応用物理Ⅲ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理Ⅲ
科目番号 0125 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 高専の応用物理(小暮陽三編集,森北出版)
担当教員 高廣 政彦

到達目標

1.スネルの法則を用いて媒質の入射角、屈折角および臨界角が求められる。
2.薄膜やニュートンリングにおける干渉縞と屈折率、波長の定量的な計算ができる。
3.単振動の現象を微分方程式を用いて記述でき、かつその解を求めることができる。
4.機械振動、電気振動における共振について具体的な計算ができる。
5.波動方程式および定常波に関して具体的な計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1受講生はスネルの法則を用いて媒質の入射角、屈折角、臨界角を求めることができ、これらの角度から屈折率を推定することができる。スネルの法則を用い、与えられた屈折率の条件下で入射角と反射角、臨界角の計算ができる。スネルの法則を用い、与えられた屈折率の条件下で入射角と反射角、臨界角の計算ができない
評価項目2薄膜やニュートンリングにおける干渉縞と屈折率、波長の定量的な計算ができる。与えられた条件において光が強めあう、もしくは弱め会う条件が求められる。与えられた条件において光が強めあう、もしくは弱め会う条件が求められない。
評価項目3与えられた条件から単振動の方程式を導き、初期条件よりその解を導出できる。与えられた単振動の方程式の一般解を求めることができ、振動周期、振動数を計算できる。単振動の方程式の一般解を求めることができない。
評価項目4機械系、電気系における共振現象を数式を用いて説明でき、共振条件を求めることができる。与えられた条件から共振周波数が計算できる与えられた条件から共振周波数が計算できない
評価項目5与えられた条件から波動方程式を立て、境界条件から定常波の波長、振動数が求められる。与えられた波動方程式から波の速度、波数ベクトルを求めることができる。与えられた波動方程式から波の速度、波数ベクトルを求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-5 説明 閉じる
JABEE 1(2)(c) 説明 閉じる
ディプロマポリシー 1 説明 閉じる
ディプロマポリシー 2 説明 閉じる
ディプロマポリシー 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
一般科目の物理学並びに応用物理Ⅰ、Ⅱで履修した内容を更に発展させ,数学を用いて物理現象を表現,解析することを目的とする.したがって講義と平行して物理学への数学の応用に関して,具体的な演習問題を解くことを通じて学ぶ.応用物理Ⅲでは光、音波等の波動に関する基礎ならびに波を記述する波動方程式に関して学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義ならびに演習
注意点:
線形代数(ベクトル)および微分方程式の解法を復習しておくと同時に,比較的複雑な積分計算ができるように復習しておくこと.
授業計画は,学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 光と電磁波 波としての光の基本的な性質に関して説明する。
2週 光の反射、屈折 光の反射、屈折に関するスネルの法則に関して説明し、屈折率や臨界角に関して学ぶ。
3週 光学距離、フェルマーの定理 光学距離、光路差とフェルマーの原理について学ぶ。
4週 光の干渉、ヤングの干渉実験、ニュートンリング 光の干渉に起因する様々な具体的現象を回折する。
5週 光の回折、偏光 光の回折、偏光に関して回折し、幾何光学に応用する。
6週 光学の応用 レーザーなどのコヒーレント光と一般の光との違いを解説し、工学への応用に関して述べる。
7週 単振動 単振動の微分方程式と単振動を示す物理現象に関して解説する。
8週 減衰振動、共振 減衰振動とは何かを説明し、共振現象の発現条件を考察する。
2ndQ
9週 電気系における振動、共振 電気回路網における共振現象に関して解説する。
10週 連成振動 多数の質点を有する系における振動現象に関して説明する。
11週 波動と波動方程式 波が従う一般的な偏微分方程式に関して説明する。
12週 弦の振動、管中の気体の振動 弦の振動や管中の気体振動を波動方程式を用いて定量的に解析する。
13週 定常波と波動方程式 定常波に関して波動方程式を用いて説明する。
14週 音のドップラー効果 音波に関するドップラー効果に関して説明する。
15週 期末試験
16週 期末テストの解答、アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力800000080
分野横断的能力200000020