解析学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 解析学Ⅰ
科目番号 0041 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 『新微分積分Ⅱ 改訂版』(大日本図書) / 『新微分積分Ⅱ問題集 改訂版』(大日本図書)
担当教員 笠谷 昌弘

到達目標

(1) 1変数関数の多項式近似,数列の極限,等比級数,マクローリン展開,テイラー展開,オイラーの公式を用いた計算をすることができる.
(2) 2変数関数の極限,偏導関数,全微分,接平面の方程式,合成関数の微分法,2次偏導関数,極大・極小,陰関数の微分法,条件つき極値問題,包絡線の計算をすることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11変数関数の多項式近似,数列の極限,等比級数,マクローリン展開,テイラー展開,オイラーの公式を用いた計算が8割以上できる.1変数関数の多項式近似,数列の極限,等比級数,マクローリン展開,テイラー展開,オイラーの公式を用いた計算が6割以上できる.1変数関数の多項式近似,数列の極限,等比級数,マクローリン展開,テイラー展開,オイラーの公式を用いた計算をすることができない.
評価項目22変数関数の極限,偏導関数,全微分,接平面の方程式,合成関数の微分法,2次偏導関数,極大・極小,陰関数の微分法,条件つき極値問題,包絡線の計算が8割以上できる.2変数関数の極限,偏導関数,全微分,接平面の方程式,合成関数の微分法,2次偏導関数,極大・極小,陰関数の微分法,条件つき極値問題,包絡線の計算が6割以上できる.2変数関数の極限,偏導関数,全微分,接平面の方程式,合成関数の微分法,2次偏導関数,極大・極小,陰関数の微分法,条件つき極値問題,包絡線の計算をすることができない.

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1,2学年で習得した基礎数学および1変数の微積分までの数学概念や数学的技能を前提に,やや高度な微積分として,工学や理学の世界で必要とされる級数展開,2変数関数の偏微分などを学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業で扱う内容は,学年を重ねるごとに高レベルになっていく.授業を理解しやすくするため,毎回少しでも予習することを勧める.
授業では基本的に教科書に沿った内容を扱うが,適宜内容を補ったり省略することもある.また,学生自ら問題を解く演習の時間もできるかぎり設ける.
授業で解らないところはすぐに復習して理解するように努めて欲しい.積極的な質問を推奨する.消化不良のまま定期試験まで放置するのは大変危険である.
基本的な内容を理解するだけでは不足であり,繰り返し訓練をしなければ身に付かない.教科書の問題や問題集を解くなど,試験直前だけでなく普段から各自で訓練を必要とする.
授業計画は,学生の理解度等に応じて変更する場合がある.
注意点:
筆記試験(=中間試験および期末試験)以外に小テストを適宜実施する可能性がある.
評価は,筆記試験および小テストの成績を元に約8割,演習や課題などの成績を元に約2割の割合で評価する.
期末評価は,中間までの評価と中間以降の評価の概ね平均をとって最終的な評価とする.
以上の成績評価の割合は,事前に予告した上で変化させる場合がある.

本科目では,60点以上の評価で単位を認定する.
評価が60点に満たない者は,願い出により追認試験を受けることができる.
追認試験の結果,単位の修得が認められた者にあっては,その評価を60点とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 関数の展開(1) 復習(小テスト),ガイダンス,1次式による近似.
2次式による近似,n次式による近似.
2週 関数の展開(2) 極値をとるための十分条件.
数列の極限の性質,等比数列の極限.
3週 関数の展開(3) 級数の収束と発散.
等比級数の収束・発散.(オプション:べき級数の収束半径.)
4週 関数の展開(4) マクローリン展開.
(マクローリンの定理,誤差の限界.)
5週 関数の展開(5) テイラー展開.
オイラーの公式,ド・モアブルの公式.
6週 偏微分法(1) ここまでの補足,演習.
2変数関数と曲面の方程式.
7週 偏微分法(2) 2変数関数の極限と連続.
偏導関数,試験前の演習.
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 答案返却,解説
偏微分法(3)
中間試験答案の返却と解説,全微分.
接平面の方程式.
10週 偏微分法(4) 2変数関数の合成関数の微分法.
(極座標の場合.)
11週 偏微分の応用(1) 2変数関数の高次偏導関数.
(極座標の場合,2変数のテイラーの定理.)
12週 偏微分の応用(2) 2変数関数の極大・極小.
極値の判定方法.(一般の場合の証明.)
13週 偏微分の応用(3) 陰関数の微分法.
条件つき極値問題.
14週 偏微分の応用(4) 包絡線.
ここまでの補足,演習.
15週 前期末試験
16週 答案返却,解説,授業アンケート 期末試験答案の返却と解説,授業アンケート.
前期のまとめと後期へのアドバイス.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3前2,前3,前8
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3前6,前15
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3前7,前9,前10,前15
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3前11,前15
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3前12,前13,前15
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3前1,前8
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3前1,前4,前5,前8
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3前5,前8

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000