高分子化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 高分子化学Ⅰ
科目番号 0116 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 これでわかる基礎高分子化学(三共出版)
担当教員 森 康貴

到達目標

高分子物質の平均分子量の計算ができる
連鎖重合による高分子合成について説明できる
逐次重合による高分子合成について説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
高分子物質の平均分子量高分子物質の平均分子量について理解し、計算できる。高分子物質の平均分子量についての知識がある。高分子物質の平均分子量についての知識がない。
連鎖重合による高分子合成連鎖重合による高分子合成について理解している。連鎖重合による高分子合成についての知識がある。連鎖重合による高分子合成についての知識がない。
逐次重合による高分子合成逐次重合による高分子合成について理解している。逐次重合による高分子合成についての知識がある。逐次重合による高分子合成についての知識がない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-6 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(e) 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる
ディプロマポリシー 2 説明 閉じる
ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
高分子化学における基礎的な内容として、高分子物質の平均分子量の計算及び各種高分子合成法を学習する。
授業の進め方・方法:
講義および演習
授業外学習について:授業の前後に、授業内容の予習・復習を行うこと。
単位追認について:総合評価が60点に満たない者は、願い出のうえ十分な学習が認められた場合に追認試験を受けることができる。試験範囲はシラバスの全範囲とする。評価方法は授業での方法に準じ、60点以上の評価を得た者に対して単位を認める。追認試験の結果、単位の修得が認められたものにあっては、その評価を60点とする。
学修単位について:本授業は学修単位のため、授業時間以外に15時間相当の学習が必要である。
注意点:
高分子化学は、反応やモノマーの種類等、覚える事項が多いだけでなく、平均分子量や反応速度論等で数式を駆使する必要がある科目である。これまでの科目と異なる点も多いので、不明点があればその都度遠慮なく質問して欲しい。また授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 本講義内容の概略を把握する。
時間外学習・事前:シラバスを通読しておく、教科書を斜め読みしておく
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
2週 平均分子量の計算 平均分子量の計算ができる。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
3週 ラジカル重合により合成される高分子、重合手法、置換基の効果 ラジカル重合により合成される高分子、重合手法、置換基の効果を理解する。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
4週 開始反応、生長反応、停止反応、連鎖移動反応 開始反応、生長反応、停止反応、連鎖移動反応を理解する。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
5週 共重合の意義、ラジカル共重合の速度論 共重合の意義、ラジカル共重合の速度論を理解する。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
6週 モノマー反応性比、アゼオトロープ共重合体、理想共重合体、交互共重合体 モノマー反応性比、アゼオトロープ共重合体、理想共重合体、交互共重合体を理解する。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
7週 アルフレイ-プライスのQ,e-則 アルフレイ-プライスのQ,e-則を理解する。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
8週 中間試験 時間外学習・事前:万全を期して試験に臨む
時間外学習・事後:試験で解けなかった問題を復習する
4thQ
9週 中間試験の解説 時間外学習・事前:試験で解けなかった問題をもう一度解いてみる
時間外学習・事後:解説を踏まえて問題をもう一度解いてみる
10週 イオン重合 各種イオン重合の反応と特徴を理解する。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
11週 配位重合 Ziegler-Natta触媒を用いた配位重合を理解する。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
12週 開環重合 エーテル、ラクトン、ラクタム等の開環重合を理解する。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
13週 重縮合、重付加、付加縮合による高分子物質の合成 重縮合、重付加、付加縮合による高分子物質の合成を理解する。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
14週 重縮合における反応速度式及び数平均分子量の導出と演習 重縮合における反応速度式及び数平均分子量の導出ができる。
時間外学習・事前:授業内容の予習
時間外学習・事後:授業内容に関する課題を解く
15週 期末試験 時間外学習・事前:万全を期して試験に臨む
時間外学習・事後:試験で解けなかった問題を復習する
16週 期末試験の解説 時間外学習・事前:試験で解けなかった問題をもう一度解いてみる
時間外学習・事後:解説を踏まえて問題をもう一度解いてみる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。4後1,後2
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4後1,後3,後10,後11,後12,後13
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4後1,後2,後3,後10,後11,後12,後13
高分子の熱的性質を説明できる。4後1,後3,後10,後11,後12,後13
重合反応について説明できる。4前1,前2,前14,後3,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13,後14
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。4前10,前11,前12,前13,後12,後13,後14
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,後3,後4,後5,後6,後7,後10
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,後3,後4,後5,後6,後7,後10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力500000050
専門的能力300000030
分野横断的能力200000020