,流体機械を理解することを学習目標とする.
授業の進め方・方法:
最初に,動力から流体を作り出すポンプや送風機,圧縮機の原理や構造,特性などを理解し,キャビテーションや水撃などの現象を学習する.次に,自然エネルギーで注目されている流体から動力を得る水車や風車,タービンを学習する.最後に工業分野で使われている流体を用いた電動装置や輸送装置などを学習する.
注意点:
流体機械の原理や構造,効率は,流体工学で学んだ現象や方程式などを用いて設計されている.流体工学で学んだことを再復習し,授業に取り組んでください.また,理解を確実なものにするために,授業後にレポートを課しますので,課題を自分で解き,提出してください.なお,授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合があります.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 流体機械の種類,ポンプ(1) 流体機械の種類,ポンプの種類,全揚程と吐出量,往復ポンプの構造と理論
2週 ポンプ(2) 往復ポンプ・油圧ポンプの構造と理論
3週 ポンプ(3) 遠心ポンプ・斜流ポンプの構造と理論,反動度
4週 ポンプ(4) 軸流ポンプ・特殊ポンプの構造と理論,翼理論
5週 損失と効率,損失対策 水力損失,衝撃損失,漏れ損失,円板摩擦損失,機械損失,水力効率,体積効率,軸封装置,バランスピストン
6週 水車 水車の種類,落差と流量,上掛水車,ペルトン水車,フランシス水車,クロスフロー水車
7週 送風機・圧縮機(1) 送風機の分類,ポンプと圧縮機の違い,全圧と流量,理想気体の圧縮変化,遠心圧縮機,軸流圧縮機
8週 中間テスト
2ndQ
9週 中間テスト解答,送風機・圧縮機(2),真空ポンプ 往復・回転圧縮機,真空ポンプ
10週 風車・タービン 風車・タービンの種類,パドル風車,多翼風車,サボニウス風車,ダリウス風車,プロペラ風車,衝動タービン,反動タービン
11週 流体機械内で生じる現象 キャビテーション,水撃,水圧脈流,サージング,旋回失速,チョーキング
12週 特性曲線,相似則と比速度 性能曲線と抵抗曲線,相似則と比速度
13週 液体伝動装置,液体による輸送装置 流体継手,流体トルクコンバータ,水力コンベヤ,空気コンベヤ
14週 油圧(空気圧)機器 アクチュエータ,油圧モータ,制御弁
15週 期末テスト
16週 期末テストの解答とアンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
能力7030100