物理学ⅡA

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理学ⅡA
科目番号 0030 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 物理基礎(数研出版):ISBN978-4-410-81103-6、物理(数研出版):ISBN978-4-410-81133-3
担当教員 豊嶋 剛司

到達目標

力学分野と熱力学分野の基礎を理解する
1.運動量と力積の関係を理解し、運動量保存の法則を用いた計算ができる
2.等速円運動をする物体の運動や、単振動を理解し、それらの運動を特徴付ける物理量の計算ができる
3.万有引力の法則を理解し、その運動に関する計算ができる
4.力のモーメントを理解し、剛体のつりあいや重心に関する計算ができる
5.温度と熱の関係を理解し、エネルギーの一形態である熱について計算できる
6.仕事と熱の関係を理解し、理想気体の状態方程式を用いた計算ができる
7.熱力学第一法則および熱力学第二法則を理解し、状態変化に関する計算と熱効率について計算ができる

モデルコアカリキュラム
Ⅱ-A(物理):項目の25~46を適用レベル(3)まで達成する
Ⅱ-B(物理実験):項目の1~9を適用レベル(3)まで達成する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
運動量について理解し、基礎問題が解ける運動量について理解し、応用問題が解ける運動量について理解し、基礎問題が解ける運動量について説明できない
振動運動について理解し、基礎問題が解ける振動運動について理解し、応用問題が解ける振動運動について理解し、基礎問題が解ける振動運動について説明できない
万有引力について理解し、基礎問題が解ける万有引力について理解し、応用問題が解ける万有引力について理解し、基礎問題が解ける万有引力について説明できない
剛体について理解し、基礎問題が解ける剛体について理解し、応用問題が解ける剛体について理解し、基礎問題が解ける剛体について説明できない

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理学を学ぶことは数式を覚えるのではなく、自然科学を理解して工学への応用ができる幅広い視野を身につけるための礎となる。
自然科学における様々な現象を物理学が数学的に解釈可能であることを、演習問題等を通じて理解を深める。
授業の進め方・方法:
講義
注意点:
予習・復習を行う際は、自分が理解できている点、わからない点が何なのかを整理する習慣をつけること
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。
本科目では、50点以上の評価で単位を認定する。
評価が50点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。
追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を50点とする。
授業中に課せられた課題は締切を守ること。締切を超過して提出された場合、評価点が減じることがある。
課題未提出の場合、相当する課題点は0となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物理学Ⅰの復習 物体の運動についての種々の物理量や運動方程式、力学的エネルギーに関する理解度を確認する
2週 運動量(1) 運動量と力積の関係を理解し、その計算ができる
3週 運動量(2) 運動量保存の法則を理解し、物体の衝突や分裂、合体の際の運動を計算できる。反発係数を用いた計算ができる
4週 円運動と単振動 円運動と単振動の関係を理解し、変位や速度、加速度や復元力、周期や振動数などの物理量を導出する計算ができる
5週 万有引力 万有引力の法則を理解し、位置エネルギーの導出や、物体の運動に関する計算ができる
6週 剛体(1) 力のモーメントを理解し、そのつりあいに関する計算ができる
7週 剛体(2) 剛体を理解し、基本的な形状の慣性モーメントや重心の計算ができる
8週 中間試験
2ndQ
9週 温度と熱(1) 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について理解する。熱平衡状態について理解する。
10週 温度と熱(2) 物体の熱容量と比熱を理解し、熱量保存の法則を用いて計算ができる
11週 仕事と熱(1) 理想気体の状態方程式を用いて気体の状態を計算ができる
12週 仕事と熱(2) 理想気体における分子の運動エネルギーと内部エネルギーの関係を理解し、計算ができる
13週 熱とエネルギー(1) 熱力学第一法則を理解し、気体の種々の状態変化についての計算ができる
14週 熱とエネルギー(2) 可逆過程と不可逆過程の違いを理解し、熱力学第二法則が説明できる。また、熱機関の熱効率について計算ができる.
15週 期末試験
16週 答案返却、解説、アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理速度と加速度の概念を説明できる。3前1,前8
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前1,前8
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前1,前8
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前1,前8
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前1,前8
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3前1,前8
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前1,前8
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前1,前8
物体に作用する力を図示することができる。3前1,前8
力の合成と分解をすることができる。3前1,前8
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前1,前8
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前1,前8
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前1,前8
慣性の法則について説明できる。3前1,前8
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前1,前8
運動方程式を用いた計算ができる。3前1,前8
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前1,前8
運動の法則について説明できる。3前1,前8
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前1,前8
最大摩擦力に関する計算ができる。3前1,前8
動摩擦力に関する計算ができる。3前1,前8
仕事と仕事率に関する計算ができる。3前1,前8
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3前1,前8
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前1,前8
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前1,前8
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前1,前8
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3前2,前8
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3前2,前8
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前3,前8
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前4,前8
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前4,前8
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前4,前8
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前5,前8
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前5,前8
力のモーメントを求めることができる。3前6,前8
角運動量を求めることができる。3前6,前8
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3前6,前8
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3前7,前8
重心に関する計算ができる。3前7,前8
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3前7,前8
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3前7,前8
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3前9,前15
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3前9,前15
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3前10,前15
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3前10,前15
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3前10,前15
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3前11,前15
気体の内部エネルギーについて説明できる。3前12,前15
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前13,前15
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前12,前13,前15
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3前14,前15
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3前14,前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000