応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0083 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新・基礎力学 (永田一清著,サイエンス社)初歩から学ぶ基礎物理学 力学II((柴田洋一他著 大日本図書)
担当教員 藤崎 明広

到達目標

1. 質点の運動の運動方程式を立てることができる.
2. 重力や摩擦力が働く場合の運動方程式を積分し,質点の位置,速度を求めることができる.
3. 単振動の運動方程式を積分し,エネルギー保存則,および運動を求めることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1様々な力が働いている場合の質点の運動の運動方程式を立てることができる重力のみが働く場合などの簡単な運動について質点の運動の運動方程式を立てることができる簡単な運動について質点の運動の運動方程式を立てることができない
評価項目2重力および摩擦力が働く場合の運動方程式を積分し,質点の位置,速度を求めることができる重力および摩擦力が働く場合の運動方程式を積分し,質点の速度を求めることができる重力および摩擦力が働く場合の運動方程式を積分し,質点の速度を求めることができない
評価項目3単振動の運動方程式を積分し,位置および速度を求めることができる単振動の運動方程式を積分し,速度を求めることができる単振動の運動方程式を積分し,速度を求めることができない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
少数の基本的な物理法則を基にしてさまざまな現象がどのような考え方をして説明できるかを学ぶ。1個の質点が重力場中にあるときや、バネにつながれた時などにどのような運動をするかを、運動方程式を立て、それを解くことによって理解する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行うが,適宜演習を行う.
注意点:
3年前期までの数学,物理の知識を前提として授業を行うので,わからないところは復習しておくこと。
毎回の授業の前は,事前教科書及び講義資料を読み,わからないところをチェックすると共にそこで用いられている3年前期までに学んだ数学,物理でわからないところがあれば復習しておくこと.
授業後はもう一度資料を読み,授業中に解いた練習問題をもう一度解き直すこと.
本科目では、60 点以上の評価で単位を認定する。
評価が 60 点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることがで きる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その 評価を 60 点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 物理とは何かに関する概観的説明。
力学において用いる単位を理解する。
2週 直線運動(I) 1次元における速度を微分を用いて表すことができる。
等速直線運動の解を微分方程式を解くことによって導くことができる。
3週 直掩運動(II) 等加速度運動の解を微分方程式を解くことによって求めることができる。
4週 直線運動(III) 重力のもとでの等加速度運動を解き,力学的エネルギー保存則が導出できる。
5週 平面運動(I) 2次元(3次元も含む)における位置ベクトル,速度ベクトルをベクトルとその微分を用いて表すことができる。
6週 平面運動(II) 2次元における加速度,および相対位置,相対速度をベクトルとその微分を用いて表すことができる。
7週 平面運動(II) 平面運動の例として円運動における質点のの位置,速度,加速度を求めることができる。等速円運動の周期を求めることができる。
8週 中間テスト
4thQ
9週 中間テストの解答
10週 運動の法則(I) 運動の法則を理解し,運動が与えられた時に質点に働く力を求めること,およびその逆を求めることができる。
11週 運動の法則(II) 重力および大気による摩擦項がある場合の運動方程式を解き,解の振る舞いをグラフに描くことができる。
12週 振動(I) 単振動の運動方程式を解き,解を求めることができる。
13週 振動(II) 減衰振動の運動方程式を解き,解を求めることができる。
14週 振動(III) 強制振動の運動方程式を解き,解を求めることができる。
15週 期末試験
16週 期末試験の解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3後2,後3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3後2
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3後3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3後5
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3後2,後3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3後2,後3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後6
物体に作用する力を図示することができる。3後5
力の合成と分解をすることができる。3後5
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3後4,後11,後13
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3後12
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3後10
慣性の法則について説明できる。3後10
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3後10
運動方程式を用いた計算ができる。3後11
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3後11
運動の法則について説明できる。3後10
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3後6
最大摩擦力に関する計算ができる。3後6
動摩擦力に関する計算ができる。3後6
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後7,後12
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3後7,後12
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3後7,後12

評価割合

定期試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000