電気材料

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気材料
科目番号 0247 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 関井康雄 著「電気材料」丸善,必要に応じ配布プリント
担当教員 櫻井 豊

到達目標

・物質の構造を原子レベルから理解できる
・バンド理論により導電・絶縁・半導体材料を定性的を理解できる
・磁性体のなりたちと応用について初歩的に理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気材料の原理的分類と電気材料の特質の理解電気材料の原理的分類と電気材料の特質が正しく言える電気材料の原理的分類と電気材料の特質がおおかた正しく言える電気材料の原理的分類と電気材料の特質が正しく言えない
物質の構造についての基礎的な理解物質の構造についての基礎を正しく理解する物質の構造についての基礎をおおかた正しく理解する物質の構造についての基礎を正しく理解できない
導電材料の基礎と応用の理解導電材料の基礎と応用を正しく理解する導電材料の基礎と応用をおおかた正しく理解する導電材料の基礎と応用を正しく理解できない
絶縁材料の基礎と応用の理解絶縁材料の基礎と応用を正しく理解する絶縁材料の基礎と応用をおおかた正しく理解する絶縁材料の基礎と応用を正しく理解できない
半導体材料の基礎と応用の理解半導体材料の基礎と応用を正しく理解する半導体材料の基礎と応用をおおかた正しく理解する半導体材料の基礎と応用を正しく理解できない
磁性材料の基礎と応用の理解磁性材料の基礎と応用を正しく理解する磁性材料の基礎と応用をおおかた正しく理解する磁性材料の基礎と応用を正しく理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子工学の基礎を支えるのが,電気材料の技術である。今日我々が,エレクトロニクスの成果を享受できるのも,新しい素材技術に負うところが大きい。したがって,これらの機器の開発設計に携わる技術者に電気材料についての素養は不可欠である。しかしながら,今日の電気用素材は極めて多岐にわたり,それを網羅することは容易ではない。そこで,本教科では細部の知識よりも,原理的基礎に主眼を置き,用途ごとの材料に関し最低限の知識を身につけることを目的とする。
授業の進め方・方法:
講義を主体とする。
注意点:
電気材料は,電磁気学および電子物性論を基礎においた応用的な科目である。この分野は広汎かつ日進月歩であり,最新技術を述べても直ぐに古くなるので,個々の細部の知識よりも原理基礎に主眼を置いている。そこに留意のこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気材料の種類と特徴 電気材料の原理的分類と電気材料の特質について理解する。
2週 物質の構造I 原子の構造について理解する。
3週 物質の構造II 原子の結合形態の種類について理解する。
4週 物質の構造III 物質の構造について理解する。

5週 導電材料 I 物質の電気伝導現象について理解する。
6週 導電材料 II 各種導電材料と超電導について理解する。
7週 絶縁材料 I 誘電率と絶縁破壊について理解する。
8週 絶縁材料 II 各種絶縁材料について理解する。
2ndQ
9週 半導体材料 I 半導体物質の構造と伝導について理解する。
10週 半導体材料 II ダイオードとトランジスタについて理解する。
11週 半導体材料 III 半導体の基礎的性質と各種デバイスについて理解する。
12週 磁性材料 I 磁気現象と材料の磁気的性質について理解する。
13週 磁性材料 II 強磁性体の技術磁化現象について理解する。
14週 磁性材料 III 磁気記録と各種磁性デバイスについて理解する。
15週 期末テスト
16週 期末テストの解答,アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3
電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。4
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3
FETの特徴と等価回路を説明できる。3
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。3
真性半導体と不純物半導体を説明できる。3
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。3
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。3
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。3
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000