電子回路Ⅲ

科目基礎情報

学校	富山高等専門学校	開講年度	令和05年度 (2023年度)
授業科目	電子回路Ⅲ
科目番号	0107	科目区分	専門 / 選択
授業形態	授業	単位の種別と単位数	学修単位: 1
開設学科	電気制御システム工学科	対象学年	4
開設期	後期	週時間数	後期:2
教科書/教材	樋口英世 著 例題で学ぶアナログ電子回路入門 森北出版
担当教員	多田 和広

到達目標

1.　オペアンプを利用した応用回路の解析ができる。
2.　各種のＲＣ発振回路，ＬＣ発振回路の解析ができる。
3.　直流安定化電源回路，スィッチング電源の解析ができる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	オペアンプを利用した応用回路の解析ができ、応用問題を解くことができる。	オペアンプを利用した応用回路の解析ができ、基本的な問題を解くことができる。	オペアンプを利用した応用回路の解析ができない。
評価項目2	各種のＲＣ発振回路，ＬＣ発振回路の解析ができ、応用問題を解くことができる。	各種のＲＣ発振回路，ＬＣ発振回路の解析ができ、基本的な問題を解くことができる。	各種のＲＣ発振回路，ＬＣ発振回路の解析ができない。
評価項目3	直流安定化電源回路，スィッチング電源の動作を説明でき、応用問題を解くことができる。	直流安定化電源回路，スィッチング電源の動作を説明でき、基本的な問題を解くことができる。	直流安定化電源回路，スィッチング電源の動作を説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-6 （核となる専門分野の既存技術を説明でき，社会から要求されている問題や実務上の問題を見出し設定することができる。）

JABEE 1(2)(e) （種々の科学、技術及び情報を活用して社会の要求を解決するためのデザイン能力）

ディプロマポリシー DP2 （電気⼯学，電⼦⼯学，情報⼯学の専⾨基盤知識を修得し，実験・実習および演習・実技を通してその知識をものづくり，創造的技術開発に応⽤・実践できる）

教育方法等

概要:

電気系の学生にとって電子回路は重要な基礎科目のひとつである。増幅作用やスイッチング特性を特徴とする半導体素子を用いた回路についての基礎的な考え方と知識を学ぶことが「電子回路」の目的である。電子回路Ⅲではこれまで学んだことを基にし、応用面を重視して種々の分野を学ぶ。具体的には、オペアンプ（演算増幅器）の応用，種々の発振回路，変調方式，直流安定化電源などに関わる回路についての基本的知識を身につけることをめざす。

授業の進め方・方法:

教員単独による講義を実施する。
事前に行う準備学習：講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと。

注意点:

授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。
本科目では、60点以上の評価で単位を認定する。評価が60点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を60点とする。
学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。
授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。

授業の属性・履修上の区分

遠隔授業対応

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	オペアンプの内部構成と性能を示すパラメータ	オペアンプの回路の構成，理想特性からの外れを表す諸量を学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		2週	オペアンプの特徴と基本的増幅回路	理想特性に基づいて基本的回路の仮想短絡による解析法を学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		3週	オペアンプを用いた様々な応用回路	オペアンプを利用した種々の実用的な回路を学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		4週	帰還増幅回路の解析	帰還増幅回路のループ利得による解析方法を学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		5週	発振の仕組み	発振の成長過程及び発振回路の発振の条件について学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		6週	RC発振回路	抵抗と容量によるいくつかの発振回路とその解析法を学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		7週	ＬＣ発振回路，水晶発振回路	ＬとＣによる三素子形発振回路，その応用である水晶発振回路を学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		8週	周波数可変式発振回路	電圧により発振周波数を制御するVCO回路とその応用回路を学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
	4thQ
		9週	中間試験
		10週	中間試験の解答	中間試験の解答と解説。
		11週	振幅変調	振幅変調の原理と変調回路を学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		12週	角度変調	周波数変調の原理と位相変調との関係，変調回路について学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		13週	電源回路の基礎	交流商用電源より直流を得るための整流回路と平滑回路の特性を学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		14週	定電圧回路，定電流回路，スイッチング電源	種々の安定化電源の仕組みと特徴を学ぶ。 学修単位のため、15時間相当の授業外学習が必要である。 授業外学習・事前：授業内容を予習しておく。授業外学習・事後：授業内容に関する課題を解く。
		15週	期末試験
		16週	期末試験の解答とアンケート	期末試験の返却，解答と解説，アンケート回収を行う。

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	課題	その他	合計
総合評価割合	80	0	0	0	20	0	100
基礎的能力	0	0	0	0	0	0	0
専門的能力	80	0	0	0	20	0	100
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0