応用物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理Ⅱ
科目番号 0102 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 高専の応用物理(小暮陽三編集,森北出版)
担当教員 高廣 政彦

到達目標

1.クーロンの法則を用いた静電気力ならびに磁力を計算することができる
2.ガウスの法則を用いて対称性を有する形状に電荷が一様に分布している場において電界、電位を計算できる
3.誘電体に関して分極電荷と真電荷の違いを説明することができる
4.任意の蓄電器の静電容量ならびに帯電した場合の静電エネルギーを計算できる
5.電流とオームの法則について電位差とキャリアの移動から電流を計算できる
6.電流と磁界の関係をビオサバールの法則ならびにアンペールの法則を用いて定量的に計算できる
7.磁場中におかれた荷電粒子や電流が流れている導線に働く力を求めることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複数の点電荷が任意の点に作り出す電界ならびに電位をクーロンの法則を用いて計算できる2つの点電荷、点磁化の間に作用する電磁力を定量的に計算できるクーロンの法則を用いた静電磁力の計算ができない
評価項目2ガウスの法則を用いて対称性を有する任意の形状に分布した電荷が作る電場並びに電位を計算できる点電荷ならびに渋面上に一様に分布した電荷が作る電場、電位を計算できる。ガウスの法則を用いた点電荷が作り出す電場を求めることができない
評価項目3電場に誘電体を挿入した系における電則密度の計算ができる静電誘導と誘電分極の違いを理論的に説明できる静電誘導と誘電分極の違いが説明できない
評価項目4円筒状ならびに同じ中心を有する球殻状の蓄電器の静電容量が計算でき、静電容量の合成計算ができる平板状コンデンサの静電容量と電界の計算ができる。平板状コンデンサの静電容量が計算できない
評価項目5電流、電位差から電子のドリフト速度、抵抗率を求めることができる。オームの法則を用いた抵抗率、電気抵抗の計算ができる与えられた条件から抵抗率を求めることができない
評価項目6対称性を有する各種曲線に流れる電流とこれがつくる磁界の関係を定量的に計算できる半径aの円環状導線の中心ならびに無限に長い導線から任意の距離にある点における磁界の強さを計算できる単純な形状の曲線を流れる電流と磁界の関係を計算できない。
評価項目7ローレンツ力を用いて荷電粒子の運動を定量的に解析できるフレミング左手の法則を用いて電流と磁界、力の関係を求めることができる。フレミング左手の法則を用いた計算ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-5 説明 閉じる
JABEE 1(2)(c) 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる
ディプロマポリシー 2 説明 閉じる
ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
一般科目の物理学並びに応用物理Ⅰで履修した内容を更に発展させ,数学を用いて物理現象を表現,解析することを目的とする.応用物理Ⅲでは力学と並んで物理学の重要分野である電磁気学の基礎を学ぶ
授業の進め方・方法:
講義形式ならびに講義と平行して物理学への数学の応用に関して,具体的な問題演習を行う
注意点:
線形代数(ベクトル)および微分方程式の解法を復習しておくと同時に,比較的複雑な積分計算ができるように復習しておくこと.
授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 静電気,電界とクーロンの法則 電荷が作る電界およびクーロン力の法則を学ぶ
2週 ガウスの定理 ガウスの法則を利用した電場の計算法を理解する.
3週 静電ポテンシャルと電位 電位,電位差と電界の関係を理解する.
4週 導体と静電誘導 導体内の電荷の挙動並びに静電誘導現象を理解する.
5週 コンデンサ、誘電体と誘電率 電荷を蓄えることのできるコンデンサの原理と静電容量を理解する.また誘電体(絶縁体)内の電荷の挙動と誘電率,電束密度について学ぶ。
6週 静電エネルギー、問題演習 コンデンサが蓄えることができるエネルギー量を求める.また電界,静電容量に関する問題演習を行う.
7週 中間テスト
8週 電気抵抗とオームの法則 電気抵抗とオームの法則について理解する
4thQ
9週 磁石と磁荷 磁場,磁荷および磁力との関係を学ぶ.
10週 電流が作り出す磁場(1) ビオサバールの法則を学ぶ.
11週 電流が作り出す磁場(2) アンペール法則を用いた磁界の強さの計算手法を学ぶ
12週 ローレンツ力とフレミング左手の法則 ローレンツ力およびフレミング左手の法則について学ぶ
13週 電磁誘導 電磁誘導の法則に関して学ぶ
14週 問題演習 電流と磁界に関する問題演習を行う
15週 期末テスト
16週 期末テストの解答、アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3後8
電場・電位について説明できる。3
クーロンの法則が説明できる。3
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3後8
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力700000070
分野横断的能力300000030