分析化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 分析化学Ⅰ
科目番号 0081 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新・物質化学ライブラリ7 基礎分析化学[新訂版],宗林由樹・向井浩著,サイエンス社
担当教員 高松 さおり

到達目標

分析化学の基礎的な分類が理解できる。
適切な近似を用いて,さまざまな水溶液(強酸,強塩基,弱酸,弱塩基,塩溶液)のpHを計算できる。
酸塩基平衡状態にある化学種の組成を計算できる。
難溶性塩のモル溶解度を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1酸および塩基,塩溶液のpH計算を正しく理解し,応用問題を解くことができる。酸および塩基,塩溶液のpH計算を理解し,応用問題を解くことができる。酸および塩基,塩溶液のpH計算を理解できず,応用問題を解くことができない。
評価項目2酸塩基平衡にある化学種の組成計算を正しく理解し,応用問題を解くことができる。酸塩基平衡にある化学種の組成計算を理解し,応用問題を解くことができる。酸塩基平衡にある化学種の組成計算を理解できず、応用問題を解くことができない。
評価項目3難溶性塩のモル溶解度計算を正しく理解し,応用問題を解くことができる。難溶性塩のモル溶解度計算を一部理解し,応用問題を解くことができる。難溶性塩のモル溶解度計算を理解できず,問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
分析化学の理論計算の習得を第一の目的とし、さらに分析化学全般の考え方を勉強する。最初に「化学II」の学習を進め反応速度,化学平衡の概念を理解する。次に種々の水溶液のpH を求める計算問題を行う。具体的には質量作用の法則を講義し,それを用いて酸および塩基,塩溶液のpHを計算する。さらに共通イオンの影響や緩衝溶液について計算方法を学ぶ。次に沈澱の生成について講義し,難溶性塩のモル溶解度積およびモル溶解度,イオン積による沈殿生成について計算方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
水溶液に関する基本的な問題を解く方法を勉強する科目であるので,自分で種々の演習問題を実際に解く練習をすることが重要である。
注意点:
授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 定量分析の基礎 分析化学の分類やプロセス,基本的な器具や試薬について理解する。
2週 化学平衡 モル濃度平衡定数,平衡計算の基本,容量分析の原理を理解する。
3週 強酸と強塩基 強酸および強塩基の水溶液のpHを計算できる。
4週 弱酸と弱塩基(1) 酢酸のpHを計算できる。
5週 弱酸と弱塩基(2) アンモニア水のpHを計算できる。
6週 塩溶液のpH(1) 酢酸ナトリウム水溶液のpHを計算できる。
7週 演習問題 これまで習った範囲における応用問題を解くことができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 塩溶液のpH(2) 塩化アンモニウム水溶液のpHを計算できる。
10週 緩衝液 緩衝液を利用した時のpHの変化を計算で理解できる。
11週 緩衝液 緩衝液の利用した時のpHの変化を計算で理解できる
12週 多塩基さんとその塩 リン酸溶液の化学種の分率を導くことができる。
13週 沈殿反応 溶解平衡について理解し,溶解度積およびモル溶解度を計算できる。
14週 演習問題 これまで習った範囲における応用問題を解くことができる。
15週 期末試験
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4後4
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4後10
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4後14
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4後14
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4後2,後3
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4後2,後3,後8,後9
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4後11
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4後10
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4後4

評価割合

試験課題態度その他合計
総合評価割合80155000100
基礎的能力6015500080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000