制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 制御工学Ⅰ
科目番号 0249 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 自動制御理論 [樋口龍雄,森北出版]
担当教員 櫻井 豊

到達目標

・伝達関数の考え方を理解できる
・フィードバックの効果を示すことができる
・基本的な伝達関数のブロック線図が書ける

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
自動制御の目的や簡単な歴史を知る人類の自動化の夢を想像力を持って考える事ができる。人類の自動化の夢を語る事ができる。人類の自動化の夢が語れない。
フィードバック制御系の数式表現とブロック線図が書ける全ての数式表現とブロック線図表現が正確にできる。おおかたの数式表現とブロック線図表現ができる。正しいブロック線図表現ができない。
フィードバックの効果を示せるGおよびHの変動, 外乱の影響からのフィードバック効果を正しく示す事が出来る。GおよびHの変動, 外乱の影響からのフィードバック効果をおおかた正しく示す事が出来る。GおよびHの変動, 外乱の影響からのフィードバック効果を正しく示す事が出来ない。
自動制御に用いる各種関数のラプラス変換・逆変換ができる教科書にある関数,微分,積分,たたみ込みのラプラス変換・逆変換が正しくできる。教科書にある関数,微分,積分,たたみ込みのラプラス変換・逆変換がおおかた正しくできる。教科書にある関数,微分,積分,たたみ込みのラプラス変換・逆変換が正しくできない。
システムの入出力特性として数式的な伝達関数表現が出来,その図表示として,ナイキスト線図とボード線図が描ける伝達関数の数式表現が正確に出来,ナイキスト線図とボード線図が正しく描ける。伝達関数の数式表現がおおかた正確に出来,ナイキスト線図とボード線図がおおかた正しく描ける。伝達関数の数式表現が正確に出来ず,ナイキスト線図とボード線図が正しく描けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
伝達関数の考え方を中心に古典制御理論の大枠を学ぶ.フィードバック制御の考え方を理解し,さらに将来個々の専門分野に進む際の基礎を与えることを目的とする.
授業の進め方・方法:
講義形式で行うほか,演習問題を解かせる。また小課題を与え提出させる。
注意点:
「伝達関数」という形で,4年で学んだ回路理論の復習をする. s=jωと置くことにより,交流理論の復習にもなっている.また電気系と機械系の等価性により,電気工学で学んだ手法や考え方が機械系でも適用可能なことに気が付くはずである.このことが技術者としての視野を広める.各種伝達関数の線図を自分で描いてみて,システムの特性を実感として身につけることも重要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 序論-自動化の夢 自動制御の目的,歴史を理解する。
2週 システムと制御 システムの概念と線形化,ブロック線図での表し方を理解する。
3週 閉ループと開ループ 閉ループと開ループ制御システムの具体例を理解する。
4週 フィードバック制御系の構成 フィードバック制御系の基本構成と一般表現を理解する。

5週 ブロック線図の簡単化 ブロック線図の等価変換,特にフィードバックの数式表現を理解する。
6週 フィードバックの効果
外乱や内部パラメータ変化に対するフィードバックの効果を理解する。
7週 フィードバック制御系の性能

システムの安定性,速応性,定常特性の概要を理解する。
8週 演習問題 (中間試験) 以上のまとめと演習を行う。

2ndQ
9週 基礎数学

信号の複素表現,微分方程式,たたみこみ,フーリエ・ラプラス変換を理解する。
10週 基礎数学,電気系と機械系の対応
基礎数学の続きと電気系と機械系の対応関係を理解する。
11週 ラプラス変換の復習
微分方程式の立て方とラプラス変換,部分分数分解とラプラス逆変換を理解する。
12週 演習問題
電気系・機械系の微分方程式表現とラプラス変換による解析を理解する。
13週 伝達関数
システムの入出力特性としての伝達関数表現を理解する。
14週 ナイキスト線図とボード線図 
伝達関数の図表示として,ナイキスト線図とボード線図の描き方を理解する。
15週 前期末試験
16週 前期末試験の解答,アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小課題合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力4000002060
専門的能力3000001040
分野横断的能力0000000