電気電子工学実験

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気電子工学実験
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布(電気実験にて),電気製図(実教出版,電気電子実習にて)
担当教員 井澤 正樹,藤崎 明広,金子 慎一郎

到達目標

1.重力加速度、マイケルソン干渉計などの基礎的な実験について理解し、説明することができる。
2.電気系の回路を組んで動作させ、その特性を評価して説明することができる。
3.シーケンス制御の基礎を理解し、基礎的なシステムについてラダー図を書くとともに制御システムを構築することができる。
4.電気製図について図面の読み方を理解し、製図記号と実際の部品を理解しながら実際の回路から図面を起こすことができる。
5.電気工事士の技能試験の内容について、工具の名称や使用法を理解し配線を行える。
6.電子回路について図面を理解し、自分で製図した回路を作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1重力加速度、マイケルソン干渉計などの基礎的な実験について正しく理解し、詳しく説明することができる。重力加速度、マイケルソン干渉計などの基礎的な実験について理解し、説明することができる。重力加速度、マイケルソン干渉計などの基礎的な実験について説明することができない。
評価項目2電気系の回路を組んで正しく動作させ、その特性を正しく評価して詳しく説明することができる。電気系の回路を組んで動作させ、その特性を評価して説明することができる。電気系の回路を組んで動作させることができず、特性を評価することができない。
評価項目3シーケンス制御の基礎を正しく理解し、基礎的なシステムについて正しくラダー図を書くとともに制御システムを構築することができる。シーケンス制御の基礎を理解し、基礎的なシステムについてラダー図を書くとともに制御システムを構築することができる。シーケンス制御の基礎的なシステムについてラダー図を書き、構築することができない。
評価項目4電気図面の読み方を正しく理解し、実際の回路から正しく図面を起こすことができる。電気図面の読み方を理解し、実際の回路から図面を起こすことができる。電気図面の読み方が理解できず、実際の回路から正しく図面を起こすことができない。
評価項目5工具の名称や使用法を正しく理解し、電気工事士の技能試験の配線を正しく行える。工具の名称や使用法を理解し、電気工事士の技能試験の配線を行える。工具の名称や使用法を理解しておらず、電気工事士の技能試験の配線を行えない。
評価項目6電子回路について図面を正しく理解し、自分で製図した回路を正しく作成できる。電子回路について図面を理解し、自分で製図した回路を作成できる。電子回路について図面を理解できず、自分で製図した回路を作成できない。

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー DP2 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
物理及び電気に関する基礎的な実験に取り組み、与えられた課題を整理してレポートにまとめる。
電気配線の製図課題および作製課題に取り組み、課題に関するレポートをまとめる。
基礎的な電子回路について製図課題および作製課題に取り組み、課題に関するレポートをまとめる。
授業の進め方・方法:
〇授業の形態
 前回の講義や実験の復習および次回の予習を行ってから授業に臨むこと 。
 この実験ではクラスの前半組と後半組に分かれ、前期は前半組が電気実験,後半組が電気電子実習にあたり,後期は入れ替えて行う。
 電気実験では、グループに分かれて協力して実験課題に取り組む。レポートはそれぞれが提出する。
 電気電子実習では、電気配線および電子回路に関する製図課題および作製課題について各自が取り組み、課題に関するレポートおよび図面をそれぞれ提出する。
〇授業外学習について
 事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと
 (授業外学習・事前)授業内容を予習しておくこと
 (授業外学習・事後)授業内容の復習を行うこと
注意点:
配布するプリントをよく読み、分からないところは質問すること。回路の配線を行ったら必ず別の人が点検すること。また、スイッチを入れるときは全ての計器の振れに十分注意して慎重に行うこと。実験はいつも特定の人がやるのではなく、全員参加で行うとともに、実測デ-タをグラフに描きながら実験すること。
本科目では、50 点以上の評価で単位を認定する。
評価が 50 点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることがで きる。追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その 評価を 60 点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気実験に関する注意、電気実験プリント配布
全体の進め方を理解する。
2週 データの取り扱い方法に関する演習 有効数字等のデータの取り扱いについて理解し、計算することができる。
3週 測定誤差に関する模擬実験 測定誤差について理解し、説明、計算をすることができる。
4週 重力加速度の測定(1) 重力加速度の測定方法を理解し、計算することができる。
5週 重力加速度の測定(2) 重力加速度の測定方法を理解し、計算することができる。
6週 レーザー光学実験-マイケルソン干渉計(1) マイケルソン干渉計について理解し、波長計算、測定誤差の計算ができる。
7週 レーザー光学実験-マイケルソン干渉計(2) マイケルソン干渉計について理解し、波長計算、測定誤差の計算ができる。
8週 シーケンス制御の基礎(1) シーケンス制御の基礎を理解し、基礎的なシステムについてラダー図を書くとともに制御システムを構築することができる。
2ndQ
9週 シーケンス制御の基礎(2) シーケンス制御の基礎を理解し、基礎的なシステムについてラダー図を書くとともに制御システムを構築することができる。
10週 電気回路の基礎公式とブリッジ(1) 基礎的な電気回路を構築し、その内部抵抗を考えて電流・電圧計さんを行うことができる。
11週 電気回路の基礎公式とブリッジ(2) 基礎的な電気回路を構築し、その内部抵抗を考えて電流・電圧計さんを行うことができる。
12週 カウンタ回路の製作と放射線計測実験(1) 放射線計測用カウンタ回路を構築し、放射線と物質の相互作用に関する計算ができる。
13週 カウンタ回路の製作と放射線計測実験(2) 放射線計測用カウンタ回路を構築し、放射線と物質の相互作用に関する計算ができる。
14週 演習 電気系実験の内容に関する計算をすることができる。
15週 演習 電気系実験の内容に関する計算をすることができる。
16週
後期
3rdQ
1週 電気電子実習のガイダンス,電気製図1 電気電子実習の概要を理解する。
かんたんな電気の図面の読み方を理解することができる。
2週 電気製図2 電気の図面の読み方を理解することができる。
3週 電気製図3 製図記号と実際の部品の対応を把握することができる。
4週 電気製図4 実際の配線から図面を起こすことができる。
5週 電気工事の技能1 工具の名称,被覆の剥き方,スリーブの使い方、配線の仕方について実践を通して理解することができる。
6週 電気工事の技能2 工具の名称,被覆の剥き方,スリーブの使い方、配線の仕方について実践を通して理解することができる。
7週 電気工事の技能3 工具の名称,被覆の剥き方,スリーブの使い方、配線の仕方について実践を通して理解することができる。
8週 (中間試験は行いません)
4thQ
9週 電子回路製図1 電子回路の製図を通して、回路の構造を把握することができる。
10週 電子回路製図2 電子回路の製図を通して、回路の構造を把握することができる。
11週 電子回路製図3 電子回路の製図を通して、回路の構造を把握することができる。
12週 電子回路組立1 電子回路を実際に組み立てて、回路の動作を理解することができる。
13週 電子回路組立2 電子回路を実際に組み立てて、回路の動作を理解することができる。
14週 電子回路組立3 電子回路を実際に組み立てて、回路の動作を理解することができる。
15週 (期末試験は行いません)
16週 アンケート
レポートおよび提出課題の修正・再提出
アンケート
レポートや提出課題について、指摘箇所があれば修正あるいは再提出を通して理解を補う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3前1
安全を確保して、実験を行うことができる。3前1
実験報告書を決められた形式で作成できる。3前14,前15
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3前2
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前4,前5
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前6,前7
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前6,前7
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前14,前15
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前14,前15
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前14,前15
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前14,前15
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前14,前15
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前14,前15
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前14,前15
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前14,前15
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前14,前15
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前14,前15
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前14,前15
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】論理回路の動作について実験結果を考察できる。4前12,前13
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2前14,前15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2前14,前15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2前14,前15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2前14,前15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2前14,前15
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2前14,前15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2前14,前15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2前14,前15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2前14,前15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2前14,前15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2前14,前15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2前14,前15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2前14,前15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2前14,前15
法令やルールを遵守した行動をとれる。2前14,前15
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。2前14,前15
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2前14,前15

評価割合

レポート(電気系)提出物(機械分野)相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力(電気)350000035
専門的能力(電気)150000015
基礎的能力(機械)015000015
専門的能力(機械)035000035