化学工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 化学工学Ⅱ
科目番号 0107 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材
担当教員 峰本 康正

到達目標

1)化学反応速度式より化学反応速度式を導出し、時間と濃度の関係を求める。
2)可逆反応における平衡状態を理解し、分配係数を計算する。
3)熱伝導方程式を導き、温度分布を計算する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学反応から化学反応速度式を立て、それから時間と濃度の関係を導ける。化学反応速度式から時間と濃度の関係を導ける。化学反応速度式から時間と濃度の関係を導けない。
評価項目2実データを用いて酵素反応、逐次反応における平衡定数、速度定数を導くことができる。酵素反応、逐次反応における平衡定数、速度定数を導くことができる。酵素反応、逐次反応における平衡定数、速度定数を導くことができない。
評価項目3境界条件が導関数である熱伝導方程式から温度分布を計算できる。熱伝導方程式から温度分布を計算できる。熱伝導方程式から温度分布を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
化学反応式から反応速度式を導くとともに、時間と濃度の関係を導く。
可逆反応から平衡の概念を理解し、平衡定数を計算する。
熱流束の概念を用いて、熱伝導方程式を導き、その方程式を解くことで温度分布を求める。
この授業は、担当教員の実務経験を生かした化学工学の関係する事項について、講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義と演習
注意点:
法則などを暗記するのではなく、それ自体の導出過程を理解することが望まれる。化学反応速度式や熱伝導方程式などの微分方程式は必ず自分で解くこと。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
追試験を受けることになった場合、その試験内容は授業内容に沿うものとする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 速度論・平衡論 質量作用の法則の考えに基づき、化学反応速度式を導ける。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
2週 速度論・平衡論 1次反応、2次反応における時間と濃度の関係を導ける。化学反応速度式から反応次数を求めることができる。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
3週 速度論・平衡論 可逆反応における化学反応式を導ける。また、平衡定数を求められる。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
4週 速度論・平衡論 溶解度積、分配係数を求めることができる。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
5週 速度論・平衡論 逐次反応についての反応速度式を導くことができる。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
6週 速度論・平衡論 酵素反応速度式を導くことができる。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
7週 速度論・平衡論 定常状態近似を反応速度式に適用できる。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
8週 中間テスト
4thQ
9週 伝熱 熱流束の概念を理解する。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
10週 伝熱 伝導伝熱における熱流束が温度勾配に比例することを理解する。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
11週 伝熱 熱流束に収支式を適用し、熱伝導方程式を導く。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
12週 伝熱 熱伝導方程式の定常解を解析的に求める。また、非定常解を数値的に求める。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
13週 伝熱 固体と液体での伝熱おける境界条件を求めることができる。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
14週 伝熱 円柱座標系での熱伝導方程式を導くことができる。
学修単位のため、60時間相当の授業外学習が必要である。
 授業外学習・事前:授業内容を予習しておく。
 授業外学習・事後:授業内容に関する課題を解く。
15週 期末テスト
16週 総説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4前1,前2,前3,前4
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4前1,前2,前3,前4
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4前1,前2,前3,前4
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4前1,前2,前3,前4
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。4
物理化学放射線の種類と性質を説明できる。4前2,後1,後2,後3,後4
放射性元素の半減期と安定性を説明できる。4前2,後1,後2,後3,後4
年代測定の例として、C14による時代考証ができる。4前2,後1,後2,後3,後4
核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。4
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。4前1,前2,前3,前4,後1,後2,後3,後4
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。4前1,前2,前3,前4,後1,後2,後3,後4
均一および不均一反応の平衡を説明できる。4前1,前2,前3,前4,後1,後2,後3,後4
反応速度の定義を理解して、実験的決定方法を説明できる。4前1,前2,前3,前4,後1,後2,後3,後4
反応速度定数、反応次数の概念を理解して、計算により求めることができる。4前1,前2,前3,前4,後1,後2,後3,後4
微分式と積分式が相互に変換できて半減期が求められる。4前1,前2,前3,前4,後1,後2,後3,後4
連続反応、可逆反応、併発反応等を理解している。4前2,前3,後5,後6,後7
律速段階近似、定常状態近似等を理解し、応用できる。4前2,前4,後5,後6,後7
化学工学SI単位への単位換算ができる。4後1,後2,後3,後4,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4後6,後10,後11,後12,後13,後14,後15
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4後11,後12,後13,後14
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。4前5,前6,前7,前8,前14,前15
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。4前5,前6,前7,前8,前14,前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000