強度設計

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 強度設計
科目番号 0234 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 機械系教科書シリーズ 材料強度学(コロナ社)
担当教員 太田 孝雄

到達目標

・引張,圧縮における垂直応力の計算手法とその評価法を説明でき,ベルト等の設計で使用することができる.
・ねじり等のせん断応力の計算手法とその評価法を説明でき,リベット等の設計で使用することができる.
・曲げにおける垂直応力の計算手法とその評価法を説明でき,歯車等の設計で使用することができる.
・材料の破損則を説明でき,軸等の設計で使用することができる.
・円孔の応力集中について説明できる.
・破壊力学で取り扱うき裂の形態や応力拡大係数や破壊靭性について説明できる.
・疲労強度設計について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1引張,圧縮における垂直応力の計算手法とその評価法を詳しく説明でき,ベルト等の設計で使用することができる.引張,圧縮における垂直応力の計算手法とその評価法を説明でき,ベルト等の設計で使用することができる.引張,圧縮における垂直応力の計算手法とその評価法を説明できず,ベルト等の設計で使用することができない.
評価項目2ねじり等のせん断応力の計算手法とその評価法を詳しく説明でき,リベット等の設計で使用することができる.ねじり等のせん断応力の計算手法とその評価法を説明でき,リベット等の設計で使用することができる.ねじり等のせん断応力の計算手法とその評価法を説明できず,リベット等の設計で使用することができない.
評価項目3曲げにおける垂直応力の計算手法とその評価法を詳しく説明でき,歯車等の設計で使用することができる.曲げにおける垂直応力の計算手法とその評価法を説明でき,歯車等の設計で使用することができる.曲げにおける垂直応力の計算手法とその評価法を説明できず,歯車等の設計で使用することができない.
評価項目4材料の破損則を詳しく説明でき,軸等の設計で使用することができる.材料の破損則を説明でき,軸等の設計で使用することができる.材料の破損則を説明できず,軸等の設計で使用することができない.
評価項目5円孔の応力集中について詳しく説明できる.円孔の応力集中について説明できる.円孔の応力集中について説明できない.
評価項目6破壊力学で取り扱うき裂の形態や応力拡大係数や破壊靭性について詳しく説明できる.破壊力学で取り扱うき裂の形態や応力拡大係数や破壊靭性について説明できる.破壊力学で取り扱うき裂の形態や応力拡大係数や破壊靭性について説明できない.
評価項目7疲労強度設計について詳しく説明できる.疲労強度設計について説明できる.疲労強度設計について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
設計工学は,力学,材料学,機械加工学等の様々な分野に関連する科目が融合・複合された科目である.授業では,強度設計を中心にした機械要素設計に関する考え方を工業力学,材料力学,材料強度学等で学んだ基礎理論と関連付けて学ぶ.
授業の進め方・方法:
本授業は,教員単独で講義および演習形式で行う.
注意点:
既に学習した工業力学,材料力学を十分に復習して授業に臨むこと.授業では教科書に載っている数式に惑わされず,基礎となる考え方を理解すること.授業中に計算を科せることもあるので,関数電卓を用意しておくこと.
授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 強度設計の基礎 設計の基本,応力の種類,許容応力および安全率について
2週 静的強度設計① 引張,圧縮における垂直応力の計算手法とその評価方法について
3週 静的強度設計① ベルトの設計について
4週 静的強度設計② ねじり等におけるせん断応力の計算手法とその評価法について
5週 静的強度設計② ピン,キー,リベットの設計について
6週 静的強度設計③ 曲げにおける垂直応力の計算手法とその評価方法について
7週 静的強度設計③ 歯車の設計について
8週 中間試験
4thQ
9週 静的強度設計④ 材料の破損則について
10週 静的強度設計④ 軸の設計について
11週 破壊力学概説① き裂の応力場と応力拡大係数について
12週 破壊力学概説② エネルギー開放率について
平面破壊靭性試験について
13週 疲労強度設計① 疲労の基礎について
14週 疲労強度設計② S-N線図,グッドマン線図について
15週 疲労強度設計③ 疲労き裂成長について
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計機械設計の方法を理解できる。3
標準規格の意義を説明できる。1
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。3
軸の種類と用途を理解し、適用できる。2
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。3
キーの強度を計算できる。3
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。3
滑り軸受の構造と種類を説明できる。2
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。2
力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。2
応力とひずみを説明できる。2
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。2
許容応力と安全率を説明できる。3
多軸応力の意味を説明できる。2
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。2
材料機械材料に求められる性質を説明できる。3
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。3
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。2
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。3
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。3

評価割合

試験課題その他合計
総合評価割合70300100
基礎的能力0000
専門的能力70300100
分野横断的能力0000