基礎電気工学

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 基礎電気工学
科目番号 0032 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「電気回路 ポイントトレーニング」,電波新聞社 / 「電気電子数学入門」,森北出版株式会社
担当教員 古川 裕人

到達目標

①有効数字,誤差について十分に理解し,有効数字を正しく計算することができる.
②正弦波交流波形の特徴を理解し,瞬時式表現および複素数を用いたベクトル表現ができる.
③正弦波交流に対する抵抗,コイル,コンデンサの電圧と電流の関係を理解し,フェーザを用いた基本交流回路の計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有効数字,誤差について正しく理解し,有効数字を正しく計算することができる.有効数字,誤差について理解し,有効数字を計算することができる.有効数字,誤差について理解が不十分で,有効数字を計算することができない.
評価項目2正弦波交流波形を瞬時式を用いて正しく理解し,これを用いて正しく計算できる.正弦波交流波形を瞬時式を用いて理解し,これを用いて計算できる.正弦波交流波形を瞬時式を用いて理解しておらず,これを用いて計算できない.
評価項目3フェーザを用いた正弦波交流の扱い方を正しく理解し,正しく基礎的計算ができる.フェーザを用いた正弦波交流の扱い方を理解し,基礎的計算ができる.フェーザを用いた正弦波交流の扱い方を理解しておらず,基礎的計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
自然科学,工学,技術に用いられる基本的な量の測定方法,表し方,用いられる単位を整理して学習する.系統的な電気現象の学習の準備として,基本的な電気法則を学び,電気現象をイメージする力と科学的定量的に現象を表現する方法を身につける.直流および交流の電気分野で基礎的な事項について理解し,簡単な計算問題が解けるようにする.
授業の進め方・方法:
講義・演習
事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと.
(授業外学習:事前)授業内容を予習しておく.
(授業外学習:事後)授業内容に関する課題を解く.
注意点:
授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある.
本科目では、50点以上の評価で単位を認定する。
評価が50点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を50点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 誤差と有効数字,直流回路の基礎 測定値の誤差と有効数字の考え方を理解し,説明できる.電位,電流,起電力,オームの法則,合成抵抗の復習
2週 正弦波交流の数式表現 単相正弦波交流の瞬時式,実効値および平均値を理解し,説明できる.
3週 正弦波交流の合成 三角関数の合成,加法定理を用いて正弦波の合成法を理解する.
4週 正弦波交流波形の描画・計算演習 正弦波起電力や枝路電流の合成ができる.
5週 基本交流素子の交流特性 抵抗,コイルおよびコンデンサの交流に対する電圧と電流の関係を理解し,瞬時式を用いて説明できる.
6週 基本交流回路の計算 抵抗およびコイルから構成される基本的な正弦波交流回路の計算法を理解する.
7週 基本交流回路の計算 抵抗およびコンデンサから構成される基本的な正弦波交流回路の計算法を理解する.
8週 中間テスト 第1週~7週の内容の理解度を測るために,中間試験を実施する.
2ndQ
9週 答案返却,解答,交流電力 瞬時式に基づいて基本交流素子の瞬時電力の特徴を説明できる.
10週 交流電力計算 皮相電力,消費電力,無効電力および力率を理解する.
11週 正弦波交流のベクトル表現 フェーザの考え方を理解し,複素数を用いて電圧あるいは電流ベクトルを数式表現できる.
12週 ベクトルの合成,分解 電圧および電流ベクトルの合成,分解ができる.
13週 基本交流素子のインピーダンス計算 正弦波交流回路のオームの法則を理解し,基本交流素子の抵抗,リアクタンスおよびインピーダンスが計算できる.
14週 フェーザを用いた正弦波交流回路の計算 基本交流素子から構成される正弦波交流回路の複素数を用いた計算法を理解する.
15週 総合演習 フェーザを用いて,基本交流素子から構成される単相正弦波交流回路の計算ができる.
16週 期末試験 第9週~15週の内容の理解度を測るために,期末試験実施する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3前1
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3前1
ジュール熱や電力を求めることができる。3前1
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前1
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前1
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前1
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前1
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前1
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前2
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前2
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前11
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4前5
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4前2
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4前15
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4前13

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000