物理化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理化学Ⅰ
科目番号 0094 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学熱力学中心の基礎物理化学(杉原剛介, 井上亨, 秋貞英雄, 学術図書)
担当教員 河合 孝恵

到達目標

(1) SI単位系が計算できる
(2) Boyle-Charlesの法則を用いた計算ができる
(3) 相平衡を計算できる
(4) 物理化学の基礎的問題が計算できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
SI単位系が計算できるSI単位系が正しく計算できるSI単位系が計算できるSI単位系が計算できない
Boyle-Charlesの法則を用いた計算ができるBoyle-Charlesの法則を用いた計算が正しくできるBoyle-Charlesの法則を用いた計算ができるBoyle-Charlesの法則を用いた計算ができない
相平衡を計算できる相平衡を正しく計算できる相平衡を計算できる相平衡を計算できない
物理化学の基礎的問題が計算できる物理化学の基礎的問題が正しく計算できる物理化学の基礎的問題が計算できる物理化学の基礎的問題が計算できない

学科の到達目標項目との関係

ディプロマポリシー 1 説明 閉じる
ディプロマポリシー 2 説明 閉じる
ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
圧力・体積・温度等の状態変数の変化に伴う物質の状態変化や物性変化等の諸現象を把握し、理論的に考察、理解することを目的とする。
物理化学的な物の見方ができるよう物理化学の基礎をしっかりと学び、物理化学Ⅱ・Ⅲ等の発展科目を理解できる基礎力・応用力を身につけることを目標とする。
授業の進め方・方法:
圧力・体積・温度等の状態変数の変化に伴う物質の状態変化や物性変化等の諸現象を把握し、理論的に考察、理解することを目的とする。物理化学的な物の見方ができるよう物理化学の基礎をしっかりと学び、物理化学Ⅱ・Ⅲ等の発展科目を理解できる基礎力・応用力を身につけることを目標とする。
注意点:
熱力学は実際のイメージがつかみにくいところがあるが、最近は平易に解説している本が多く出版されているので、これらの本も参考にし、真の理解を目指して欲しい。
 演習問題は、必ず自分で解くこと。
 微積分の基礎が理解できていないと、物理化学が理解できない場合があるので、しっかりと基礎を身につけておくこと。
 <追認試験>
評価が60点に満たない者に対して,願い出しかつ十分な学習が認められる場合追認試験を行う。ただし認定をもって60点と評価する。
<授業改善策>
講義・演習中心の授業とし, 自ら選んだ課題に取り組みながら技能の向上を図る。 授業計画は,学生の進捗に応じて変更する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 成績評価方法の説明等
2週 化学基礎 化学基礎について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
3週 数学基礎 指数関数・微分・積分等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
4週 単位 SI基本単位・誘導単位・単位接頭語・単位変換等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
5週 Boyle-Charlesの法則 理想気体・Boyle-Charlesの法則・気体定数・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
6週 気体分子運動論 平均2乗速度・根平均2乗速度・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
7週 van der Waalsの状態式 van der Waalsの状態式・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
8週 分子間力 双極子-双極子相互作用・分散力・復習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
2ndQ
9週 中間試験
10週 答案返却、解説、Clausius-Clapeyronの式 蒸気圧・沸点・Clausius-Clapeyronの式・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
11週 固体 結晶・非結晶体・Braggの式・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
12週 液体の粘度 液体の粘度・粘度測定・粘度の単位・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
13週 濃度・混合気体 Daltonの分圧の法則・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
14週 気体の溶解・ Henryの法則・Raoultの法則・凝固点降下・測定方法・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
15週 期末試験
16週 答案返却、解説、授業アンケート
後期
3rdQ
1週 溶液の束一的性質・沸点上昇 溶液の束一的性質・沸点上昇・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
2週 凝固点降下 凝固点降下・測定方法・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
3週 浸透圧 浸透圧・測定方法・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
4週 相平衡 相平衡について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
5週 気体-液体の相平衡 2成分系の組成-圧力図についていくつかの例について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
6週 液体-液体の相平衡 2成分系の組成-圧力図についていくつかの例について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
7週 固体-液体の相平衡 2成分系の組成-圧力図についていくつかの例について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
8週 相律の一般的表現 Gibbsの相律
4thQ
9週 中間試験
10週 可逆反応と化学平衡 可逆反応・平衡とは何かについて理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
11週 質量作用の法則 質量作用の法則・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
12週 圧平衡定数と濃度平衡定数 圧平衡定数と濃度平衡定数・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
13週 Le Chatelierの原理 Le Chatelierの原理・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
14週 van’t Hoffの定圧平衡式 van’t Hoffの定圧平衡式・演習等について理解する。
授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
授業外学習・事後:授業内容を復習する。
15週 期末試験
16週 答案返却、解説、授業アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。4前5
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。4前6
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。4前7
臨界現象と臨界点近傍の特徴を説明できる。4前7
混合気体の分圧の計算ができる。4前13
純物質の状態図(P-V、P-T)を理解して、蒸気圧曲線を説明できる。4前10
2成分の状態図(P-x、y、T-x、y)を理解して、気液平衡を説明できる。4後5
束一的性質を説明できる。4後1
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。4後1
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。4後2
相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。4後8
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。4後11
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。4後13

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
専門的能力100100