応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 0236 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 基礎解析学(矢野健太郎、石原繁著、裳華房)
担当教員 藤崎 明広

到達目標

1. 与えられた複素関数が正則関数かどうかを判断し,正則関数の場合微分をすることができる。
2. 与えられた複素関数の積分を行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
与えられた複素関数が正則関数かどうかを判断し,正則関数の場合微分をすることができる。与えられた複素関数が正則関数かどうかを判断し,正則関数の場合微分をすることができる。与えられた複素関数が正則関数かどうかを判断することができる。与えられた複素関数が正則関数かどうかを判断しすることができない。
与えられた複素関数の積分を行うことができる。留数定理を応用して実数関数の積分を計算することができる。与えられた複素関数の積分を行うことができる。与えられた複素関数の積分を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学においては数理モデルを用いて現象を記述し、その解析を行うことによって理解を深めることが必要になる。本講義ではそのために必要な数学的な道具として複素関数論を学ぶ。複素関数論はフーリエ、ラプラス変換の基礎であると同時に実数関数の積分への応用など工学を学ぶ上で必要不可欠な知識である。この講義では、これらの内容を理解するために講義をおこなうとともに、演習問題を解き、より理解を深めることを目標とする。
授業の進め方・方法:
講義および演習
注意点:
3年までの数学の理解を前提として講義をするので,わからないことがあれば復習をしておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 複素数、複素数の性質,n乗根 複素数の計算、極形式,複素数のn乗根の求め方を学ぶ
2週 複素関数と関数の極限 複素数列、複素関数、および複素関数の極限の求め方を学ぶ
3週 正則関数 複素関数の微分の定義、冪級数の微分公式を学ぶ
4週 コーシー=リーマンの方程式 コーシー=リーマンの方程式を用いて正則性の判別をする
5週 基礎的な正則関数(I) 指数関数、三角関数を学ぶ
6週 基礎的な正則関数(II) 対数関数を学ぶ
7週 複素積分 複素数の定積分の具体的計算を学ぶ
8週 中間テスト
4thQ
9週 中間テストの解答
10週 コーシーの定理 コーシーの定理とその拡張を学ぶ
11週 コーシーの積分表示 コーシーの積分表示とその拡張を学ぶ
12週 テーラー展開、ローラン展開 テーラー展開、ローラン展開を学ぶ
13週 留数定理 留数定理を用いて積分を計算する
14週 留数とその応用 留数定理を実数の積分に応用する
15週 期末試験
16週 答案返却 答案返却,解説,および授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
導関数の定義を理解している。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
微積分の基本定理を理解している。3
定積分の基本的な計算ができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000