電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 0138 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気磁気学【第2版・新装版】安達三郎・大貫繁雄 共著 森北出版
担当教員 西 敏行

到達目標

1.静電界の基本的な用語について説明できる。
2.クーロンの法則やガウスの法則に基づいて、真空中の電荷による力や電界、電位が計算できる。
3.導体系での電荷と電位の法則を理解し、導体系に蓄積される電気エネルギーおよび導体に働く力を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静電界の基本的な用語を正しく理解し、詳しく説明できる。静電界の基本的な用語を説明できる。静電界の基本的な用語を説明できない。
評価項目2真空中の電荷による力や電界と電位の関係を正しく理解し、応用問題を解くことができる。真空中の電荷による力や電界と電位の基本的な関係を理解し、基本的な問題を解くことができる。真空中の電荷による力や電界と電位の関係を理解できず、諸量の計算ができない。
評価項目3導体系における電荷と電位の法則、電気エネルギーや導体に働く力を正しく理解し、応用問題を解くことができる。導体系における電荷と電位の法則、電気エネルギーや導体に働く力を理解し、基本的な問題を解くことができる。導体系における電荷と電位の法則、電気エネルギーや導体に働く力を理解できず、諸量の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
学習目標(授業のねらい)
 電気工学の基礎科目である電気磁気学のうち、電荷、電界、電位などを扱う静電界の基礎を習得することを目的とする。前期は、静電界の基礎となる真空中の電界、電位、クーロンの法則、ガウスの法則について理解を深める。後期では、誘電体中の電界、電位、ガウスの法則を勉強する。
授業の進め方・方法:
教員単独による講義を実施する。
注意点:
授業で習う例題や演習問題を自分で実際に解く練習をすることが重要である。
試験の成績を100%として評価する。学期毎の評価は中間試験と期末試験の評価の平均、学年の評価は前学期と後学期の評価の平均とする。
 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 クーロンの法則 電荷、クーロンの法則を説明できる。
2週 電界と電気力線(1) 静電誘導、電気力線の性質、電界について説明できる。
3週 電界と電気力線(2) 平行平板間、点電荷による電界について説明できる。
4週 電位差と電位(1) 平行平板間の電位差と電位について説明できる。
5週 電位差と電位(2) 電界強度が任意のときの電位の求め方を説明できる。
6週 電位差と電位(3) 電界強度が任意のときの電位を求めることができる。
7週 等電位面と電位の傾き 円形リング電荷による電界と電位の関係を説明できる。
8週 ガウスの法則(1) ガウスの法則を説明できる。
2ndQ
9週 中間試験 第1週~8週の内容の理解度を測るために、中間試験を実施する。
10週 答案返却、解説、ガウスの法則(2) ガウスの法則による電界の求め方を説明できる。
11週 ガウスの法則(3) ガウスの法則により電界計算ができる。
12週 帯電導体の電荷分布と電界(1) 帯電導体の電荷分布と電界について説明できる。
13週 帯電導体の電荷分布と電界(2) 同心導体球における電界と電位の求め方を説明できる。
14週 帯電導体における電界計算例 同軸円筒導体における電界と電位の計算を説明できる。
15週 期末試験 第10週~14週の内容の理解度を測るために、期末試験を実施する。
16週 答案返却、解説、授業アンケート
後期
3rdQ
1週 静電容量(1) 静電容量について説明できる。
2週 静電容量(2) 各種導体系における静電容量の求め方を説明できる。
3週 静電容量(3) 各種導体系における静電容量を求めることができる。
4週 静電界におけるエネルギーと力(1) 静電界におけるエネルギーについて説明できる。
5週 静電界におけるエネルギーと力(2) コンデンサに蓄えられるエネルギーについて説明できる。
6週 静電界におけるエネルギーと力(3) エネルギーと帯電導体に働く力について説明できる。
7週 誘電体と比誘電率(1) 誘電体について説明できる。
8週 中間試験 後期第1週~7週の内容の理解度を測るために、中間試験を行う。
4thQ
9週 答案返却、解説、誘電体と比誘電率(2) 比誘電率について説明できる。
10週 誘電体と比誘電率(3) 誘電率と比誘電率の関係を説明できる。
11週 誘電体の分極 誘電体の分極について説明できる。
12週 誘電体中の電界、ガウスの法則 誘電体中の電界、電束密度、ガウスの法則について説明できる。
13週 誘電体境界面での境界条件 誘電体境界面における境界条件について説明できる。
14週 誘電体中に蓄えられるエネルギーと力 電界のエネルギーについて説明できる。
15週 期末試験 第9週~14週の内容の理解度を測るために、期末試験を実施する。
16週 答案返却、解説、授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3
電場・電位について説明できる。3
クーロンの法則が説明できる。3
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4
静電エネルギーを説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000