基礎数学AⅠ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 基礎数学AⅠ
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 『新基礎数学 改訂版』(大日本図書) / 問題集:『新基礎数学問題集 改訂版』(大日本図書) / 参考書:『改訂版 ニューアクションβ 数学Ⅰ+A』,『改訂版 ニューアクションβ 数学Ⅱ+B』(東京書籍)
担当教員 加藤 正輝

到達目標

1. 整式の加減乗除や展開・因数分解ができる.
2. 分数式・根号を含む式・複素数の基本的な計算ができる.
3. 2次方程式・2次不等式を解くことができる.
4. 簡単な連立方程式・無理方程式・分数方程式を解くことができる.
5. 因数定理を利用して簡単な高次式の因数分解ができ,基本的な高次方程式を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1少し複雑な整式について加減乗除や展開・因数分解ができる.基本的な整式について加減乗除や展開・因数分解ができる.基本的な整式について加減乗除や展開・因数分解ができない.
評価項目2分数式・根号を含む式・複素数の少し複雑な計算ができる.分数式・根号を含む式・複素数の基本的な計算ができる.分数式・根号を含む式・複素数の基本的な計算ができない.
評価項目3複雑な2次方程式・2次不等式を解くことができる.基本的な2次方程式・2次不等式を解くことができる.基本的な2次方程式・2次不等式を解くことができない.
評価項目4少し複雑な連立方程式・無理方程式・分数方程式を解くことができる.簡単な連立方程式・無理方程式・分数方程式を解くことができる.簡単な連立方程式・無理方程式・分数方程式を解くことができない.
評価項目5因数定理を利用して少し複雑な高次式の因数分解ができ,少し難しい高次方程式を解くことができる.因数定理を利用して簡単な高次式の因数分解ができ,基本的な高次方程式を解くことができる.因数定理を利用した簡単な高次式の因数分解ができない.基本的な高次方程式を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
中学で学んだ数学の内容を復習しながら,高専における第一段階(工学のどの分野に対しても基礎)となる数学の諸概念と数学的技能(数と式の計算,整式の四則演算,因数分解,剰余の定理,分数式の計算,方程式と不等式など)について具体的に学習する.工学および他教科で必要となる数学的手法や計算技術の習得のために,講義と並行して演習も行う.
授業の進め方・方法:
授業で扱う内容は,中学と比べると量も質も徐々に高レベルになっていく.授業を理解しやすくするため,毎回少しでも予習することを勧める.
授業では基本的に教科書に沿った内容を扱うが,適宜内容を補ったり省略することもある.また原則として,学生自ら問題を解く演習の時間も設ける.
授業で解らないところはすぐに復習して理解するように努めて欲しい.積極的な質問を推奨する.消化不良のまま定期試験まで放置するのは大変危険である.
基本的な内容を理解するだけでは不足であり,繰り返し訓練をしなければ身に付かない.教科書の問題や問題集を解くなど,試験直前だけでなく普段から各自で訓練を必要とする.
授業計画は,学生の理解度等に応じて変更する場合がある.
注意点:
筆記試験(=中間試験および期末試験)以外に小テストを適宜実施する可能性がある.
評価は,筆記試験および小テストの成績を元に約7割,演習や課題などの成績を元に約3割の割合で評価する.
期末評価は,中間までの評価と中間以降の評価の概ね平均をとって最終的な評価とする.
以上の成績評価の割合は,事前に予告した上で変化させる場合がある.

本科目では,50点以上の評価で単位を認定する.
評価が50点に満たない者は,願い出により追認試験を受けることができる.
追認試験の結果,単位の修得が認められた者にあっては,その評価を50点とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 整式の加法・減法・乗法 整式の加減乗算,計算の3法則(交換・結合・分配),指数法則を利用した計算ができる.
2週 展開公式,因数分解の公式,たすき掛け. 式の展開と,たすき掛けを用いた因数分解の計算ができる.
3週 整式の除法,最小公倍数,最大公約数、剰余の定理. 整式の除法が計算できる.最小公倍数と最大公約数を求めることができる.剰余の定理を用いて余りを求めることができる.
4週 因数定理と高次式の因数分解. 因数定理を用いて,高次式の因数分解ができる.
5週 分数式の計算,通分・約分,繁分数式. 通分・約分を用いて分数式の計算ができる.繁分数式を整理できる.
6週 実数,絶対値. 実数の成り立ちを理解する.数直線,絶対値を理解し,計算できる.
7週 平方根,複素数. 平方根を理解し計算できる.複素数の四則演算ができる.
8週 前期中間試験.
前期中間試験の解答・解説・講評.
2ndQ
9週 2次方程式. 解の公式を用いて2次方程式を解ける.判別式を利用できる.解と係数の関係を理解し因数分解に応用できる.
10週 高次方程式. 因数定理を用いて高次方程式を解くことができる.
11週 連立方程式,分数方程式,無理方程式. 連立方程式や分数方程式など様々な方程式を解くことができる.
12週 恒等式,等式の証明. 方程式と恒等式の違いを理解する.簡単な等式の証明ができる.
13週 不等式の性質. 1次・2次不等式などを解くことができる.
14週 不等式の証明,集合. 相加平均と相乗平均の大小関係を用いて不等式を証明できる.集合の基礎を理解する.
15週 期末試験.
16週 前期期末試験の解答・解説・講評.
前期のまとめと夏休み・後期へ向けたアドバイス.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。2前1,前2
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。2前2,前3,前4
分数式の加減乗除の計算ができる。2前5
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。2前6
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。2前7
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。2前7
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。2前9
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。2前10
簡単な連立方程式を解くことができる。2前11
無理方程式・分数方程式を解くことができる。2前11
1次不等式や2次不等式を解くことができる。2前13
恒等式と方程式の違いを区別できる。2前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000