総合国語ⅢA

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 総合国語ⅢA
科目番号 0038 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 新精選現代文B(明治書院)/精選古典B改訂版(大修館書店)/新総合図説国語(東京書籍)
担当教員 足立 繭子

到達目標

1.古典を含むさまざまな文章中に出現する語句について、その語意を説明することができ、自分でその語句を実際に適切に使用することができる。
2.古典を含むさまざまな文章についてその主旨を説明することができ、それを適切な言語を用いて文章として表現することができる。
3.古典を含むさまざまな文章で提示された問題について、自分なりの考えを持ち、それを適切な言語を用いて文章として表現することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
文章中に出現する語句についての理解文章中の語句を用いて、自分で実際に適切に文章を作成できる。文章中の語句について、文章に即した語意を説明することができる。文章中の語句の意味を説明することができない。
文章の主旨についての理解文章の主旨についての自分の考えを、適切な文章として表現することができる。文章の主旨を、適切な言語を用いて、文章として説明することができる。文章の主旨を、適切な言語を用いて、文章として説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP1 説明 閉じる
ディプロマポリシー DP4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1.漢字・語意・文法などの言語的基本知識を身につける。
2.さまざまな文章をそれぞれの論理構成に即して読解し、主旨を理解する。
3.文章の読解を通じて知ったさまざまな問題について、自分なりの意見や考えを持ち、適切な言語を用いて文章として表現できるようにする。
授業の進め方・方法:
担当教員による講義および演習による授業。
授業前に、担当教員の作成したプリントを配布し、予習・復習課題とする。
注意点:
事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと 。
(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく。
(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く。
授業計画は、学生の理解度に応じて、変更する場合がある。
本科目では、60点以上の評価で単位を認定する。下記の評価割合の通り、試験(中間試験と期末試験の平均)を主とし、課題テストや提出物を加えて、成績を評価する。評価が60点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を60点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・
青木保「異文化理解」①
「異文化理解」を「コミュニケーション」として捉えなければならない理由について、説明できる。
「コミュニケーション」のうち、「非言語的なコミュニケーション」とは何かを説明できる。
2週 青木保「異文化理解」② 文化における「コミュニケーション」の3つのレベルについて、それぞれ具体例を挙げて説明できる。
3週 青木保「異文化理解」③ 3つめの「象徴」レベルが、外部の者にとってきわめて理解困難な理由を、説明できる。
4週 青木保「異文化理解」④ 3つのレベルが総体として異文化を形づくる、とはどういうことか、説明できる。また、このことを通じて、筆者はどういうことを述べようとしているのか、説明できる。
5週 『大鏡』「道真左遷」①・連休課題確認 『大鏡』の文学史的基礎知識、語りの機構について、説明できる。
連休課題として「道真左遷」の古語の意味調べの確認テストを実施し、6割以上正解できる。
6週 『大鏡』「道真左遷」②
道真が左遷された経緯について、文章に即して説明できる。
3首の和歌に表現された道真の心情について、説明できる。
7週 『大鏡』「道真左遷」③ 道真の「都府楼」に表現された心情を、白居易の「遺愛寺鐘」の心境と比較して、説明できる。
『大鏡』では、道真の左遷をどのように表現しているか、その特徴を説明できる。
8週 李白「春夜宴桃李園序」 抑揚「況ンヤ」・反語「何ゾ」・仮定「如シ」の句法について、意味を説明できる。
「四六駢儷文」としての特徴について、説明できる。
2ndQ
9週 前期中間試験 前期前半の学習内容について理解度を確認し、60点以上を取得できる。
10週 前期中間試験の答案返却・解説
小熊英二「グローバリゼーションの光と影」①
前期前半の学習内容について理解度を確認し、理解不足のところを自分で修正できる。
「グローバリゼーション」と「ナショナリズム」とは、「対立関係」ではなく「共犯関係」にある、と筆者は述べるが、その理由を説明できる。
11週 小熊英二「グローバリゼーションの光と影」② 「グローバリゼーション」と「ナショナリズム」は相互に高め合う「補完関係」にある、と筆者は述べるが、その理由を説明できる。
12週 小熊英二「グローバリゼーションの光と影」③ 「権力の配置」とは、具体的にどういうことか、説明できる。
「『国民文化』の保護」とはどういうものか、具体例を挙げて、説明できる。
13週 小熊英二「グローバリゼーションの光と影」④ 「グローバリゼーションの被害者は国家に期待する」とは、何を「期待する」のか、説明できる。
14週 小熊英二「グローバリゼーションの光と影」⑤ 「グローバリゼーション対ナショナリズム」という「構図自体」が「不毛」なのはなぜか、説明できる。
15週 前期期末試験 前期後半の学習内容について理解度を確認し、60点以上を取得できる。
16週 前期期末試験の答案返却・解説・授業アンケート 前期後半の学習内容について理解度を確認し、理解不足のところを自分で修正できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,前15,前16
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,前15,前16
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前5,前6,前7,前8,前9,前10,前14,前15,前16
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,前15,前16
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,前15,前16
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,前15,前16
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,前15,前16
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,前15,前16
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,前15,前16
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,前15,前16
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3前1,前2,前3,前4,前9,前10,前11,前12,前13,前15,前16
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3

評価割合

試験課題テスト提出物合計
総合評価割合701515100
基礎的能力40101060
専門的能力205530
分野横断的能力100010