到達目標
現代人に必要とされる、言葉を運用する力(読み、書き、話し、聞く力)を身につける。人間と社会・環境の関係について考える力を磨く。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
さまざまなジャンルの文章について、論理的に内容を理解することができる。 | 表現が生まれる背景を視野に入れ、部分の意味内容を全体構成の中で捉えることができる。 | 語句や文のつながりを正確に捉えて、表現の意図や趣旨が理解できる。 | 語句や文の連鎖を貫く、つながりや構成意識を捉えることができない。 |
文章読解を通じて、さまざまな問題について、自分なりの考えを持ち、それを適切に表現できる。 | 教材を踏まえた問題意識を持ち、自己の創造的な糧としつつ、表現された内容についてまとめることができる。 | 教材が内包する問題点を理解して、その意味内容について説明できる。 | 教材の提示している問題や意味についての理解が不十分で、その内容が説明できない。 |
漢字・語彙・文法など、言語に関する知識を身につける。 | 教科書や漢字副教材レベルの知識に加えて、発展的な内容を加えて身につける。 | 教科書や漢字副教材レベルの知識を習得する。 | 教科書や漢字副教材レベルの知識を十分に習得できていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
さまざまな文章を読み、文章の論理に即して内容を理解する。漢字・語彙・文法など、言語に関する知識を豊かにする。教材の文章の読解を通じて、人間と社会・環境の関係について思考する力を磨く。教材の文章の読解を通じて、さまざまな問題について、自分なりの考えを持ち、それを適切に表現する。
授業の進め方・方法:
担当教員による単独講義。ただし、発問を軸に学習者と教授者の相互交流を通して、理解を深める授業形態を中心とする。
学習プリントを配布し、教材ごとの学習の要点をあらかじめ提示する。授業展開を理解する上での補助とするとともに、予習、復習のための材料として活用する。
注意点:
他人の書いた文章を正確に読むことや自分で苦労して文章を書くことを通じて、自らの感じ方や考え方を磨いてゆくのだという意識を持ってほしい。
なお、授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
課題漢字テスト・課題点検 |
夏期研修課題から200問の漢字テスト。
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2週 |
柏木博「しきりの文化論」 |
他者と自分のへだてる「しきり」の感覚は、近代的な主体意識の成立以前から存在する、根源的な自己認知あり方であることを理解する。またそれが私たちの生活感覚どのように息づいているか考える。
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3週 |
福岡伸一「生きることと食べることの意味」 |
生物学における動的平衡という概念を通して、生きるという営みのあり方について思索を巡らす。
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4週 |
安部公房「良識派」 |
ニワトリの愚行やそれにつけこむずる賢い人間の振る舞いは諷刺である。安部公房の批評意識がどのようなことに向けられているか考える。
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5週 |
『伊勢物語』「芥川」「あづさ弓」 |
現代の恋愛・結婚観と比較しながら、平安時代の恋愛物語を読解する。
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6週 |
『平家物語』「祇園精舎」「木曾の最期」 |
富山ともゆかりのある木曾義仲に関する物語を読み、平家物語の軍記としての躍動感を感得する。あわせて語り物としての言葉のリズムを味わう。
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7週 |
『平家物語』「木曾の最期」 |
同上
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8週 |
大岡信「和歌という言葉の意味」 |
大岡信が紹介する和歌を読解しつつ、日本の叙情伝統である和歌の魅力に触れる。
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4thQ |
9週 |
後期中間試験 |
第1~8回の授業内容について、理解度を確認する。
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10週 |
後期中間試験の答案返却と解説 |
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11週 |
葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」 |
社会の矛盾に翻弄されつつ、自らの生き方を追究する人間やその思想を描く文学に触れる。
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12週 |
宮沢賢治「なめとこ山の熊」① |
作品に込められた宮沢賢治の思いや願いを汲み、文明が発達し生活が豊かになった社会においても、それが問い続けられるべきものであることを考える。
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13週 |
宮沢賢治「なめとこ山の熊」② |
同上
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14週 |
「鶏鳴狗盗」 |
古代の史話を読み、人物の活躍に焦点をあてて描く物語の面白さを知る。あわせて漢文読解のためのスキルを向上させる。
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15週 |
「臥薪嘗胆」 |
同上
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16週 |
期末試験 |
第10~15回までの授業の内容について、理解度を確認する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。 | 2 | |
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。 | 3 | |
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。 | 1 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 小テスト | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 10 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |