メカトロ創造設計

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 メカトロ創造設計
科目番号 0257 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気制御システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 テキスト配布
担当教員 佐藤 圭祐,浦風 和裕

到達目標

A1.リアルタイムOSの動作を理解し,応用プログラムを作成することができる.
A2.与えられた課題に対し,マインドマップを作成し,複数の仲間と分業して一つのシステムを構築することができる.
A3.自らの成果をわかりやすく発表することができる.
B1. ワンチップマイコンのハードウェアとソフトウェア,電子回路設計,モーター制御,タッチセンサーや光センサーの使用方法について理解する
B2. 与えられた課題に対してセンサーを用いた自律走行システムを作成する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
A1.リアルタイムOSの理解と活用複数のタスクを配置してロボットを安定に制御することができる.複数のタスクを用いてロボットを制御することができる複数のタスクを用いることができない.
A2.マインドマップに基づくシステムの設計と改良マインドマップに基づき複数人でプログラムを開発し,設計通りまとめ上げることができる.マインドマップに基づきプログラムを開発することができる.マインドマップにも基づきプログラムを開発することができない.
A3.自らの成果を分かりやすく発表する.プレゼンツールを用いるとともに身振り手振りを交えて自分の成果を分かりやすく発表することができる.プレゼンツールを用いて自分の成果を分かりやすく発表することができる.わかりやすく発表することができない.
評価項目B1 ワンチップマイコンのハードウェアとソフトウェア,電子回路設計,モーター制御,タッチセンサーや光センサーの使用方法について理解し,説明できる ワンチップマイコンのハードウェアとソフトウェア,電子回路設計,モーター制御,タッチセンサーや光センサーの使用方法について理解できる ワンチップマイコンのハードウェアとソフトウェア,電子回路設計,モーター制御,タッチセンサーや光センサーの使用方法について理解できない
評価項目B2与えられた課題に対してセンサーを用いた自律走行システムを独自のアイディアで作成することができる与えられた課題に対してセンサーを用いた自律走行システムをサンプルに類したアイディアで作成することができる与えられた課題に対してセンサーを用いた自律走行システムのサンプルが理解できず,システムの作成ができない例題に類したアイディアで作成することができる

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
テーマA:
ロボットを制御するプログラムを,チームにより設計・開発し,まとめ上げる.最後にプレゼンテーションと競技を行い,お互いに評価しあう.
テーマB:
PICマイコンのハードウェアとソフトウェア,電子回路設計,モーター制御,タッチセンサーや光センサーの使用方法について学習する.与えられた課題に対してセンサーを用いた自律走行システムを作成し,メカトロニクス技術のシステム構築の基本を習得する.
授業の進め方・方法:
クラスを2班構成として,以下の2つのテーマについて半期ずつ実施する
テーマA:リアルタイムOSを用いた倒立型ロボットの制御プログラムの開発を行う.
テーマB:PICマイコンによる自立走行システムの作成
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実験用走行体製作 ETロボコン競技車体を製作する.
2週 ソフトウエア設計について ソフトウエア設計の考え方と方法論について講義を行う.
3週 マルチタスク・リアルタイムOS マルチタスク・リアルタイムOSに関する説明と組み込みコンピュータによくつかわれるTOPPERSに関する説明
4週 ロボット要素技術(1) PIDによるスタンド(テールモータ)のコントロールプログラムについて実験を行う.
5週 ロボット要素技術(2) PIDによるライントレース制御の安定化とパラメータの設定を実験により行う.
6週 ロボット要素技術(3) 直線走行とデッドレコニングおよび機能連携の方法を学ぶ
7週 課題発表 本講義で競技を行う課題を発表し,グループ編成を行う.
8週 ロボット要素技術(4) データロギング,センサーのノイズ除去などの手法について講義する.残りの時間でグループごとにデザインコンセプトを検討する.
2ndQ
9週 モデルベース開発 ETロボコンの資料を参考としてデザインコンセプトを考える.
10週 ソフトウエア開発(1) グループごとに課題プログラムを開発する.
11週 ソフトウエア開発(2) グループごとに課題プログラムを開発する.
12週 ソフトウエア開発(3) グループごとに課題プログラムを開発する.
13週 ソフトウエア開発(4) グループごとに課題プログラムを開発する.
14週 プレゼンテーション資料作成 チームに分かれて,プレゼンテーション資料を作成する.
15週 プログラムコンセプト発表会 グループごとにプログラムコンセプトを発表する.
16週 競技会 競技会を行い,参加者によりお互いに評価する.
後期
3rdQ
1週 PICマイコンの概要と開発環境 アセンブラの開発環境の使い方を習得する
2週 アーキテクチャー
レジスタ
アセンブラ言語とマイコンの仕様、レジスタとプログラムの基本を理解する
3週 出力 出力について理解し,LED点灯プログラムを作成する
4週 分岐 入力について,タッチセンサーによる入力に応じた分岐プログラムを作成する
5週 繰り返し 繰り返し処理を理解し,カウンターとタイマーのプログラムを作成する
6週 AD変換 光センサーによる電圧測定プログラムを作成する
7週 PWM PWM信号発生プログラムを作成する
8週 モータ駆動によるシステムの構築演習 光センサーによって明るいと高速・暗いと低速になり,タッチセンサーが押されていないと正転・押されると逆転するプログラムを作成する
4thQ
9週 課題説明 課題をクリアするために必要なマシンの仕様を作成する
10週 マシン作成 仕様に基づいてマシンを完成させる
11週 ライントレース ライントレース方法を考え,プログラムを作成する
12週 ライントレース 実際の動作により検証を行う
13週 障害物回避 障害物回避方法を考え,プログラムを作成する
14週 障害物回避 実際の動作により検証を行う
15週 設計書作成 設計書を作成する
16週 試走報告書作成 試走結果による問題点と解決方法を整理してまとめる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

A課題A競技成績A相互評価B課題B試走報告書B設計書合計
総合評価割合20151512830100
基礎的能力20001283070
専門的能力015000015
分野横断的能力001500015