総合国語ⅠB

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 総合国語ⅠB
科目番号 0010 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 国語総合改訂版 現代文編・古典編(大修館書店)/新総合図説国語(東京書籍)/常用漢字ダブルクリア(尚文出版)
担当教員 高熊 哲也

到達目標

現代人に必要とされる、言葉を運用する力(読み、書き、話し、聞く力)を身につける。人間と社会・環境の関係について考える力を磨く。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
さまざまなジャンルの文章について、論理的に内容を理解することができる。表現が生まれる背景を視野に入れ、部分の意味内容を全体構成の中で捉えることができる。語句や文のつながりを正確に捉えて、表現の意図や趣旨が理解できる。語句や文の連鎖を貫く、つながりや構成意識を捉えることができない。
文章読解を通じて、さまざまな問題について、自分なりの考えを持ち、それを適切に表現できる。教材を踏まえた問題意識を持ち、自己の創造的な糧としつつ、表現された内容についてまとめることができる。教材が内包する問題点を理解して、その意味内容について説明できる。教材の提示している問題や意味についての理解が不十分で、その内容が説明できない。
漢字・語彙・文法など、言語に関する知識を身につける。教科書や漢字副教材レベルの知識に加えて、発展的な内容を加えて身につける。教科書や漢字副教材レベルの知識を習得する。教科書や漢字副教材レベルの知識を十分に習得できていない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
さまざまな文章を読み、文章の論理に即して内容を理解する。漢字・語彙・文法など、言語に関する知識を豊かにする。教材の文章の読解を通じて、人間と社会・環境の関係について思考する力を磨く。教材の文章の読解を通じて、さまざまな問題について、自分なりの考えを持ち、それを適切に表現する。
授業の進め方・方法:
担当教員による単独講義。ただし、発問を軸に学習者と教授者の相互交流を通して、理解を深める授業形態を中心とする。
学習プリントを配布し、教材ごとの学習の要点をあらかじめ提示する。授業展開を理解する上での補助とするとともに、予習、復習のための材料として活用する。
注意点:
言葉の働きや力について自覚的になり、他者の文章を客観的に読んで理解すること、自分の考えを整理して表現することを通じて、自らの感じ方や考え方を磨いてゆくという意識を持ってほしい。なお、授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 夏休み課題漢字テスト・課題点検 課題の確認漢字テスト。合格点は90%以上。
2週 平山克美「グローバル化とグローバリズム」① 「グローバル化」と「グローバリズム」の違いを理解し、整理して説明する。
3週 平山克美「グローバル化とグローバリズム」② 筆者は「グローバル化」にどのような可能性を見ているのか、具体事例に即して説明する。
4週 安部公房「良識派」 良識派のニワトリがだまされたことを描くことで、作者がどのようなことを風刺しようとしてるのか理解する。
5週 『徒然草』「これも仁和寺の法師」 なぜ仁和寺の法師は失策をおかしてしまったのかを考え、導かれる教訓をもとに、兼好の人間観察力について知る。
6週 『徒然草』「奥山に猫またといふもの」 連歌師の心理と行動を分析し、人間の振る舞いに影響を与える「うわさ」と「情報」について考察して説明する。
7週 『徒然草』「つれづれなるままに」 「つれづれなるままに」表れている『徒然草』の執筆意識や姿勢について理解する。
8週 後期中間試験 後期前半の授業内容について、理解度を確認する。
4thQ
9週 後期中間試験の答案返却と解説 後期中間試験の解答・解説。
10週 田中真知「おまえはやってきた」① アフリカの「あいさつ」のエピソードを通して、コミュニケーションは単なる情報のやりとりではないことを確認する。
11週 田中真知「おまえはやってきた」① 死と隣り合わせの「生」の危うさ感じながら生きる日常を想像し、「おまえはやってきた。」というフレーズの意味を理解する。
12週 孟棨「人面桃花」①
書き下し文と現代語訳をしながら、崔護と女(むすめ)の出会いの様子をする読解する。
13週 孟棨「人面桃花」② 書き下し文と現代語訳をしながら、門扉に詩を書き残した崔護の思い読解する。
14週 孟棨「人面桃花」③ 書き下し文と現代語訳をしながら、再び家を訪れたときにどういう事態になっていたかを確認し、詩を読んだ女の思いを読み取り、「人面桃花」の四字熟語の意味を整理する。
15週 学年末試験 後期後半の授業内容について、理解度を確認する。
16週 学年末試験の答案返却と解説・授業アンケート 学年末試験の解答・解説。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2後2,後3,後4,後5,後8,後9,後10,後11,後15
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2後2,後3,後4,後5,後8,後9,後10,後11,後15
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2後6,後7,後8,後12,後13,後14,後15
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2後1,後2,後3,後4,後5,後8,後9,後10,後11,後15
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2後2,後3,後4,後5,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。2後1,後7,後9,後16
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後14,後15
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後14,後15
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後14,後15
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後14,後15
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験課題テスト提出物合計
総合評価割合702010100
基礎的能力702010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000