応用物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理Ⅱ
科目番号 0098 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 新・基礎力学 (永田一清著,サイエンス社) 例題から展開する力学(香取眞理,森山修著,サイエンス社)
担当教員 藤崎 明広

到達目標

1. 仕事とエネルギーを計算することができ,これを用いて質点の運動を求めることができる。
2. 2つの質点の衝突問題について保存則等を用いて,解を求めることができる。
3. 角運動量保存則を用いて惑星の運動その他の回転運動を主とした運動を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1仕事とエネルギーを計算することができ,これを用いて質点の運動を求めることができる。仕事,エネルギーなどの物理量を計算することができる。仕事,エネルギーなどの物理量を計算することができない。
評価項目22つの質点の衝突問題について保存則等を用いて,解を求めることができる。衝突問題において運動量,エネルギーなどの物理量を計算することができる。衝突問題において運動量,エネルギーなどの物理量を計算することができない。
評価項目3角運動量保存則を用いて惑星の運動その他の回転運動を主とした運動を求めることができる。惑星の運動その他の回転運動において角運動量などの物理量を求めることができる。惑星の運動その他の回転運動において角運動量などの物理量を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-5 説明 閉じる
JABEE 1(2)(c) 説明 閉じる
ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
少数の基本的な法則を基にして様々な現象がどのような考え方をして説明できるかを学ぶ。応用物理Iの知識を基にして1粒子の運動における仕事とエネルギーの関係、2物体の相互作用に関する一般論、衝突の問題を取り扱う。さらに運動量保存則,角運動量保存則を学び,衝突問題,惑星の運動の問題を解析する。
授業の進め方・方法:
授業および演習
注意点:
3年までの数学,物理の知識を前提として授業を行うので,わからないところは復習しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 仕事とエネルギー(I) 時間によらず一定の力がする仕事を求めることができる。
2週 仕事とエネルギー(II) 時間によって大きさが変化する力による仕事を求めることができる。
3週 仕事とエネルギー(III) 2次元,および3次元におけるエネルギー保存則を求めることができる。
4週 2体問題 2個の質点が力を及ぼしあっている時の運動方程式を立て,重心および相対運動の方程式を導くことができる。
5週 運動量と力積 運動方程式から運動量変化と力積の関係をもとめることができる
6週 運動量保存則と衝突問題(I) 外力が働いていない時の運動量保存則を導き,それを用いて1次元の弾性衝突の場合の衝突問題を解くことができる。
7週 運動量保存則と衝突問題(II) 1次元の非弾性衝突,および2次元の弾性衝突の問題を解くことができる。
8週 中間テスト
2ndQ
9週 中間テストの解答
10週 外積と角運動量 ベクトルの外積の計算ができる。外積を用いて角運動量,および力のモーメントを表すことができる。
11週 中心力と角運動量保存則(I) 中心力が働く場合の運動方程式から角運動量保存則を求めることができる。
12週 中心力と角運動量保存則(II) 角運動量保存則に関する練習問題を解く。
13週 万有引力と惑星の運動(I) 万有引力が働く場合の運動として,ケプラー問題を主として円運動の場合について解く。
14週 万有引力と惑星の運動(II) 重力による位置エネルギーを求めることができる。
15週 期末試験
16週 期末テストの解答,アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3
自然科学物理力学平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000