総合国語ⅡB

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 総合国語ⅡB
科目番号 0023 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新精選現代文B(明治書院)/精選古典B改訂版(大修館書店)/新総合図説国語(東京書籍)/常用漢字ダブルクリア四訂版・別冊トレーニングノート総合タイプ(尚文出版)
担当教員 足立 繭子

到達目標

1.古典を含むさまざまな文章中に出現する語句について、その語意を説明することができ、さらに自分でその語句を実際に使用することができる。
2.古典を含むさまざまな文章の主旨を説明することができ、それを適切な言語を用いて文章として表現することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
古典を含むさまざまな文章中に出現する語句の語意を説明することができ、自分で実際にその語句を使用することができる。 文章中の語句を用いて、自分の考えを文章として、表現することができる。文章中の語句の語意を説明することができ、自分で実際に使用することができる。文章中の語句を説明することができず、自分で使用することができない。
古典を含むさまざまな文章の主旨を、説明することができ、それを適切な言語を用いて文章として表現することができる。文章の主旨についての自分の考えを、適切な言語を用いて文章化することができる。文章の主旨を説明することができ、それを適切な言語を用いて文章化することができる。文章の主旨を説明することができず、それを適切な言語を用いて文章化することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1.漢字・語意・文法など、言語的な知識を身につけ、古典を含むさまざまな文章を読み、論理構成に即して、主旨を理解できるようにする。
2.読んだ文章を通して、さまざまな問題について、自身の意見や考えを持ち、適切な言語を用いて文章として表現できるようにする。
授業の進め方・方法:
担当教員による単独講義および演習による授業。
授業前に、担当教員の作成した学習プリントや授業ブリントを配布し、これを予習課題とする。
注意点:
他者の書いた文章を正確に読むことや自分で苦労して文章を書くことを通じて、自らの感じ方や考え方を磨いてゆくのだという意識を持って取り組んでほしい。なお、授業計画は、 学生の理解度に応じて変更する場合がある。
本科目では、50点以上の評価で単位を認定する。評価割合の通り、試験(中間試験と期末試験の平均)を主にし、課題テストや提出物を加えて、成績評価する。評価が50点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を50点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 夏休み課題漢字テスト
/西谷修「いのちのかたち」①
夏休み課題に基づいた漢字テストで、90/100点以上取得できる。
/「生命」・「いのち」のそれぞれの語で表されることがらの違いについて、説明できる。
2週 西谷修「いのちのかたち」② 「いのち」が他者との「分有」に支えられている、とはどういうことか、について説明できる。
3週 西谷修「いのちのかたち」③ 「いのち」という日本語を持っていることが、なぜ「僥倖」と言えるのか、説明できる。
4週 『唐宋ハ家文読本』柳宗元「捕蛇者説」① 筆者の申し出に対して、なぜ莊氏は涙を流して悲しむのか、莊氏の述べるところを整理した上で、その理由について説明できる。
5週 『唐宋ハ家文読本』柳宗元「捕蛇者説」② 重い租税による村人たちの苦しみと、危険な毒蛇を捕る莊氏の苦しみとを比較し、より苦しいのはどちらかについて、説明できる。
6週 『唐宋ハ家文読本』柳宗元「捕蛇者説」③ 「苛政は虎よりも猛なり」の意味を理解し、この話における「苛政」と「虎」に当たるのは、どのようなことか、説明できる。左遷中の筆者が、この「説」によって、どのようなことを主張しようとしているのか、説明できる。
7週 後期中間試験 第1~6回の授業の内容について確認する試験で、50/100点以上を取得できる。
8週 答案返却と解説
/丸山真男「『である』ことと『する』こと」①
返却された中間試験の答案を確認し、自分で間違えたところについて解説を聞いた上で、訂正することができる。
/第一段落の「民法における債権の時効」「憲法における自由」の例に即して、「である」ことと「する」こととの関係について、説明できる。
4thQ
9週 課題漢字テスト
/丸山真男「『である』ことと『する』こと」②
第二段落の「近代社会の制度」誕生の例に即して、「である」ことと「する」こととの関係について、説明できる。
10週 丸山真男「『である』ことと『する』こと」③ 第三段落の「徳川時代」という前近代の社会の例に即して、「である」ことと「する」こととの関係について、説明できる。
11週 丸山真男「『である』ことと『する』こと」④
第四段落の近代社会の例に則して、日米の場合における、「である」ことと「する」こととの関係の違いについて、説明できる。
12週 冬休み課題漢字テスト
/丸山真男「『である』ことと『する』こと」⑤
冬休み課題に基づいた漢字テストで、90/100点以上取得できる。
/第五段落の「状態」的思考と「過程」的思考との違いについて、説明できる。
13週 丸山真男「『である』ことと『する』こと」⑥
/鴨長明『方丈記』「行く河の流れ」①
第六段落の日本の近代化における問題点について、説明できる。
/『方丈記』の文学的意義について、説明できる。本文を正しく音読でき、古文単語の意味を説明できる。
14週 鴨長明『方丈記』「行く河の流れ」② 『方丈記』の本文を、適切な現代語訳にすることができる。
15週 鴨長明『方丈記』「行く河の流れ」③ 『方丈記』における筆者の「無常」の認識について、説明することができる。
16週 学年末試験の答案返却と解説、授業アンケート実施 学年末試験では、第8~14回の授業の内容について確認した。返却された学年末試験の自分の答案を確認し、間違えたところについて解説を聞いた上で、自分で訂正することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3後1,後2,後3,後8,後9,後10,後11,後12,後16
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3後1,後2,後3,後8,後9,後10,後11,後12,後16
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3後4,後5,後6,後7,後8,後13,後14,後15,後16
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3後1,後2,後3,後8,後9,後10,後11,後12,後16
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後15,後16
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後15,後16
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3後8
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3後8
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3後8
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3後8
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3後8
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後15,後16
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後15,後16
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後15,後16

評価割合

試験課題テスト提出物合計
総合評価割合701515100
基礎的能力40101060
専門的能力205530
分野横断的能力100010